到達目標
本講義は、個々の人や企業が行っている選択についてと、その際に考慮される経済の仕組みやその動きなどについて
学ぶ。前半は、消費者や企業の行動を論理的に考えるために必要なミクロ経済学の基礎を学ぶ。後半は一国全体の経
済を論理的に把握するのに用いられるマクロ経済学の考え方をおさえる。併せて、日本経済の実態やトレンドについ
て、具体的な数字や事象の解説を通じて理解を深める。
市場、インセンティブ、競争、GDP、金融、財政など、基礎的な経済学の用語について正しく理解すると共に、基本
的な経済の仕組みが把握できるようになる。また、現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点を身につける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 基礎的な経済学の用語の多くについて、正しく理解している。 | 基礎的な経済学の用語のある程度ついて、正しく理解している。 | 基礎的な経済学の用語を正しく理解していない。 |
評価項目2 | 基本的な経済の仕組みを適確に把握できている。 | 基本的な経済の仕組みがある程度把握できている。 | 基本的な経済の仕組みが把握できていない。 |
評価項目3 | 現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点を十分有している。 | 現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点をある程度有している。 | 現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点が持てていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
経済学の考え方を身に付けるために、単に習うだけでなく使うことも取り入れる。
そのため、演習などを多く取り入れていく。
置かれた数式表現の向こうにモデル化された経済行動があることを念頭に取り組むことが期待される。
授業の進め方・方法:
授業は、原則として、前回の復習小テスト→講義→問題演習の形で行う。
講義はワークシート風のレジュメを用いる。
問題演習においては、学生に解答発表をしてもらったり、話し合ったりすることがある。
注意点:
小テストは成績評価(ポートフォリオ)に含まれる。
講義中に2回、ミニレポートも課すが、これもポートフォリオ評価に含まれる。
問題演習への取り組みは、態度として評価対象としている。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション 経済学とは? |
授業の進め方を理解する。 経済学の考え方を理解する。
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2週 |
市場と需要・供給 |
完全競争市場の定義と均衡を理解する。 各曲線の形状・シフト・弾力性を理解する。
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3週 |
市場の効率性と政府介入の影響 |
余剰分析ができるようになる。 数量規制や課税の影響を理解する。
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4週 |
市場の失敗とその是正 |
市場の失敗の種類を理解する。 具体的な社会問題と関連付けられるようになる。
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5週 |
効用最大化 |
無差別曲線、予算制約線を理解する。 最適消費点を理解し、需要曲線を導出できるようにする。
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6週 |
利潤最大化と競争環境の類型 |
企業行動を理解する。 不完全競争市場の各類型を理解する。
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7週 |
ゲーム理論と情報の経済学 |
ゲーム理論について理解する。 情報の経済学が概観できるようになる。
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8週 |
経済統計からみる日本経済の状況 |
国内総生産(GDP)、物価統計、労働統計などが読めるようになる。
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2ndQ |
9週 |
45度線分析 |
財市場の景気決定論の基礎をおさえる。ギャップと乗数理論を理解する。
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10週 |
ケインズの投資理論とIS曲線 |
IS曲線が導出できるようになる。
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11週 |
貨幣と金融市場 |
貨幣の性質並びに貨幣市場を理解する。 中央銀行の役割を理解する。
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12週 |
IS-LM分析 |
LM曲線が導出できるようになる。 IS-LM分析ができるようになる。
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13週 |
AD-AS分析 |
労働市場を理解する。 フィリップス曲線を理解する。 AD-AS分析ができるようになる。
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14週 |
反ケインズのマクロ経済学 |
古典派、マネタリスト、合理的期待形成の主張点を既習と照らして理解できる。
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15週 |
まとめ |
問題演習を通し、既習内容の習得度合いを高める。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 10 | 30 | 0 | 90 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 10 | 15 | 0 | 45 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 15 | 0 | 45 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |