文章表現

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 文章表現
科目番号 B4003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「スキルアップ!日本語力 大学生のための日本語練習帳」(東京書籍)
「国語常識とSPIの学習 パワーアップノート」(尚文出版)
「共通テスト+センター試験 国語過去問題 平成29〜令和5年+プレテスト」(尚文出版)
担当教員 翁長 志保子,藤本 秀平

到達目標

1.日本語文章の仕組みについて正確に理解し、適切に運用することができる
2.自らの考えを客観的に捉え、論理的な文章を書くことができる 
3.構成を意識した文章を仕立てて、他者に情報や表現を正確に伝えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本語のしくみについて正確に理解し、場面に応じて適切に運用することができる。日本語の仕組みについて理解し、適切に運用することができる。日本語の仕組みについての理解が足りず、適切に運用するに至らない。
評価項目2他者や自らが記した文章を精読し、その表現の誤りについて適切に校正することができる。他者や自らが記した文章を読み、 その表現の誤りについて校正することができる。他者が記した文章を読み、 その表現の誤りについて校正することができない。
評価項目3他者という情報や表現の受信者の理解を念頭に、文章を論理的に構成し伝達することができる文章の段落や構成を正確に把握し、要約することができる文章を論理的に読解することができず、断片的な理解に留まる

学科の到達目標項目との関係

(A) 説明 閉じる
基準1(2)の知識・能力 基準1(2)(f) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
①日本語で効果的に文章を書くために必要な技術を習得する。
②構成を意識して文章を書き、それを互いに添削する取り組みを通して, 日本語による適切な文章表現を身につける。
③日本語表現基礎・日本語表現で得た基礎知識・スキルを自ら発展させ,社会生活を営む上で必要な日本語表現力を養う。
授業の進め方・方法:
①授業で学習した内容について、テキスト並びに補助プリントを使用して自ら学習に取り組む。
②互いに添削を行い、学習者自らが文章表現上の問題点を発見し、自らの文章表現に反映することを目ざす。
➂専門に関する文章は勿論、異なる分野の評論文および文学的文章について学び、それらの構成を把握して読解する力の向上を目指す。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
①試験の成績を60%, 平素の学習状況等(演習問題への取り組みや提出物の状況を含む)を40%の割合で総合的に評価する。
②技術者が身につけるべき専門基礎として,日本語表現力の修得の程度を評価する。
【事前・事後学習】
①次回授業にて扱う箇所を自ら読み、練習問題を解いた上で授業に臨むこと。
②試験では授業での既習範囲ならびにSPI試験の言語分野を中心に出題するため、各自で勉強を進めること。
➂授業で取り組んだ文章と同様の文章を再度解き、読解力や構成を把握する力を高めること。
【履修上の注意点】
授業は90分(半期)にて実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の目標・年間予定についての説明、SPI試験の傾向、メールの書き方 授業の目的について理解する
就職試験等に活用されるSPI試験について学ぶ
メールの書き方について学び、実践する
2週 敬語についての復習 敬語の種類を理解し、場面ごとに敬語を使い分けることができる
二重敬語、マニュアル敬語を正すことができる
ポライトネスについて理解し、適切な言語行動ができる
3週 文法 品詞の種類や、動詞・形容詞の活用、ら抜き言葉等について説明し、誤りを正すことができる
主述の対応、副詞の呼応について説明することができ、あいまい文を正すことができる
接続語や指示語について理解し、それらを効果的に使用した文章を書くことができる
4週 語彙・言葉の意味 視点を置く場所により、伝えられる内容が変化することについて理解し、文章に反映することができる
文体について理解し、話し言葉を書き言葉に改めて文章を書くことができる
5週 履歴書の書き方①基本的な書き方の解説
履歴書の書き方②志望動機や自己PRの書き方
履歴書の書き方の基礎的な知識について把握し、履歴書を作成することができる
履歴書の志望動機や自己PRの基礎的なテクニックについて学び、適切な文章表現を行うことができる
6週 履歴書の書き方③添削・校正するポイント
論文の書き方
これまでに学習した内容を活用し、自ら履歴書を添削した上で、学生間で相互に履歴書を添削することができる
論文の書き方を学ぶ
7週 論文の書き方、発表の仕方 論文の書き方を学び、その知識を説明することができる
学術的な場での発表に関する知識を説明することができる
8週 前期中間試験 これまでに学んできた知識を用いて試験に臨む
2ndQ
9週 前期中間試験の振り返り 講義前半で学んだ文法力や、書く力の達成状況を自身で再度確認し、学び直すことができる
10週 梅崎春生の小説を読み解く 文学的文章の読解を通じて、場面毎の描写や表現を読み取り、自身の考察を述べることができる
11週 宮沢賢治に関する評論を読み解く 論理的な文章の読解を通じて、段落や構成を把握し、要約することができる
12週 津村記久子の小説を読み解く 文学的文章の読解を通じて、人物の描写に注目して表現を読み取り、自身の考察を述べることができる
13週 建築論、空間論、翻訳論に触れる 論理的な文章の読解を通じて、評論文の主題としてよく取り上げられるテーマの理解を深め、自身の考察を述べることができる
14週 上林暁の小説を読み解く 文学的文章の読解を通じて、修辞や心情の機微に関する表現を読み取り、自身の考察を述べることができる。
15週 レジリエンスに関する評論を読み解く 論理的な文章の読解を通じて、筆者の主張と、引用・参照されているテーマや議論とを整理することができ、その上で、自身の考察を述べることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前6,前7,前8,前11,前13,前15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前6,前7,前11,前13,前15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前6,前7,前10,前12,前14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前2,前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前1,前3,前4,前6,前7,前8,前9
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前12,前14
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前3,前4,前6,前7,前8,前9,前13,前15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前2,前5,前8,前9
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前5,前6,前7,前9
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前5,前6,前7,前13
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前5,前6,前7
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前6,前7,前15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前6,前7,前10,前11,前12,前14,前15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前5,前6,前7,前11,前14,前15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験提出物相互評価合計
総合評価割合6030100100
基礎的能力403010080
専門的能力1000010
分野横断的能力1000010