機械力学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械力学
科目番号 5M008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械力学:青木 繁:コロナ社
担当教員 平間 雄輔

到達目標

□簡単な機械の振動問題を,1自由度の粘弾性モデルに定式化できる。
□1自由度の粘弾性モデルを用いて,機械の振動挙動を解析できる。
□簡単な機械の振動問題を,2自由度の粘弾性モデルに定式化できる。
□2自由度の粘弾性モデルを用いて,機械の振動挙動を解析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な機械の振動問題を,1自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できる簡単な機械の振動問題を,1自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できる簡単な機械の振動問題を,1自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できない
評価項目2複雑な機械の振動問題を,2自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できる簡単な機械の振動問題を,2自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できる簡単な機械の振動問題を,2自由度の粘弾性モデルに定式化して,機械の振動挙動を解析できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械の振動とは「機械各部の質点が外力を受けながら,微小変位を周期的に往復する加速度運動」とみなせるから,基本的にはニュートンの運動方程式を用いて解析できる。
授業で学ぶ主な項目は次のとおり。
・ニュートンやオイラーの運動方程式を用いたモデルの定式化
・振動系の基本的な構成要素の理解
・1自由度のモデルでの粘性や摩擦があるときの自由振動と強制振動の解析
・2自由度のモデルでの粘性や摩擦がないときの自由振動と強制振動の解析
授業の進め方・方法:
最初に,1自由度の振動系の基本となる質点の自由振動を理解する。次に,単振子や剛体の振動を理解し,1自由度のモデルを定式化する。自由振動を理解した後に,外力を有する強制振動の演算と解析を理解する。最後に,2自由度のモデルの自由振動および強制振動を理解する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1自由度系の自由振動(粘性減衰がある場合)① 臨界減衰,過減衰それぞれの解を導出できる。
2週 1自由度系の自由振動(粘性減衰がある場合)②
課題①:1自由度系の自由振動における重要語句等
不足減衰の解を導出できる。
3週 1自由度系の自由振動(粘性減衰がない場合)③
課題②:1自由度系の自由振動(粘性減衰がない場合)
不足減衰の極値を周期を導出できる。
対数減衰率を導出できる。
4週 保存系における振動中のエネルギ
課題③:1自由度系の自由振動(粘性減衰がない場合)演習
エネルギ法を用いて,固有角振動数を導出できる。
5週 1自由度系の強制振動(力入力,減衰なし)
課題④:1自由度系の強制振動における重要語句
強制振動(力入力,減衰なし)における特殊解を導出できる。
6週 1自由度系の強制振動(力入力,減衰あり)
課題⑤:教科書章末問題
強制振動(力入力,減衰あり)における特殊解を導出できる。
振幅倍率が計算できる。
共振曲線,位相曲線のグラフの外形を描ける。
7週 1自由度系の強制振動(変位入力,減衰あり) 強制振動(変位入力,減衰あり)における特殊解を導出できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説
課題⑥:ばねの等価質量
10週 2自由度系の自由振動①
課題⑦:1自由度系の強制振動(力入力,減衰あり)の振幅倍率
2自由度系の運動方程式を導出できる。
各振動モードの固有角振動数を導出できる。
11週 2自由度系の自由振動②
課題⑧:1自由度系の強制振動(変位入力,減衰あり)の導出
振動モードを導出できる。
2自由度系の自由振動の一般解を導出できる。
12週 2自由度系の自由振動③
課題⑨:1自由度系の強制振動演習演習
モード変換を用いて,運動方程式を相互干渉のない運動方程式に変換できる。
13週 2自由度系の強制振動(力入力,変位入力)①
課題⑩:教科書章末問題
共振でない場合の強制振動の解を導出できる。
14週 2自由度系の強制振動(力入力)② モード変換を用いて強制振動の解を導出できる
15週 テスト返却
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理物体に作用する力を図示することができる。4前1
力の合成と分解をすることができる。4前1
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4前1
慣性の法則について説明できる。4前1
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4前1
運動方程式を用いた計算ができる。4前1
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4前1
仕事と仕事率に関する計算ができる。4前4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4前4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4前4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4前4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4前4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4前1
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4前1
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4前1
力のモーメントを求めることができる。4前1,前4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4前1,前4
重心に関する計算ができる。4前1,前4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4前1,前4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4前1,前4
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学振動の種類および調和振動を説明できる。4前1,前5
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前1,前2,前3
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前1,前2,前3
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前1,前2,前3
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前1,前2,前3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000