到達目標
1. 図面と「もの」との対応を意識し、加工・組立が実現可能で、使用する場合のことを考慮した設計、製図が行えること。
2. 各部品の対応関係を理解し、関連する寸法を適切に指示できること。
3. 1・2年の工作実習で体験した各種工作法の知識を基に、どのような具体的手段で図面に指示されたものが実現可能か説明できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 各部品の加工性や組立性を考慮して設計や図面作成ができる。 | JISの規格に基づいて設計や図面作成ができる。 | 組立図や部品図などを提出できない。 |
評価項目2 | 各部品の機能を理解し、関連する寸法を適切に指示できる。 | 部品同士が相互に関連して機能することを理解している。 | 部品同士の関連を理解できない。 |
評価項目3 | 設計・製図した部品をどのような手段で加工できるかを説明できる。 | 設計・製図した部品を加工するために利用できる加工方法を知っている。 | 各部品を製作するために利用できる加工方法を全く挙げられない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
【開講学期】 通年週4時間
機械・装置の開発、設計、製作において、図面を読み、描くことのできる能力は必須である。この授業は、1~2学年で学んだ「製図の基礎」から、4学年で行う「総合実習で製作する機械装置の設計製図」への橋渡しの段階として位置付けられる。いくつかの要素・部品から構成される機械器具を取り上げ、部品同士の関連を理解して寸法や仕上げ状態を指示できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
弁やジャッキなど、いくつかの部品から構成される簡単な機械器具の設計製図を行う。後期は、各自の仕様に基づいて簡単な強度設計を行い、組立図、部品図を作成する。なお、春・夏学期の「CADⅠ」の授業で学んだ操作法を生かし、冬学期は二次元CAD による作図を行う。見る人に親切な図面作成を目指す。計画的に仕事を進め、期限内に課題提出する習慣を確立する。各提出課題とその理解度を100%として、100 点満点で総合的に評価し、60 点以上を合格とする。提出期限に遅れた場合には減点する。提出課題が1 つでも未提出の場合には不可(60 点未満)とする。
注意点:
課題の提出は、「初回検図の期限」と「最終受領の期限」を指定する。いずれの提出期限も厳守すること。検図時に、チェックリストにより達成度を伝え、要修正事項について説明するとともに、図面の内容について質問し、その理解度を評価に加味する。「製図例がこうだから」ではなく、自分で考え、理解して描くことが何より重要である。教科書をはじめとする資料やJIS規格を自分で調べ、活用する習慣をつけること。また教員や友人に教えてもらうときは、なぜそうなるのか納得できるまで聞き、検図時には自分で説明できること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ばね 安全弁-部品図 |
ばねの種類や機能について説明できる。 製作図の書き方を理解できる。
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2週 |
安全弁-部品図 |
図形を正しく描くことができる。 図形に寸法を記入することができる。
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3週 |
安全弁-部品図 |
はめあい記号や仕上げ記号の意味を理解し、図示することができる。 ボルト・ナットを正しく図示できる。
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4週 |
安全弁-組立図 |
安全弁の機能と構造を理解できる。
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5週 |
安全弁-組立図 |
部品相互の関係を理解し、組立図を作成できる。
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6週 |
溶接継手 課題「弁」 の解説 |
溶接継ぎ手の種類、および溶接記号の意味を理解し、図示できる。 弁の種類や構造を理解できる。
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7週 |
弁-組立図 |
与えられた弁の形式・呼び口径に対し、実物の観察によってJISに規定された寸法の意味を理解できる。
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8週 |
弁-組立図 |
与えられた弁の形式・呼び口径に対し、全体のバランスを考慮してJISに規定された寸法を満足する組立図を作成できる。
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2ndQ |
9週 |
弁-組立図 |
与えられた弁の形式・呼び口径に対し、全体のバランスを考慮してJISに規定された寸法を満足する組立図を作成できる。
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10週 |
弁-組立図 |
与えられた弁の形式・呼び口径に対し、全体のバランスを考慮してJISに規定された寸法を満足する組立図を作成できる。
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11週 |
弁-組立図 |
与えられた弁の形式・呼び口径に対し、全体のバランスを考慮してJISに規定された寸法を満足する組立図を作成できる。
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12週 |
弁-部品図 |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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13週 |
弁-部品図 |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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14週 |
弁-部品図 |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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15週 |
弁-部品図 |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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16週 |
弁-部品図 |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ネジジャッキの構造と設計法 |
かさ歯車を用いたネジジャッキの構造と機能を理解できる。 設計仕様を基に、主要部分の設計方法を理解できる。
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2週 |
ネジジャッキ(設計) |
与えられた課題に対して主要部分の設計を行い、設計書を作成できる。
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3週 |
ネジジャッキ(組立図) |
設計した主要寸法を満足するネジジャッキの組立図を作成できる。 CADシステムの役割と構成を理解している。 CADシステムの基本機能を理解し、課題作成に利用できる。
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4週 |
ネジジャッキ(組立図) |
設計した主要寸法を満足するネジジャッキの組立図を作成できる。
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5週 |
ネジジャッキ(組立図) |
設計した主要寸法を満足するネジジャッキの組立図を作成できる。
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6週 |
ネジジャッキ(部品図) |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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7週 |
ネジジャッキ(部品図) |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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8週 |
ネジジャッキ(部品図) |
組立図を基に部品図を作成できる。 各部品の機能や相互関係を理解し、適切に寸法や寸法公差、仕上げ記号を指示できる。
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図形を正しく描くことができる。 | 4 | |
図形に寸法を記入することができる。 | 4 | |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 4 | |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 3 | |
CADシステムの役割と構成を説明できる。 | 3 | |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 3 | |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 4 | |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプなどの部品図と組立図を作成できる。 | 3 | |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 3 | |
機械設計 | 標準規格を機械設計に適用できる。 | 3 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 3 | |
キーの強度を計算できる。 | 3 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| 提出課題 | | | | | | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |