概要:
制御工学の応用分野は、機械工学をはじめ電気工学、情報工学、物質工学など、工学全般にわたり広い分野で活用されている。また、近年では、医学、農学、経済学、社会学への応用も見られるようになりつつある。これらを実用的に応用するためには、幅広い分野に関心を持ち深く学習する必要がある。本講義では、制御理論を学び、制御設計をできるようになるために、機械システムへの実応用例を理解し、体系づけた物事の考え方を養う。
授業の進め方・方法:
本科目の総授業時間は45時間である。前期に古典制御理論として、機械システムの定式化、システムのブロック線図、伝達関数表記方法、システムの応答、システムの安定判別法、フィードバックシステムの応答、フィードバックシステムの設計、について学習する。後期に現代制御理論として、状態方程式、システム安定判別法、可制御性、可観測性について学習する。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
制御の定義 |
制御とは何か、定義、制御手順、各種制御手法の概要、制御の歴史について説明できる。また、ブロック線図の表記法や制御で取り扱われる語句について説明できる。
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2週 |
数学的準備、複素数、ラプラス変換 |
制御工学で必要となる数学を学習する。複素数、ラプラス変換の定義、各種ラプラス変換について解くことができる。
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3週 |
数学的準備、ラプラス変換 |
微分、積分、ステップ関数、デルタ関数、指数関数などのラプラス変換について解くことができる。
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4週 |
ラプラス変換の諸定理 |
ラプラス変換の諸定理を使い各種諸問題を解くことができる。
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5週 |
伝達関数とブロック線図 |
ブロック線図における要素、信号の流れを理解し伝達関数への等価変換を解くことができる。
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6週 |
システムのモデル化 |
機械系の運動モデルを運動方程式としてモデル化することができ、また、ラプラス変換と伝達関数として記述することができる。
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7週 |
システムの各種要素 |
比例要素、積分要素、微分要素、1次遅れ要素、2遅れ要素について理解し、記述することができる。
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8週 |
前期中間試験 |
前期中間試験
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2ndQ |
9週 |
これまでの復習 |
これまで学習した内容について、例題を解くことができる。
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10週 |
システムの応答 |
各種要素にステップ関数、インパルス関数を入力したときの応答出力を解くことができる。
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11週 |
システムの応答 |
一次遅れ要素、2次遅れ要素にステップ関数を入力したときの応答を解くことができる。
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12週 |
システムの周波数応答 |
周波数伝達関数、システムの周波数応答を解くことができる。
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13週 |
システムの周波数応答 |
一次遅れ要素、2次遅れ要素の周波数応答を解くことができる。
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14週 |
複合要素システムの周波数応答 |
ベクトル軌跡、ボード線図を作図することができる。
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15週 |
フィードバックシステムの応答と定常偏差 |
フィードバックシステムの応答と定常偏差を解くことができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
前期学習内容の復習 |
前期まで学習した内容の例題を解くことができる。
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2週 |
システムの安定判別 |
フィードバックシステムの伝達関数、特性方程式、極について理解し、解くことができる。
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3週 |
システムの安定判別 |
ラウス表、フルビッツ行列について理解し解くことができる。
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4週 |
システムの安定判別 |
ラウス表、フルビッツ行列について理解し解くことができる。ゲイン余裕、位相余裕による安定解析ができる。
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5週 |
フィードバックシステムの設計 |
フィードバックシステムの単位ステップ応答、速応性と安定性の相関について理解し、解くことができる。
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6週 |
フィードバックシステムの設計 |
ゲイン余裕、位相余裕による安定解析ができ、簡易な制御設計ができる。
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7週 |
現代制御理論序論 |
現代制御理論について理解し、微分方程式を状態方程式として記述することができる。
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8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
これまでの復習 |
これまで学習した内容の例題を解くことができる。
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10週 |
状態方程式 |
機械系運動モデルを状態方程式として定式化することができる。
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11週 |
状態方程式の解法 |
状態遷移行列を解くことができる。
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12週 |
状態方程式の解法 |
状態遷移行列を解くことができる。
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13週 |
可制御性と可観測性 |
可制御性と可観測性について理解し、解くことができる。
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14週 |
極配置法 |
極配置法による状態フィードバックコントローラを解くことができ、システムを安定化に設計することができる。
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15週 |
最適制御 |
評価関数、リカッチ方程式を使い最適制御手法について解くことができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 2 | 後2 |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | |
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。 | 3 | |
情報セキュリティの必要性、様々な脅威の実態とその対策について理解できる。 | 4 | |
個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し、正しく実践できる。 | 2 | |
インターネットを用いた犯罪例などを知り、それに対する正しい対処法を実践できる。 | 3 | |
数値計算の基礎が理解できる | 5 | 後3 |
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。 | 5 | |
データの型とデータ構造が理解できる | 5 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 自動制御の定義と種類を説明できる。 | 3 | 前1 |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 3 | 前5 |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 3 | 前3,前4 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 3 | 前4 |
伝達関数を説明できる。 | 3 | 前5 |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 3 | 前6,前7 |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 3 | 前10,前11 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 3 | 前10,前11,前15 |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 3 | 前12,前13 |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 3 | 後3,後4,後6 |
電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 3 | |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 3 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 3 | |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 3 | |