科学技術の目覚ましい発展とともに、その功罪が明らかになってきたいま、科学技術と人間との関わりを振り返り、今後私たちがとるべき態度について主体的に考えることを目標とする。
概要:
社会に生きる人間としてわきまえておくべき基礎的な倫理思想について解説したうえで、現代の科学技術をめぐる諸問題に対する倫理的な議論(環境倫理、生命倫理)に関して、私たちはどのように考え、どのようにふるまうべきかについて考察する。
授業の進め方・方法:
当該科目の開設期前半において基礎的な倫理思想について解説し、開設期後半では、現代の科学技術をめぐる諸問題に対する倫理的な議論(環境倫理、生命倫理)を取り上げて、私たちはどのように考え、どのようにふるまうべきかについて考察する。
注意点:
数学を学ばずして応用数学を学ぶことはできず、物理を学ばずして応用物理を学ぶことはできないように、基礎的な哲学や倫理学を学ばずして、どうして応用倫理を学ぶことができようか。学生は、哲学や倫理学を学ぶべきである。
【成績評価の基準・方法】学年成績は、原則として学年末試験の評価(ca. 100%)による。
【事前・事後学習】各自の自主性による。
【履修上の注意】事象に対する考察を深めるためには、さまざまな知識や確かな教養を必要とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | 後4,後5,後7,後8,後9,後10 |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10 |
工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | 後8,後9,後10 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後7,後11,後12,後13 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | 後4,後5,後7,後11,後12,後13 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 後3,後7,後8,後9,後10 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | 後3,後7,後8,後9,後10 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13 |