到達目標
1. 1自由度減衰系の自由振動と強制振動について説明できる。
2. 1自由度振動系の振動が、土台等に及ぼす影響について説明できる。
3. 多自由度系の振動の基本を理解し、1自由度と多自由度振動の違いを説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1(D-1,D-2) | 1自由度減衰系の自由振動および強制振動の運動方程式を導き、系の運動を十分に説明できる。 | 1自由度減衰系の自由振動および強制振動の運動方程式を導き、系の運動を説明できる。 | 1自由度減衰系の自由振動および強制振動の運動方程式を導けず、系の運動を説明できない。 |
評価項目2(D-1,D-2) | 力伝達率の意味を理解し、1自由度系の振動が土台等に及ぼす影響について十分に説明できる。 | 力伝達率の意味を理解し、1自由度系の振動が土台等に及ぼす影響について説明できる。 | 力伝達率の意味を理解しておらず、1自由度系の振動が土台等に及ぼす影響を説明できない。 |
評価項目3(D-1,D-2) | 2自由度以上の振動系の運動方程式を立てることができる。また、その式を用いて運動を解析でき、1自由度振動との違いの十分な説明できる。 | 2自由度以上の振動系の運動方程式を立てることができる。また、その運動の基本がわかり、1自由度振動との違いを説明できる。 | 2自由度以上の振動系の運動方程式を立てられず、その運動の基本がわからない。1自由度との違いがわからない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標③
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学習・教育到達度目標 本科の教育目標③
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JABEE D-1
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JABEE D-2
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JABEE基準 (d)
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教育方法等
概要:
機械や構造物の安全性の確保や性能の向上のためには、それらに生じる振動現象を理解し、多くの場合、それを避けることが求められる。機械力学IIでは、それら振動現象に関わる力学的諸問題に対処する基礎力を身に付けるため、まずは1自由度振動系に周期的な外力が加わる場合の系の運動を理解するための理論を学ぶ。次に、多自由度系の振動を理解するための理論を学ぶ。
授業の進め方・方法:
機械を力学モデルによって表現し、機械に生じる振動を記述する運動方程式を導き、その解の特徴を調べることで、機械に生じる振動現象の基本を理解する。同時に、様々な振動問題への応用力も身に付けるため、これらを多くの演習と具体的な応用例に関連させながら学習する。力学の基礎法則の意味を何度も確認しながら演習問題を解き、微積分、ベクトル、行列等の有用性を理解する。自ら積極的に調べ、思考する事の重要性を在学中の経験を通して学ぶ。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は、D-1(50%)、D-2(50%)とする。
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は、日常の授業(30時間)に対する予習復習、レポート課題の回答作成時間、試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については、合計得点が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・予習・復習の効果を確認するために、レポートの提出を求めることがある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.減衰系の1自由度振動 (1)減衰系の自由振動と強制振動 |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
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2週 |
減衰系の自由振動と強制振動 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
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3週 |
減衰系の自由振動と強制振動 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる(続き)。
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4週 |
減衰系の自由振動と強制振動 |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる(続き)。
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5週 |
(2)力伝達率 |
振動する機械が土台等にどのような力を及ぼすかを理解し、説明できる。また、振動する土台等が機械に及ぼす影響を理解し、説明できる。
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6週 |
(3)いろいろな強制振動 |
1つのおもりに対して複数のばねやダッシュポットが取り付けられた、やや複雑な系の強制振動を運動方程式で表し、その振動の特徴を理解できる。
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7週 |
(4)問題演習 次週、中間試験を実施する |
これまで機械力学IIで学んできた知識を用いて、それに関連した問題を解くことができる。
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8週 |
2.多自由度系の振動 (1)2自由度系の振動 |
2自由度系の振動の運動方程式を導くことができる。
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2ndQ |
9週 |
2自由度系の振動 |
2自由度系の振動の運動方程式から、固有振動数を導くことができる。
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10週 |
2自由度系の振動 |
2自由度振動系の振動が、1次と2次の固有振動の和で表されることが理解できる。また、振動の連成(2つのおもりの運動の相互作用)について理解できる。
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11週 |
(2)多自由度振動系のベクトルと行列を用いた表現 |
多自由度振動系であっても、ベクトルと行列を用いることにより、運動方程式を簡素に表現できることが理解できる。また、多自由度の振動系の運動方程式を、ベクトルと行列を用いて表現できる。
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12週 |
多自由度振動系のベクトルと行列を用いた表現 |
ベクトルと行列で表現された多自由度系の運動方程式から固有振動数を導くことができる。
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13週 |
(3)3自由度以上の振動系の振動 |
3自由度以上の振動系の運動方程式を導き、その固有振動数を求める事ができる。
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14週 |
3自由度以上の振動系の振動 |
3自由度以上の振動系の運動方程式を導き、その固有振動数を求める事ができる。
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15週 |
(4)問題演習
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これまで機械力学IIで学んできた知識を用いて、それに関連した問題を解くことができる。
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16週 |
前期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前6,前7 |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | 前7 |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | 前7 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前7 |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | 前7 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 2 | 前7 |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 2 | 前7 |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 2 | 前7 |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 2 | 前7 |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前7 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 3 | 前7 |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 3 | 前1,前7 |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前2,前5,前7 |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前2,前5,前7 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 前2,前5,前7 |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 前3,前5,前6,前7 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 60 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |