国語II

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語II
科目番号 B2005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「課題研究メソッド」(啓林館)、「トータルサポート新国語便覧」(大修館書店) 問題集:「トータルサポート新国語便覧」(大修館書店)、「漢字検定2級〔頻出度順〕問題集」(高橋書店)
担当教員 翁長 志保子

到達目標

1.アウトプット:思考した結果を他者に分かりやすく伝え、議論することができる。また、論理的に文章を構成し、適切な言葉を用いて自らの考えを説明できる。
①専門とする分野を含んで広く日本語を対象に、より高度な理解と柔軟な発想・思考を踏まえ、豊かな口頭表現を含む効果的なコミュニケーションを主体的に行える。
②論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。
③根拠にもとづいて議論し、新たな発想や他者の視点の理解に努め、集団としての思いや考えをまとめることができる。
④情報を収集して分析整理し、構成を工夫して報告・論文を作成し、口頭発表できる。
⑤専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。

2.インプット:言葉の知識(語句・漢字を理解する)を増やし、文章表現のなかで正しく使うことができる。
①常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。
②類義語・対義語を思考や表現に活用できる。
③社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1思考した内容を分かりやすい言葉で発信し、議論した内容を的確にまとめることができる。思考した内容を発信し、議論することができる。思考した内容を発信できず、議論することもできない。
評価項目2漢字、語句を理解し、自らの文章表現のなかで積極的に使うことができる。漢字、語句を理解し、文章表現のなかで正しく使うことができる。漢字、語句の理解が十分でなく、文章表現のなかで正しく使うことができていない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
①文章を論理的に把握し、それをもとに思考した内容を自らの言葉で説明でき、他者の意見を踏まえた上で議論できるようになる。
②グループでプレゼンテーションの準備を行い、他者に伝わる効果的なプレゼンテーションを行うことができるようになる。
③語彙を増やし、言語感覚を磨くことによって、論理的思考力と豊かな感受性を身につける。
授業の進め方・方法:
①”考える”トレーニング、”伝える”トレーニングの場として国語の授業を展開する。
②テキストおよび配布物をもとにした問題発見・議論・発表などを相互に理解を深めるグループワーク形式にて実施する。補足事項を確認するための講義も適宜行う。
③グループワークによる問題演習やプレゼンテーショントレーニング、ビブリオバトルを並行して実施する。なお、プレゼンテーショントレーニングに関しては、社会科科目と連携して行う。
④グループワーク時のデータ共有は学校で配布されたgoogleアカウントを利用してgoogledrive上で行うことを原則とする。
*遠隔授業では、GoogleClassroomを利用し、課題提出はGoogleFormsを利用することを原則とする。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
①試験の成績を70%、グループワークや発表の取組状況等(相互評価を含む)、平素の学習状況等(課題の提出・成果物・小テスト等)を30%の割合で総合的に評価する。
②技術者が身につけるべき専門基礎として、モデルコアカリキュラムに準拠した「到達目標」の達成度を評価する。
③通年科目における学年末の評価は、前学期中間、前学期末、後学期中間の各期間の評価の平均とする。
【事前・事後学習】
①試験毎に範囲が定められた「漢字検定2級〔頻出度順〕問題集」を各自で進めること。
②グループワークの際のアイデア出し、資料調査・作成作業等は授業外でもグループで調整して実施すること。
【履修上の注意】
①通年90分×1コマ/週で授業を実施する。
②インターネット上で必要な情報を得る際には情報を受信する側としてのリテラシーを持ち、googledrive上でのデータ共有時にはセキュリティに十分に気を付けること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入:授業の方法、シラバスの確認
積極的傾聴法
授業の年間計画を理解し、何を学ぶか理解することができる 
”聴く”技術を身に付け、要点を整理しながら話を”聴く”ことができる
2週 メールの書き方
問題演習①
メールの書式を理解し、適切なメールを送ることができる
3週 自分を知ろう
問題演習②
自己を分析した結果を、他者とのコミュニケーションに取り入れることができる
4週 ディスカッションの基礎① 説得力のある主張をするための基礎を理解し、説明することができる
5週 ディスカッションの基礎②
主張を支える根拠を提示し、段階的に主張する方法について説明することができる
6週 敬語について①
問題演習③
基礎的な敬語表現を日常会話に取り入れることができる
7週 敬語について② 過剰な敬語表現について学び、誤りを指摘することができる
8週 前期中間試験 適切な文章表現を行うための語彙力の向上を確認する
SPI試験に準じた問題に適切に解答できる
2ndQ
9週 文章を添削・校正する①:話し言葉を改める 文末表現、助詞・接続助詞に注意しながら、話し言葉を適切な書き言葉に改めることができる
10週 文章を添削・校正する②:文章の構成(序論・結論)
問題演習①
序論と結論の書き方のパターンを用いながら、テーマに沿って文章の序論と結論を書き、校正することができる
11週 文章を添削・校正する③:文章の構成(本論)
問題演習②
反論容認型、事例考察型、重点先行型の本論の書き方について理解し、指示された型に当てはめて論理的文章の本論部分を書き、校正することができる
12週 小論文に挑戦する①:下準備編
問題演習③
「文章を添削・校正する」で学んだ知識と小論文を書くステップを踏まえながら、提示されたテーマに沿って情報を集めることができる
13週 小論文に挑戦する②:実践編 調査した内容にそって小論文の題に沿った文章をまとめることができる
文章をまとめる際に、三段構成と適切な文章の型を用いて書くことができる
14週 小論文に挑戦する③:添削・校正編 自分が書いた文章を、添削・校正のチェックポイントに従って添削し、校正することができる
15週 履歴書の書き方をチェックする
図書館オリエンテーリング
履歴書の基本的な書き方を押さえて、履歴書の添削をすることができる
図書館の使い方を学び、実際に図書館で資料を探すことができる
16週
後期
3rdQ
1週 地域の文学を知る①:『土佐日記』探訪
問題演習①
『土佐日記』を読み、基礎的な知識を理解することができる
『土佐日記』を読み、実際の地理で把握することができる
2週 地域の文学を知る②:『土佐日記』探訪 『土佐日記』を読み、基礎的な知識を理解することができる
『土佐日記』を読み、実際の地理で把握することができる
3週 地域の文学を知る③:『土佐日記』探訪 『土佐日記』を使った観光案内を実践する
4週 地域の文学を知る④:『土佐日記』探訪
問題演習②
作った資料を相互に評価する
5週 文章理解①:論理的文章の構成を理解して読み、論旨を掴む 論旨をまとめ、他者にわかりやすく伝えることができる
6週 文章理解②:論理的文章の構成を理解して読み、論旨を掴む 主張の裏付けとなる理由を挙げ、さらにその理由を展開し、深めることができる
7週 文章読解①:情景や心情を表現に即して読み取り、自らの言葉で表現することが出来る 何が表現された作品なのかを適切に理解し、自らの意見を適切な形で表現する実践に取り組む
8週 後期中間試験 適切な文章表現を行うための語彙力の向上を確認する
SPI試験に準じた問題に適切に解答できる
4thQ
9週 ディベート実践①:ディベートの基礎知識について学ぶ ディベートのルールや実施方法について説明することができる
10週 ディベート実践②:調査シート作成 主張の裏付けとなる理由を挙げ、その理由の根拠となる資料を探すことができる
11週 ディベート実践③:調査シートまとめ 自らの立場を明確にし、主張を支えるデータ等を調査し、まとめることができる
12週 ディベート実践④:論理の組み立て 集めたデータ等で主張を補強しながら、論理的かつ説得力のある説明を行う準備ができる
13週 ディベート実践⑤:実践 テーマに沿って自らの読書体験を効果的にスピーチし、質疑応答することができる
14週 ディベート実践⑥:相互評価 それぞれの主張を聞き、論理的な説得力を相互に評価することができる
15週 今年度の授業の総まとめ 本年度の学習の成果について確認し、自己が獲得した能力について振り返り評価する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3後12
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3後12
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3後5,後6,後7,後9
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前10,前15,後1,後12,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前10,前15,後1,後12,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前10,前15,後1,後11,後12,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前11,前12,前13,後3,後11,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前2,前6,後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前4,前7,前8,前9,前11,前12,前13,後6,後7,後8,後10
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前3,前4,前7,前8,前9,前11,前12,前13,後7,後8,後10,後11
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前3,前5,前9,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後12
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3後3,後4,後9,後13,後14
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前14,後3,後4,後13,後14
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前3,前15,後5,後6,後7,後9,後12,後13,後14
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前5,前9,前14,後2,後5,後9,後13,後14
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前11,前12,前13,後2,後3,後4,後5
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2前7,前8,前9,前11,前12,前13,後2,後3,後4,後5

評価割合

試験発表相互評価提出物・小テスト等合計
総合評価割合70101010100
基礎的能力605101085
専門的能力550010
分野横断的能力50005