力学基礎

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 力学基礎
科目番号 B2020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高等学校検定済教科書 「物理」(第一学習社), 問題集:「セミナー 物理基礎+物理」(第一学習社),スタディノート物理(第一学習社)
担当教員 小田 憲史,竹島 敬志

到達目標

1.物体に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力および力のモーメントを計算できる。
2.平板および立体の重心位置を計算でき、剛体に作用する力のつりあい条件を説明できる。
3.円運動における周速度、角速度、回転速度の意味を理解し,計算できる。
4.慣性力と遠心力の意味を理解し,計算できる。
5.単振動を特徴づける諸量を求めることができる。
6.万有引力の法則を説明し、物体間にはたらく万有引力および万有引力による位置エネルギーを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
剛体にはたらく力とその合力物体に作用する力の合成と分解を図で明解に表現でき,合力と分力および力のモーメントを明解に計算できる。物体に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力および力のモーメントを計算できる。物体に作用する力の合成と分解を図で表現できない。また合力と分力および力のモーメントを計算できない。
剛体の重心とつりあい平板および立体の重心位置を明解に計算でき、剛体に作用する力のつりあい条件を具体例を挙げて説明できる。平板および立体の重心位置を計算でき、剛体に作用する力のつりあい条件を説明できる。平板および立体の重心位置を計算できない。また剛体に作用する力のつりあい条件を説明できない。
円運動円運動における周速度、角速度、回転速度の意味を理解し,明解に計算できる。円運動における周速度、角速度、回転速度の意味を理解し,計算できる。円運動における周速度、角速度、回転速度の意味を理解できない,また計算できない。
慣性力と遠心力慣性力と遠心力の意味を理解し,明解に計算できる。慣性力と遠心力の意味を理解し,計算できる。慣性力と遠心力の意味を理解くきない、また計算できない。
単振動単振動を特徴づける諸量を論理的に求めることができる。単振動を特徴づける諸量を求めることができる。単振動を特徴づける諸量を求めることができない。
万有引力万有引力の法則について具体例を挙げて説明でき、物体間にはたらく万有引力および万有引力による位置エネルギーを明解に計算できる。万有引力の法則を説明し、物体間にはたらく万有引力および万有引力による位置エネルギーを計算できる。万有引力の法則を説明できず,物体間にはたらく万有引力および万有引力による位置エネルギーをの計算できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
力学基礎の授業では、3年生からの各コースの専門科目の基礎となる物理の力学分野(静力学と動力学の基礎)の講義および演習を行います。
1年生の物理Ⅰで学んだ力のはたらきとつりあい、仕事と運動エネルギーの内容を確認しながら、剛体にはたらく力とその合力、剛体の重心とつりあい、円運動、慣性力と遠心力、単振動、万有引力の内容を行います。
授業の進め方・方法:
授業は、まず内容の解説を行い、例題と演習を解くことによる知識の定着、確認テストと振り返り、を行います。
講義資料は授業前にGoogleClassroomにアップします。事前学習に利用してください。
注意点:
【成績評価基準・方法】
定期試験の成績を60%,平素の学習状況等(提出物・平常試験等)を40%の割合で総合的に評価することを原則とします。
【事前・事後学習】
事前学習:講義資料をGoogleClassroomにアップします。講義資料と教科書の該当部分を読んで授業に臨んでください。
事後学習:授業で行った例題の復習を行い、演習を解くこと。演習については、学生同士デッスカッションなどをして、理解を深めてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.剛体にはたらく力とその合力:剛体にはたらく力、力のモーメントについて学ぶ。 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。
2週 1.剛体にはたらく力とその合力:剛体のつり合いについて学ぶ。 一点に作用する力のつりあい条件が説明できる。
着力点が異なる力のつりあい条件が説明できる。
3週 1.剛体にはたらく力とその合力:剛体にはたらく2力の合成と偶力について学ぶ。 一点に作用する力の合成と分解を図で表示でき、合力と分力を計算できる。
偶力の意味を理解し,偶力のモーメントを計算できる。
4週 《確認テスト》1.剛体にはたらく力とその合力
2.剛体の重心とつりあい:重心について学ぶ。
重心の定義を理解し,平板および立体の重心位置を計算ができる。
5週 2.剛体の重心とつりあい:剛体のつりあいと転倒について学ぶ。 剛体に作用する力のつりあい条件を説明できる。
6週 2.剛体の重心とつりあい:【総合演習】《節末問題》 平板および立体の重心位置を計算でき、剛体に作用する力のつりあい条件を説明できる。
7週 3.円運動:等速円運動,等速円運動の速度と加速度について学ぶ。 周期と回転数など等速円運動を特徴づける諸量を求めることができる。
等速円運動する物体の速度,角速度,加速度を計算できる。
8週 《中間試験》:1.剛体にはたらく力とその合力、2。剛体の重心とつりあい 物体に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力および力のモーメントを計算できる。
平板および立体の重心位置を計算でき、剛体に作用する力のつりあい条件を説明できる。
2ndQ
9週 3.円運動:向心力について学ぶ。
4.慣性力と遠心力:慣性力について学ぶ。
等速円運動する物体の向心力を計算できる。
慣性力の意味を理解し,計算できる。
10週 4.慣性力と遠心力:遠心力について学ぶ。
【演習】円運動、慣性力と遠心力
遠心力の意味を理解し,計算できる。
11週 《確認テスト》3.円運動:等速円運動、慣性力と遠心力
5.単振動:単振動と等速円運動の関係について学ぶ。
周期,振動数など単振動を特徴できる諸量を求めることができる。
12週 5.単振動:単振動の速度・加速度・復元力について学ぶ。 単振動における速度,加速度,力の関係を説明できる。
13週 5.単振動:ばね振り子,単振り子、単振動のエネルギーについて学ぶ。 ばね振り子・単振り子の周期および速度,加速度,力の関係を説明できる。
単振動のエネルギーを説明できる。
14週 6.万有引力による運動:万有引力の法則および物体間にはたらく万有引力について学ぶ。 万有引力の法則を説明し、物体間にはたらく万有引力を計算できる。
15週 6.万有引力による運動:万有引力による位置エネルギーについて学ぶ。【総合演習】《節末問題》 万有引力による位置エネルギーを計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理物体に作用する力を図示することができる。3前1
力の合成と分解をすることができる。3前1
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前14
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前14
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前11
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前11
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前9
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前15
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前15
力のモーメントを求めることができる。3前1
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前2
重心に関する計算ができる。3前5
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3

評価割合

試験演習・確認テスト合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力5030000080
専門的能力1010000020
分野横断的能力0000000