概要:
<授業のねらい>
2次以上の代数方程式を解いたり電気や流体の変化を表す上で欠かせない複素数の学習を線形代数に含めることとし先に学習する.線形代数とは,2つの量の間の最も基本的な関係であり古くから知られ日常生活でも様々な場面で用いられている比例関係を,多変数へと自然に発展させた数学であり,数理科学や工学の基礎であるので理解し使えるようになることが必要.
授業の進め方・方法:
すべての内容は,学習・教育目標(B)〈基礎〉に対応する.
注意点:
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期末・後期中間・学年末の3回の試験の他,随時実施するレポート・課題等の内容を総合的に判断し,100点満点で評価する.ただし,各試験の重みは2:1:1として,前期末,後期中間試験のそれぞれについて60点に達していない者には再試験を課す.また学年末試験については1年を通して授業態度や課題提出など講義に対して十分な努力をしてきた者に再試験を課すことがある.すべての再試験に対して再試験の成績が再試験の対象となった試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<注意事項>線形代数でも,計算の背景にある具体的なイメージが重要ですので,それを念頭に置きながら取り組んでください.本教科は後に学習する微分積分Ⅱ,線形代数Ⅱや数学講究の基礎となる教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には基礎数学A,基礎数学Bで学習した全ての内容の修得が必要である.
<レポート等>適宜,宿題として課します.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
複素数平面と複素数の四則演算の関係. |
1 複素数平面の表し方と複素数の四則演算の関係を理解し計算できる.
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2週 |
ド・モアブルの定理や極形式. |
1 複素数平面の表し方と複素数の四則演算の関係を理解し計算できる.
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3週 |
複素数による図形の表し方. |
2 絶対値や偏角を用い方程式を解いたり簡単な図形が表せる.
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4週 |
ベクトルとその和,スカラー倍. |
3 平面および空間ベクトルの概念と基本的な演算が理解でき使える.
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5週 |
ベクトルの和と定数倍の性質. |
3 平面および空間ベクトルの概念と基本的な演算が理解でき使える.
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6週 |
ベクトルの平行条件や表示の一意性. |
4 平行条件や表示の一意性が使え応用できる.
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7週 |
ベクトルの幾何学への応用. |
4 平行条件や表示の一意性が使え応用できる.
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8週 |
複素数やベクトルの基礎を用いる演習. |
これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
平面ベクトルの内積と面積. |
5 ベクトルの内積を理解し長さや角・面積等に応用できる.
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10週 |
ベクトルの成分表示,直線の方程式. |
6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
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11週 |
成分表示での内積の計算法. |
5 ベクトルの内積を理解し長さや角・面積等に応用できる.
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12週 |
直線の法線ベクトルによる表し方. |
6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
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13週 |
点から直線までの距離 |
7 直線や平面から点までの距離の求め方を理解し使える.
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14週 |
円の方程式. |
8 円や球をベクトルの方程式の解として表せる.
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15週 |
空間でのベクトル演算の概略と夏期休業宿題の説明. |
9 ベクトルの外積を理解し使える.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
宿題の確認と解説. |
5,6,7,8,9
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2週 |
空間ベクトルの成分表示と内積・外積. |
5, 9 内積・外積を使える
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3週 |
空間での直線の方程式. |
6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
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4週 |
平面の方程式. |
6 直線や平面を1次方程式,助変数表示両方で表せる.
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5週 |
点から平面までの距離. |
7 直線や平面から点までの距離の求め方を理解し使える.
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6週 |
球面の方程式. |
8 円や球をベクトルの方程式の解として表せる.
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7週 |
行列の定義と演算. |
9 行列のスカラー倍,和,差,積が行える.
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8週 |
中間テスト. |
これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
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4thQ |
9週 |
逆行列と行列式. |
10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
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10週 |
連立一次方程式。 |
10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
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11週 |
不定解と不能解. |
10 逆行列の定義と2行2列での公式を理解し使える.
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12週 |
1次変換. |
11 1次変換を行列で表せ応用できる.
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13週 |
1次変換の合成. |
11 1次変換を行列で表せ応用できる.
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14週 |
回転と鏡映. |
12 回転や鏡映を表せ応用できる.
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15週 |
1次変換による直線の像. |
13 1次変換の合成や鏡映を理解し応用できる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 2 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 2 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 2 | |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 2 | |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 2 | |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 2 | |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 2 | |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 2 | |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | |
2点間の距離を求めることができる。 | 3 | |
内分点の座標を求めることができる。 | 3 | |
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 2 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |