到達目標
個々の材料の性質及び特性を理解して材料の選択ができるようになること。特に、機械材料の基本である炭素鋼と鋳鉄の材料特性,CCT曲線,焼入れ・焼き戻しを確実に理解すること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 個々の材料の性質及び特性を理解して材料を選択できる。 | 個々の材料の性質及び特性を理解している。 | 個々の材料の性質及び特性を理解していない。 |
評価項目2 | 機械材料の基本である炭素鋼と鋳鉄の材料特性,CCT曲線,焼入れ・焼き戻しを確実に理解し応用できる。 | 機械材料の基本である炭素鋼と鋳鉄の材料特性,CCT曲線,焼入れ・焼き戻しを理解している。 | 機械材料の基本である炭素鋼と鋳鉄の材料特性,CCT曲線,焼入れ・焼き戻しを確実に理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
実用材料としての各種の鋼および鋳鉄の性質及び特性を十分に理解し、機械設計をするとき材料の選択ができることを目標とする。(授業は基礎的なことの積み重ねであるから、反復学習を取り入れながら現象を理解するように努める)。更に、基本的かつ重要な技術用語には英語名を併記し、技術者として必要な英語能力の向上に寄与する。
※実務との関係
この科目は企業で耐熱材料(主として金属材料)の研究開発を担当していた教員が、その経験を活かし、耐熱材料の種類、特性、最新の材料設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
基本である炭素鋼の性質を理解し、熱処理により材料の組織や機械的特性などがどのように変化していくかを学習する。特殊鋼においては合金元素の働きからその性質を理解する。鋳鉄では黒鉛の形状の変化が機械的性質を変えることを理解する。漫然と暗記するのではなく、知識が系統的かつ有機的に結びつくよう授業展開を工夫する。理解度を確認するためレポートを課す場合がある。また学期末に到達度試験を1回のみ実施する。
注意点:
化学、物理学の基礎知識を必要とする。また、機械材料学ⅠA及びⅠBとの反復学習を行うなど、復習を心掛けて理解するようにすること。
自学自習は到達度試験(または小テスト)にて評価する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
一般構造用圧延鋼材(SS材) 鋼の溶接性と低温靭性への材料学的因子の影響 |
一般構造用圧延鋼材(SS材)や鋼の溶接性と低温靭性への材料学的因子の影響について理解できる。
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2週 |
溶接構造用圧延鋼材(SM材) 溶接構造用高張力鋼(ハイテン) |
溶接構造用圧延鋼材(SM材)と溶接構造用高張力鋼(ハイテン)について理解出来る。
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3週 |
非調質高張力鋼と制御圧延 機械構造用炭素鋼 |
非調質高張力鋼と制御圧延、機械構造用炭素鋼について理解出来る。
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4週 |
焼入れ性と機械的性質 機械構造用合金鋼 |
焼入れ性と機械的性質、機械構造用合金鋼について理解できる。
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5週 |
焼入れ性と強靱性 ねずみ鋳鉄 |
焼入れ性と強靱性、ねずみ鋳鉄について理解できる。
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6週 |
ねずみ鋳鉄の機械的性質 球状黒鉛鋳鉄 |
ねずみ鋳鉄の機械的性質、球状黒鉛鋳鉄について理解できる。
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7週 |
その他の鋳鉄(1) その他の鋳鉄(2) |
白銑、バーミキュラ鋳鉄等について理解できる。
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8週 |
到達度試験 |
60点以上。
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 4 | |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 4 | |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 4 | |
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 4 | |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 4 | |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 4 | |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 4 | |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 4 | |
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。 | 4 | |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 4 | |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 4 | |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 4 | |
鉄鋼の製法を説明できる。 | 4 | |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 4 | |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。 | 4 | |
焼きなましの目的と操作を説明できる。 | 4 | |
焼きならしの目的と操作を説明できる。 | 4 | |
焼入れの目的と操作を説明できる。 | 4 | |
焼戻しの目的と操作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |