概要:
物質をデザインするには,環境にも配慮した地球規模の物質観が必要である。そのためには物質に関する基本的な概念として原子や分子さらにはイオンについて,量子論から明らかになった原子軌道や分子軌道,さらには化学結合に関する正しい知識が不可欠である。本授業の目的は,化学結合の本質を理解し正しい物質観を身につけることである。さらに,基本的な有機化合物であるアルカンについて,国際的に通用するIUPAC命名法を日本語だけでなく,英語でも表現できるようにする。
授業の進め方・方法:
授業は,板書等を中心に行う。
英語導⼊計画:Technical terms
注意点:
各自学習ノートを充実させること。第1年次で量子力学を受講していることが望ましい。
授業の内容を確実に⾝につけるために、予習・復習が必須である。
なお,成績評価に授業外学修の内容は含まれる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
波動関数と量子数 |
(授業外学習・事前)波動関数と量子数を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)波動関数と量子数を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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2週 |
動径分布関数とオービタルモデル |
(授業外学習・事前)動径分布関数とオービタルモデルを調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)動径分布関数とオービタルモデルを理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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3週 |
原子軌道,電子配置と周期表 |
(授業外学習・事前)原子軌道と電子配置,周期表の関連を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)原子軌道と電子配置,周期表の関連を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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4週 |
原子価結合法と分子軌道法 |
(授業外学習・事前)原子価結合法と分子軌道法を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)原子価結合法と分子軌道法を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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5週 |
分子軌道(水素分子イオン,水素分子) |
(授業外学習・事前)分子軌道を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)分子軌道をを理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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6週 |
分子軌道(等核二原子分子,常磁性) |
(授業外学習・事前)窒素,酸素,フッ素の各分子軌道と常磁性との関連を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)窒素,酸素,フッ素の各分子軌道と常磁性との関連を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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7週 |
混成軌道(sp) |
(授業外学習・事前)sp混成軌道を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)sp混成軌道を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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8週 |
混成軌道(sp²) |
(授業外学習・事前)sp²混成軌道を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)sp²混成軌道を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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2ndQ |
9週 |
混成軌道(sp³) |
(授業外学習・事前)sp³混成軌道を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)sp³混成軌道を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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10週 |
金属結合とバンド理論 |
(授業外学習・事前)バンド理論を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)バンド理論を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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11週 |
有機化学の基礎1 |
(授業外学習・事前)炭化水素の性質と構造,異性体を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)炭化水素の性質と構造,異性体を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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12週 |
有機化学の基礎2 |
(授業外学習・事前)合成高分子の構造と性質を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)合成高分子の構造と性質を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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13週 |
化合物命名法 |
(授業外学習・事前)炭化水素の命名法を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)炭化水素の命名法を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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14週 |
化合物命名の演習 |
(授業外学習・事前)アルカン,アルケンの異性体の構造式と命名法(英語表記)を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)アルカン,アルケンの異性体の構造式と命名法を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
有機材料と無機材料 |
(授業外学習・事前)有機材料と無機材料の構造と性質を調べておく(約1時間) (授業外学習・事後)有機材料と無機材料の構造を理解し,レポートとしてまとめる(約3時間)
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 4 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 4 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 4 | |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 4 | |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 4 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 4 | |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 4 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 4 | |
水の状態変化が説明できる。 | 4 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 4 | |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 4 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 4 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 4 | |
同位体について説明できる。 | 4 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 4 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 4 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 4 | |
原子のイオン化について説明できる。 | 4 | |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 4 | |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 4 | |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 4 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 4 | |
イオン結合について説明できる。 | 4 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 4 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 4 | |
共有結合について説明できる。 | 4 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 4 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 4 | |
金属の性質を説明できる。 | 4 | |
原子の相対質量が説明できる。 | 4 | |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 4 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 4 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 4 | |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 4 | |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 4 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 4 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 4 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 4 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 4 | |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 4 | |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 4 | |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 4 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 4 | |
イオン化傾向について説明できる。 | 4 | |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 4 | |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 4 | |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 4 | |
一次電池の種類を説明できる。 | 4 | |
二次電池の種類を説明できる。 | 4 | |
電気分解反応を説明できる。 | 4 | |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 4 | |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 4 | |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 4 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 4 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 4 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 4 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 4 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 4 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 4 | |
試薬の調製ができる。 | 4 | |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 4 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 4 | |