地域学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 地域学
科目番号 0054 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 SD 基礎教育・一般科目 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は無し。必要な場合、プリントして配布する。
担当教員 泉田 優,吉冨 慎作,藤田 拓雄

到達目標

地域に生きることを知る。地域の課題を認識し、解決策を考える力を育む。地域を知って、学生自身のキャリアビジョンをイメージすることに貢献する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1地域の課題を見出し、それに対する解決策を考察することが出来る。地域をイメージすることが出来る。地域を理解している。地域に関心が持てる。地域に関心・興味が持てない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
この科目は、民間の企業情報サービス業である帝国データバンク元高知支店長の教員が、その経験と知識を活かし講義形式で授業を行うものである。15回のうち5回の授業は、特定非営利法人土佐山アカデミー事務局長として自ら地方創生活動や地域での人材育成に携わる内閣府認定地域活性化伝道師である教員が、その経験と知識を活かした講義形式の授業を行う。
高知県に存在する様々な資源を活用し、多様な主体が連携・協力して、県民の生活環境を向上させ、地域の活力と魅力を高めていくにはどのような方法があるかを考えていく。特に学生が高専生活の中で身に付けた技術や経験を用いて、どのように地域づくりに参画し、様々な地域の課題を解決していくべきかを考える場を提供する。また、地域を学ぶことによって、学生自身のキャリアビジョンの策定にあたり、選択肢を拡げる。
授業の進め方・方法:
講義は、レクチャー80分+振り返りメモの記入10分。
ゲストを招いての授業の場合は、ゲストのレクチャー60分+ゲストと講師との対談及び学生からの質疑応答20分+振り返りメモの記入10分。
高知県の各所で地方創生に取り組み活躍するゲストスピーカーを多数お招きする。彼らは、地域に生きる上での学生たちのロールモデルともなるだろう。実際の経験談に基づいて、地域の魅力を認識する。また、地方創生に必要なものを学ぶ。
注意点:
【講師プロフィール】
泉田 優 / 学校法人龍馬学園 常務理事 就職キャリア支援センター長、高知大学非常勤講師
2017年まで(株)帝国データバンクに29年間勤務、鳥取支店長、広島支店次長、高知支店長を歴任。金沢、富山、福井、東京での勤務歴も有し、約1万の企業を調査した経験を持つ。経営はどうあるべきかを考えながら、経営革新の事例や多様なビジネスモデルを診てきている。

吉冨 慎作 / NPO法人土佐山アカデミー 事務局長 / 水の人 / アイデアを作る百姓 / オモシロガリスト® /
内閣府認定 地域活性化伝道師 / 元snow peak Business Solutions ファシリテーター / 高知家移住促進プロジェクト 理事 / 高知県観光特使 / 高知市消防団土佐山分団団員

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【泉田】プロローグ
地域を知る・高知県の未来像を知る
(4月9日)
「地域学」の全体像を知る。
2040年の高知県の課題を知る。
2週 【吉冨】地域の課題を「OTAKARA」に変えよう 1.土佐山アカデミー解体新書(4月16日) 土佐山アカデミーの活動内容を教材に、課題を資源に変える手法を事例を交えて解説。
3週 【吉冨】地域の課題を「OTAKARA」に変えよう 2.地域リテラシー「土佐山アカデミーの失敗学」(4月23日) 土佐山アカデミーの数多くの失敗から、ヨソモノが地域で活動するための「地域リテラシー」について学び考える。
4週 【吉冨】地域の課題を「OTAKARA」に変えよう 3.課題を言語化する(情報の整理)(4月30日)
具体的な地域の課題(=OTAKARA)と高専の技術をかけ合わせアイデアを作る発想法を知る。
具体的な地域の課題(=OTAKARA)と高専の技術をかけ合わせアイデアを作る発想法を知る。
5週 【吉冨】地域の課題を「OTAKARA」に変えよう 4.課題を面白がる(アイデア)(5月14日)
アイデア考える・ブラッシュアップする。
アイデア考える・ブラッシュアップする。
6週 【吉冨】地域の課題を「OTAKARA」に変えよう 5.プランを作る(5月21日) チームごとにアイデアを発表し、フィードバックをもらう。
7週 【泉田】ゲスト:株式会社ARTH 代表 高野由之先生 土佐清水市における観光業による地方創生の取り組み(5月28日) 人手不足が深刻な過疎地における事業戦略を学ぶ。
8週 【泉田】ゲスト:株式会社StoryCrew代表取締役 共同経営者 浅野聡子先生
イナカデリコ(6月6日)
イナカデリコのコンセプトと今後の展開
民間パワーの地産外商の事例を知る。
2ndQ
9週 【泉田】ゲスト:四万十ドラマ 代表 畦地履正先生 地域に生き地域を活かす
(6月11日)
地域課題を、地域連携商社が課題解決する仕組みづくりを理解する。
10週 【泉田】ゲスト:龍馬学園グローバルプロジェクト推進室長 北古味潤先生「国際交流と高知県の多文化共生のまちづくり」 高知県の在留外国人数が増加する中、国際交流で課題解決をしていく方策を知る。
(6月18日)
11週 【泉田】ゲスト:スタジオエイトカラーズ 代表 宇田英男先生 アニメ業界の現状把握と地方展開の取り組みについて
アニメ業界の産業構造の理解と高知におけるアニメの産業化の取り組みの可能性の検証。(6月25日)
12週 【泉田】ゲスト:高知カンパニューブルワリー 代表 瀬戸口信弥先生 移住・起業・高知発クラフトビール (7月2日) なぜ、高知で醸造業を起業?移住と起業を絡めて地域活性化に取り組む、その想いを知る。
13週 【泉田】ゲスト:おすそわけ食堂まど店主 陶山智美先生「“おすそわけ”の力で未来につながる地域づくり」 地域の未利用資源の活用による食堂経営。フードロス問題を解消し、新たな地域交流を育む。(7月9日)
14週 【泉田】ゲスト:はたやま夢楽 代表 小松圭子先生 1次産業振興と地域観光   (7月16日) 地鶏「土佐ジロー」の養鶏、加工販売、安芸市畑山温泉での土佐ジロー専門宿の運営に取り組む生き方と想いを知る。
15週 【泉田】地域マネジメント
(7月23日)
地域活性化の原動力となる想いと、経営学(組織論)の基礎的な考え方を理解する。
16週 タームペーパーテーマ(レポート課題)
(1)「地方創生×エンジニアリング:私の構想」
(2)「地域学」で私が学んだこと
【(1)もしくは(2)を選択して1つのタームペーパーを提出のこと】

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験(レポート)提出物・取り組み状況合計
総合評価割合7030100
基礎的能力03030
専門的能力000
分野横断的能力70070