ソーシャルデザイン基礎

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ソーシャルデザイン基礎
科目番号 B2015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 前期:岸良裕司・きしらまゆこ著「考える力をつける3つの道具」(ダイヤモンド社)・岡本 尚也著「課題研究メソッド2nd Edition~よりよい探究活動のために~」(新興出版社
啓林館)
後期:製図(実教出版)
担当教員 岡田 将治,赤松 重則,藤田 拓雄

到達目標

プランニング(前期):社会課題の発見・情報収集からアイデアの構築,他者にわかりやすく伝えるプレゼンテーションまで,課題解決プロセスの一連の流れを理解し適用できる。
3次元CADによるデザイン演習(後期):①3次元CADシステムの基本機能を理解し,利用できる。②アイデアを具体的な形状に表現することができる。
通年:レポート等の課題を期限内に提出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
プランニング①(論理的思考)社会課題の発見から解決までの流れを理解し,論理的に整理し説明できる。社会課題の発見から解決までの流れを理解し,概ね整理し説明できる。社会課題の発見から解決までの流れが理解できず,整理し説明することができない。
プランニング②(創造的思考力)多様な観点から課題を検討し,新たな解決策を具体化できる。多様な観点から課題を検討し,解決策を提示できる。多様な観点から課題を検討し,解決策を提示できない。
3次元CADによるデザイン演習①3次元元CADシステムの基本機能を十分に理解し,新たな課題に活用できる。3次元元CADシステムの基本機能を理解し,利用できる。3次元元CADシステムの基本機能が理解できない。
3次元CADによるデザイン演習②より複雑なアイデアを具体的な形状に表現することができる。シンプルなアイデアを具体的な形状に表現することができる。アイデアを具体的な形状に表現することができない。
課題提出(通年)当初設定された期限内にレポートなどの課題を提出できる。当初設定された期限内に提出できないが、最終期限内に課題を提出できる。当初設定された期限内、さらに最終期限内に課題を提出できない。

学科の到達目標項目との関係

  (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期[プランニング]:「ソーシャルデザイン」の実践として課題発見から解決策の提示・プレゼンテーションまでの一連の流れ学ぶ。
【前期3次元CADによるデザイン演習の概要】
3次元CADソフトを利用し,アイデアを具体的な形状に表現できる能力を育成する。
【後期プランニングの概要】
①事例分析:1年次「ソーシャルデザイン入門」で学んだ「考える力」を活用し,社会課題の解決プロセスへの理解を深める。
・問題をわかりやすく整理する“ブランチ”,ジレンマを解消する道具 “クラウド”,複雑な課題を整理する”深掘りの図”を用いて,新しいアイデアがどのように導き出されたか,そのプロセスを理解する。②情報収集:社会課題に関するグループテーマを設定し,情報収集を行い、構造的に社会課題を捉える。③アイデア構築:グループ課題演習として,課題に対する解決策およびそれを実施するための方策を具体化する.④ブラッシュアップ:提案内容をより良いものに磨き上げる手法を身につける。⑤プレゼンテーション:他者にわかりやすく説明する力を身につける。
後期[3次元CADによるデザイン演習]:3次元CADソフトを利用し,アイデアを具体的な形状に表現できる能力を育成する。
授業の進め方・方法:
プランニング:講義・演習形式を併用して行う.グループ課題では4人1組に分かれて行う。
3次元CADによるデザイン演習:製図の基礎,三次元モデルの作成および投影図の作成を行う。

注意点:
【評価方法】プランニング:授業中のレポート50%,発表・プレゼンテーション40%,自己・相互評価10%で評価する。
3次元CADによるデザイン演習:モデリング課題の相互評価40%,提出課題40%,小テストを20%で評価する。
技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験や発表において評価する。
なお,提出物が提出期限未遵守の場合,減点して評価する。また,未提出課題がある場合には、単位を認定しないことがある。
また、他の学生が作成した提出物を写したり、コピーしたりして自分の提出物として提出するといった不正行為があった場合、不正行為を行った当該学生の単位を認定することができない場合がある。
さらに、他の学生に提出物を写させたり、コピーさせたりする行為も不正行為であり、そのような不正行為を行った当該学生の単位を認定することができない場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 事例分析 :過去のうなプレアイデアから学ぶ 過去のうなプレアイデア集から、課題発見~解決策の提案までの一連のソーシャルデザインの流れを理解する。
2週 地域課題ヒアリング・課題設定
招いたゲストの問題をヒアリングし課題設定
※デザイン思考における共感と定義
実際の課題に取り組むことを通して
実践的な課題解決思考を身につける
理想と現実の違いを体験する
3週 地域課題ヒアリング・課題設定
招いたゲストの問題をヒアリングし課題設定
※デザイン思考における共感と定義
実際の課題に取り組むことを通して
実践的な課題解決思考を身につける
理想と現実の違いを体験する
4週 アイデア構築[1]:対象とする社会の課題を構造化する
マンダラート、キーワードマッピング、深掘りの図、クラウド
発見した課題に対して繰り返し「問い」を立て、関連する知識や理解を広げ、深めながら深堀りの図、クラウドを作成して新しいアイデアを導くための基礎を固める。
5週 アイデア構築[2]:対象とする社会の課題を構造化する
マンダラート、キーワードマッピング、深掘りの図、クラウド
発見した課題に対して繰り返し「問い」を立て、関連する知識や理解を広げ、深めながら深堀りの図、クラウドを作成して新しいアイデアを導くための基礎を固める。
6週 サービス・プロダクト考案[1] 設定した課題を解決するためのアイデアを出す
※デザイン思考におけるアイデア創造
7週 サービス・プロダクト考案[2] アイデア創造の続き
他のグループからフィードバックをもらいアイデアをブラッシュアップ
8週 プロトタイプ作成[1] アイデアを具体的にゲストにイメージさせるためプロトタイプを作成する
2ndQ
9週 プロトタイプ作成[2] プロトタイプ作成続き
10週 中間プレゼンテーション
プロトタイプをクラス全体に発表。他の学生や教授から改善のためのアドバイスを得る
改善のための共有・周囲の巻き込みの大切さを学ぶ
11週 プレゼンテーション[1]:
アイデアのブラッシュアップ
前回得たアドバイスをもとにプロトタイプを修正
アイデアやプロトタイプを改善し続けていくことの大切さを学ぶ
本番プレゼンテーションでのゲストへの説明に備える
12週 プレゼンテーション[2]:
他者にわかりやすく説明する力を身につける
作成したスライドまたはポスターを用いてわかり易く発表ができるとともに質疑応答に対応できる
13週 プレゼンテーション[3]:
他者にわかりやすく説明する力を身につける
作成したスライドまたはポスターを用いてわかり易く発表ができるとともに質疑応答に対応できる
14週 プレゼンテーション[4]:
他者にわかりやすく説明する力を身につける
作成したスライドまたはポスターを用いてわかり易く発表ができるとともに質疑応答に対応できる
個人での振り返り、最終レポートの作成
15週 キャリア・プランニング 自身のキャリアプランについて考える これまでを振り返り、自身の価値観、興味関心分野、強み弱みを理解し、キャリアプランを描くことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 3次元CADによるデザイン演習[1]:三次元モデルの作成① 3次元CADの基本操作を理解する.押し出し,押し出しカット,フィレットを理解する.
2週 3次元CADによるデザイン演習[2]:三次元モデルの作成② 3次元CADの基本操作を理解する.回転カット,2次元のフィレット,面取り,抜き勾配,シェルを理解する.
3週 3次元CADによるデザイン演習[3]:三次元モデルの作成③ 3次元CADの基本操作を理解する.回転カット,2次元のフィレット,面取り,抜き勾配,シェルを理解する.
4週 3次元CADによるデザイン演習[4]:三次元モデルの作成④ 3次元CADの基本操作を理解する.断面図を回転させる立体図形作成を理解する.
5週 3次元CADによるデザイン演習[5]:三次元モデルの作成⑤ 3次元CADの基本操作を理解する.スケッチで接線を書き,スケッチ線のトリムを理解する.
6週 3次元CADによるデザイン演習[6]:三次元モデルの作成⑥ 3次元CADの基本操作を理解する.中空体の回転押し出しと回転複写を理解する.
7週 3次元CADによるデザイン演習[7]:三次元モデルの作成⑦ カメラのモデリングを行うことにより,任意の面への勾配のつけ方,可変フィレットとシェル化を理解する.
8週 3次元CADによるデザイン演習[8]:三次元モデルの作成⑧ スイープの基本操作を理解する.
4thQ
9週 3次元CADによるデザイン演習[9]:三次元モデルの作成⑨ ロフトの基本操作を理解する.
10週 3次元CADによるデザイン演習[10]:三次元モデルの作成⑩ アセンブリの基本操作を理解する.
11週 3次元CADによるデザイン演習[11]:三次元モデルの作成⑪ 三面図から立体形状を認識して,モデリングする.
12週 3次元CADによるデザイン演習[12]:三次元モデルの作成⑫ 自分が構想した立体形状を三次元モデリングする.
13週 3次元CADによるデザイン演習[13]:三次元モデルの作成⑬ 自分が構想した立体形状を三次元モデリングする.
14週 3次元CADによるデザイン演習[14]:三次元モデルの作成⑭ 自分が構想した立体形状を三次元モデリングする.
15週 3次元CADによるデザイン演習[15]:成果発表会(三次元モデリングコンテスト) 自分が構想した三次元モデリングを相互評価する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前1,前2,前3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前1,前2,前3
分野横断的能力創造性・デザイン能力創造性創造性工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

レポート小テストプレゼンテーション相互評価・自己評価合計
総合評価割合45102025100
基礎的能力2010101050
専門的能力1000515
分野横断的能力150101035