創造工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 創造工学Ⅲ
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気電子系共通科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 なし/自作プリント
担当教員 工藤 彰洋,奥山 由

到達目標

【工学基礎教育】自身の専門分野に限らず幅広い工学知識・視野を身につけると共に,自身の専門分野とそれらの知識との関連性について理解を深める.
【キャリア教育】自らの職業観・勤労観を意識した上で自身の将来像について考え,その実現に向けた自己分析できる.
【情報セキュリティ教育】社会や各専門分野において存在するセキュリティリスクを理解できる.
【技術者倫理教育】技術者・企業が社会に対して負っている責任を理解する.
【課題発見型学習】与えられたテーマに対して,専門分野の異なるメンバーと異論を重ねながら,チームとして課題発見および適切なレベル・範囲での課題解決案の創生ができる.
【汎用的技能教育】修得した知識・技術を活かして主体的に情報収集・分析し,他分野の人と協力して議論・課題に取り組むことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
工学基礎教育自分と異なる専門分野の知識を身につけ,自身の専門分野との関連性についても理解できる.自分と異なる専門分野の知識を身にけることができる.自分と異なる専門分野の知識を身につけられない.
キャリア教育自身の将来のライフプランや職業観・勤労観を意識し,進路実現のための自己分析ができる。自らの職業観・勤労観を意識した上で自身の将来像について考えることができる.自らの職業観・勤労観を意識した上で自身の将来像について考えることができない.
情報セキュリティー教育社会や各専門分野において存在するセキュリティリスクを理解できる.社会や各専門分野において存在するセキュリティリスクを理解できる.社会や各専門分野において存在するセキュリティリスクを理解できない.
技術者倫理教育技術者・企業が社会に対して負っている責任を理解できる.技術者・企業が社会に対して負っている責任を理解できる.技術者・企業が社会に対して負っている責任を理解できない.
課題発見型学習専門分野の異なるメンバーと異論を重ねながら,チームとして課題発見および適切なレベル・範囲での課題解決案が創生できる.専門分野の異なるメンバーと異論を重ねながら,チームとして課題発見および課題解決案の創生ができる.専門分野の異なるメンバーと異論を重ねながら,チームとして課題発見および課題解決案の創生ができない.
汎用的技能教育修得した知識・技術を活かして主体的に情報収集・分析し,他分野の人と協力して議論・課題に取り組むことができる.修得した知識・技術を活かして情報収集・分析し,他分野の人と協力して議論・課題に取り組むことができる.修得した知識・技術を活かして情報収集・分析し,他分野の人と協力して議論・課題に取り組むことができない.

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性
 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力  5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力  7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
自身の専門分野とは異なる他専門分野に関する演習や実験を通して,幅広い工学的基礎知識・技術・視野を身に付ける.
また,幅広い観点において工学的問題を捉える感覚や,専門分野の異なる人との協働能力を養うことを目的に,各専門系の枠組みを超えた班編成においてグループワークを行う.
上記に加えて,現代社会に必要な情報リテラシー,技術者に必要な倫理観,自身のキャリア形成に必要な能力や態度を身に付けることを目的とする.
授業の進め方・方法:
通常,実験や演習等を毎週行う。
授業は基本的にグループ単位での演習や実験を行う.
注意点:
・学習にあたっては,自己のキャリアについて常に意識し,将来の進路選択を行う際の参考にすること.
・ICT活用能力を高めるため,Blackboardに解答する簡単な小テストやアンケートを課すことがある.
・授業時間以外も活用して,グループで調査研究や製作活動に取り組むことが必要となる項目もある.
・グループ学習では,自分の役割を見つけ,グループ活動に積極的に参加すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
キャリア教育(キャリア・アンカー)
学習内容を把握する
自分の将来について考えられるように、キャリア・アンカーについて理解し、現時点でのキャリア・デザインを描けるようにする
2週 他系専門演習Ⅰ(1) 他系専門内容についての知識を身に付けることができる.
3週 他系専門演習Ⅰ(2) 他系専門内容についての知識を身に付けることができる.
4週 他系専門演習Ⅰ(3) 他系専門内容についての知識を身に付けることができる.
5週 他系専門演習Ⅰ(4) 他系専門内容についての知識を身に付けることができる.
6週 他系専門演習Ⅱ(1) 他専門内容についての知識を身につけることができる.
7週 他系専門演習Ⅱ(2) 他専門内容についての知識を身につけることができる.
8週 他系専門演習Ⅱ(3) 他専門内容についての知識を身につけることができる.
2ndQ
9週 他系専門演習Ⅱ(4) 他専門内容についての知識を身につけることができる.
10週 共通ICT教育(1) 工学におけるデータサイエンスの重要性について理解できる.
11週 共通ICT教育(2) 基礎的なデータ解析手法について理解できる.
12週 共通ICT教育(3) 基礎的なデータ解析手法について理解できる.
基礎的なデータ解析手法を用いて,自ら得た情報を分析することができる.
13週 共通ICT教育(4) 基礎的なデータ解析手法を用いて,自ら得た情報を解析することができる.
14週 共通ICT教育(5) 基礎的なデータ解析手法を用いて,自ら得た情報を解析することができる.
適切なツールを用いて,解析内容を報告書としてまとめることができる.
15週 情報セキュリティ教育 社会や各専門分野において存在する情報セキュリティリスクを理解できる.
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
PBL学習(1):課題テーマに対する講義
後期の学習内容について把握できる
与えられた課題内容について正しく理解できる.
2週 PBL学習(2):課題テーマに関する調査 適切なツールを用いて主体的に情報収集・分析を行うことができる.
3週 PBL学習(3):課題テーマに関する調査 適切なツールを用いて主体的に情報収集・分析を行うことができる.
4週 技術者倫理教育 技術者・企業が社会に対して負っている責任を理解する.
5週 PBL学習(4):課題テーマに関するグループディスカッション 修得した知識・技術を活かして主体的に議論を行うことができる。
課題発見・課題解決に,専門分野の異なるメンバーと議論を重ねながら,チームとしての課題解決案を創生できる.
6週 PBL学習(5):課題テーマに関するグループディスカッション
修得した知識・技術を活かして主体的に議論を行うことができる。
課題発見・課題解決に,専門分野の異なるメンバーと議論を重ねながら,チームとしての課題解決案を創生できる.
7週 PBL学習(6):課題テーマに関するグループディスカッション 修得した知識・技術を活かして主体的に議論を行うことができる。
課題発見・課題解決に,専門分野の異なるメンバーと議論を重ねながら,チームとしての課題解決案を創生できる.
8週 PBL学習(7):課題テーマに関するグループディスカッション 修得した知識・技術を活かして主体的に議論を行うことができる。
課題発見・課題解決に,専門分野の異なるメンバーと議論を重ねながら,チームとしての課題解決案を創生できる.
4thQ
9週 キャリア教育(ジョブトークⅡ) 自らの職業観・勤労観を意識した上で自身の将来像について考え,その実現に向けた自己分析ができる.
企業活動を様々な観点から捉えることができる.
10週 PBL学習(9):発表準備 適切なレベル・範囲において解決案を創生できる.
言葉・図表などを用いて,主観や常識ではなくデータや情報に基づいた論理的な説明ができる資料を作成できる.
11週 PBL学習(10):発表準備
言葉・図表などを用いて,主観や常識ではなくデータや情報に基づいた論理的な説明ができる資料を作成できる.
12週 PBL学習(11):発表準備 言葉・図表などを用いて,主観や常識ではなくデータや情報に基づいた論理的な説明ができる資料を作成できる.
13週 PBL学習(12):課題解決案に関する発表会 聞き手に分かりやすい,論理的な説明をすることができる.
立場・考え方の異なる教職員と意見交換ができる.
14週 PBL学習(13):課題解決案の総括・再提案 他者からの意見を踏まえ,自分たちの考えを見直すことができる.
15週 ポートフォリオ 自らを省みて,今後の自分の取り組みなどについて考えることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前2,前3,前4,前5,後2,後3,後5,後10,後11,後12
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前2,前3,前4,前5,後2,後3,後5,後10,後11,後12
目標の実現に向けて計画ができる。3後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12,後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後15
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後4,後9
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後1,後2,後3,後4,後5,後10,後11,後12
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前1,前10,後9
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前1,前10,後9
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前1,前10,後9
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前1,前10,後9,後15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3前10,後9
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3前10,後9
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3前10,後9
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3後9
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後9
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3前10,後9
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前10,後9
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3前10,後9
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前10,後9
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前2,前3,前4,前5
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前11,前12,前13,前14,後3,後4,後5,後6,後12,後13,後14
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前2,前3,前4,前5,後4

評価割合

課題 発表取組み合計
総合評価割合602020100
基礎的能力2010535
専門的能力200525
分野横断的能力20101040