到達目標
実践的かつ創造的な問題解決もしくは解決の創造についての思考方法であるデザイン思考を理解し、その5つのステップに沿って実際のデザイン課題に取り組むことにより、イノベーションを生み出すクリエイティブな問題解決プロセスの実践的基礎を身につける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ユーザー中心設計の本質を踏まえ、ユーザーリサーチの効果的な実践ができる | デザイン課題の目的に沿って、ユーザーリサーチを実践できる | ユーザーリサーチが実践できない |
評価項目2 | ユーザーリサーチの結果から斬新なインサイトを抽出し、創造的な問題定義を行うことができる | ユーザーリサーチの結果からインサイトを抽出し、問題定義を行うことができる | インサイトの抽出および問題定義ができない |
評価項目3 | 問題解決のためのアイデアを多数創出し、グループディスカッションによりそれらを発展・洗練させることができる | 問題解決のためのアイデアを創出できる | 問題解決のためのアイデア創出ができない |
評価項目4 | デザインフェーズに応じた適切なプロトタイプを製作し、ユーザーテストによる効果的な評価改善プロセスを反復実践できる | プロトタイプを製作し、ユーザーテストによる評価改善が実践できる | プロトタイプ製作およびユーザーテストが実践できない |
評価項目5 | グループワークを積極的に主導し、成果を魅力的に発表することができる | グループワークに貢献し、成果を発表することができる | グループワークに参加せず、成果を発表できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
デザイン思考はデザイナーやクリエイターの思考法をもとにした問題解決のアプローチ手法で、新たな発想を生み出しイノベーションんにつなげるための効果的な思考方法である。従来の技術先行・統計分析的な思考プロセスとの違いを意識しながら、デザイン思考で実績のある5つのステップの概要を学ぶ。同時に実際のデザイン課題を設定し、個人およびグループワークにてデザイン思考の実践に取り組み、その成果を発表する。グループで作業を行うProject-Based Learning形式の授業である。
授業の進め方・方法:
各授業においては、前半はデザイン思考についてPPTスライドを使った講義を行い、後半では各グループで設定した実際のデザイン課題に取り組む形式で進める。各フェーズでの成果について、グループメンバーで分担して進捗発表を行う。最後に、全体の成果発表会を行う。
注意点:
必修授業でありグループで作業を行うことから、積極的な参加が履修条件となる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
デザイン思考とは? グループ課題設定 |
デザイン思考の概要について説明できる。グループにて課題設定のディスカッションを行う。
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2週 |
グループ課題発表 ステップ1:共感 |
グループで設定したデザイン課題の発表を行う。「共感」フェーズの目的と実践内容を説明できる。
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3週 |
ユーザーリサーチの方法 ユーザーリサーチ計画 |
ユーザーリサーチの実践方法とポイントを説明できる。課題に沿って、ユーザーリサーチの計画を立てる。
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4週 |
ユーザーリサーチ計画発表 ユーザーニーズおよびPOVの抽出方法 |
グループのユーザーリサーチ計画を発表する。ユーザーニーズおよびPOVの抽出方法について説明できる。
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5週 |
ユーザーリサーチ結果発表 インサイト・POV抽出作業 |
グループのユーザーリサーチ結果を発表する。グループワークにてインサイト・POVの抽出を行う。
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6週 |
インサイト・POV発表 ステップ2:問題定義 |
ユーザーリサーチ結果から抽出したインサイト・POVを発表する。 「問題定義」フェーズの目的と実践内容を説明できる。
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7週 |
HMWQおよびデザイン原則発表 ステップ3:アイデア創出 |
グループで定義したHMWQおよびデザイン原則を発表する。 アイデア創出の目的と実践内容を説明できる。
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8週 |
アイデア創出のグループワーク |
各メンバーが考案したアイデアをもとにブレーンストーミングを行う。
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2ndQ |
9週 |
アイデア発表 ステップ4:プロトタイプ |
グループで創出したアイデアを発表する。「プロトタイプ」フェーズの目的と実践内容を説明できる。
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10週 |
プロトタイプ考案・製作 |
アイデアを実現するプロトタイプの考案と製作を行う。
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11週 |
プロトタイプコンセプト発表 ステップ5:テスト |
プロトタイプのコンセプトを発表する。 「テスト」フェーズの目的と実践内容を説明できる。
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12週 |
ユーザーフィードバックおよびプロトタイプ改良 |
ユーザーテストの結果からプロトタイプの改良を行う。
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13週 |
ユーザーフィードバックおよびプロトタイプ改良 成果発表準備 |
ユーザーテストの結果からプロトタイプの改良を行う。最終成果発表の準備を行う。
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14週 |
成果発表会 |
グループでの最終成果発表
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15週 |
成果発表会 |
グループでの最終成果発表
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート提出 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 20 | 15 | 5 | 0 | 60 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 15 | 5 | 0 | 60 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |