到達目標
現代社会を支える半導体材料とそれを応用した種々のデバイスについて、その構造や動作原理を理解し定量的に解析できる知識を身につける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 半導体の物性について定量的に説明できる。 | 半導体の物性について定性的に説明できる。 | 半導体の物性を説明できない。 |
評価項目2 | 種々の半導体デバイスの構造や動作原理を理解し、それらを定量的に解析できる。 | 種々の半導体デバイスの構造や動作原理を定性的に理解できる。 | 半導体デバイスの構造や動作原理を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。
説明
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教育方法等
概要:
半導体デバイスは現代社会を支える根幹となる電子デバイスであるが、本授業ではそれらの構造や動作原理について定量的に解説する。定期試験80点、レポート・小テスト等15点、出席・授業態度5点で評価し、計50点以上を合格とする。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を行ない、その内容確認のため適宜レポートを課すので、予習より復習に力を入れて学習すること。
注意点:
本科目は電気主任技術者認定の習得科目である。定期試験の難易度は例題および章末問題程度とするので、それらを自力で解けるように復習すること。レポートが写しと判断した課題は誰がオリジナルであろうと大幅に減点する。また定期試験には関数電卓は必要なので必ず持参すること。
事前・事後学習、オフィスアワー
自習については特に復習に力を入れて学習すること。オフィースアワーは授業当日の16時から17時を基本とするが、他の時間であっても在室時には随時対応する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
半導体の諸性質1 |
半導体とは何かを理解できる。
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2週 |
半導体の諸性質2 |
種々の半導体の特徴について理解できる。
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3週 |
電気的性質1 |
エネルギーバンド構造について理解できる。
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4週 |
電気的性質2 |
電子の状態密度と分布関数について理解できる。
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5週 |
電気的性質3 |
半導体中のキャリア密度について理解できる。
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6週 |
半導体の電気伝導1 |
移動度、キャリア密度と抵抗率の関係を理解できる。
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7週 |
半導体の電気伝導2 |
ホール効果について理解できる。
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8週 |
中間試験 |
1-7週で学んだ内容を理解し、定量的に解析できる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験解説 |
中間試験の内容を理解できる。
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10週 |
半導体の電気伝導3 |
拡散電流について理解できる。
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11週 |
pn接合ダイオード1 |
pn接合を定性的に理解できる。
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12週 |
pn接合ダイオード2 |
pn接合を定量的に理解できる。
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13週 |
pn接合ダイオード3 |
pn接合の空乏層容量と降伏を理解できる。
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14週 |
ショットキーダイオード1 |
金属-半導体接触を定性的に理解できる。
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15週 |
ショットキーダイオード2 |
金属-半導体接触を定量的に理解できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
種々のダイオード |
発光ダイオード等の種々のダイオードについて理解できる。
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2週 |
バイポーラトランジスタ1 |
バイポーラトランジスタの構造と接地方法を理解し、説明できる。
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3週 |
バイポーラトランジスタ2 |
バイポーラトランジスタの動作原理をバンド構造を用いて説明できる。
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4週 |
バイポーラトランジスタ3 |
バイポーラトランジスタの電流増幅率について理解し、定量的な説明ができる。
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5週 |
バイポーラトランジスタ4 |
バイポーラトランジスタの静特性を理解し、説明できる。
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6週 |
種々のバイポーラデバイス1 |
HBTや電力制御デバイスの動作原理を理解し、説明静きる。
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7週 |
種々のバイポーラデバイス2 |
HBTや電力制御デバイスの動作原理を理解し、説明できる。
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8週 |
中間試験 |
1-7週で学んだ内容を理解し、定量的に解析できる。
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4thQ |
9週 |
中間試験解説 |
中間試験の範囲を理解できる。
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10週 |
MOS形トランジスタ1 |
MOSキャパシタについて理解できる。
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11週 |
MOS形トランジスタ2 |
MOSキャパシタの動作原理を理解できる。
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12週 |
MOS形トランジスタ3 |
MOSFETの動作原理を理解できる。
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13週 |
その他ユニポーラデバイス |
他のユニポーラデバイスの特徴を理解し、説明できる。
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14週 |
集積回路1 |
基本的な集積回路(cMOS回路等)について理解できる。
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15週 |
集積回路2 |
集積回路の作製方法について概要を理解できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 4 | |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 4 | |
電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
原子の構造を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 3 | 前2,前6 |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13 |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6 |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
評価割合
| 試験 | レポート・小テスト | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 15 | 5 | 100 |
基礎的能力 | 35 | 10 | 5 | 50 |
専門的能力 | 35 | 5 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 10 |