到達目標
(1)社会を観察するにあたって,主観的・集合的・システム論的な方法論を理解できる.
(2)生きる意味や生き方について,社会学的な思考を理解できる.
(3)現代社会を経済構造に留意して理解できる.
(4)現代社会を消費社会・情報社会・消費システム・情報システムの観点から理解できる.
(5)現代社会を理性・感性・コミュニケーション・承認の観点から思考し,理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 社会を観察するにあたって,主観的・集合的・システム論的な方法論を応用的に理解できる. | 社会を観察するにあたって,主観的・集合的・システム論的な方法論を理解できる. | 社会を観察するにあたって,主観的・集合的・システム論的な方法論を理解できない. |
評価項目2 | 生きる意味や生き方について,社会学的な思考を応用的に理解できる. | 生きる意味や生き方について,社会学的な思考を理解できる. | 生きる意味や生き方について,社会学的な思考を理解できない. |
評価項目3 | 現代社会を経済構造に留意して応用的に理解できる. | 現代社会を経済構造に留意して理解できる. | 現代社会を経済構造に留意して理解できない. |
評価項目4 | 現代社会を消費社会・情報社会・消費システム・情報システムの観点から応用的に理解できる. | 現代社会を消費社会・情報社会・消費システム・情報システムの観点から理解できる. | 現代社会を消費社会・情報社会・消費システム・情報システムの観点から理解できない. |
評価項目5 | 現代社会を理性・感性・コミュニケーション・承認の観点から思考し,応用的に理解できる. | 現代社会を理性・感性・コミュニケーション・承認の観点から思考し,理解できる. | 現代社会を理性・感性・コミュニケーション・承認の観点から思考し,理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
社会学は多次元的な観点から社会を分析する学問である.まず,社会の観察にあたっては,主観的・集合的・システム的と様々な手法を編み出している.個人の生きる意味を問うにしても,現代社会の個人への構造的な影響を視野に入れなければならない.また社会学は経済構造による社会変動も視野に入れる.豊かな社会は,消費社会や情報社会といった社会変容によっても個人に影響を与えている.また,理性・感性・コミュニケーション・承認などといった根源的な社会哲学も踏まえる.
本講義は,よりよく現代社会を生きていくために,以上をわかりやすく考えていく.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育到達目標に対応する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.できるかぎり,意見交換をしていく.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
下記授業計画の「到達目標」を網羅した中間試験,定期試験を1回ずつ実施する.また授業時にリアクションペーパーを課し,合わせて目標の達成度を評価する.各「到達目標」に関する重みは概ね均等とする.合計点の60%以上の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>
中間試験と定期試験(期末試験)の結果を60%,授業時に課すリアクションペーパーを40%として評価する.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
社会に関心を持とうとすること.
<レポートなど>
授業時にリアクションペーパーを課す.
<備考>
講義とともに,できるかぎり主体的に参加できるように,意見交換がしやすい授業としたい.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
「社会学」とは何か? |
1.イントロダクション.社会学とはいかなる学問なのかについて考えます.
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2週 |
マックス・ヴェーバー |
2.社会学の泰斗であるマックス・ヴェーバーの学問について学び,社会学の理解を深めます.
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3週 |
エミール・デュルケム |
3.ヴェーバーと並んで社会学の方法論を示したデュルケムの社会学を理解します.
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4週 |
カール・マルクス |
4.経済を社会的土台と捉えるマルクスの理論と思想を学びます.
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5週 |
ユルゲン・ハーバーマス |
5.コミュニケーション的合理性や討議原理を主張するハーバーマスの理論と思想を考えます.
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6週 |
ニクラス・ルーマン |
6.ルーマンを中心に,社会システム理論とその思想について学びます.
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7週 |
前半のまとめ |
7.これまでの授業を振り返りながら,まとめ,議論をし,改めて考えます.
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8週 |
中間試験 |
8.目標1~7の内容を説明出来る.
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4thQ |
9週 |
中間試験の解説, アンソニー・ギデンズ |
9.『近代とはいかなる時代か?』や「再帰性」などについて,ギデンズ社会学を通して学びます.
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10週 |
アクセル・ホネット |
10.ハーバーマスの弟子であるホネットの「承認をめぐる闘争」の理論を学びます.
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11週 |
レギュラシオン・アプローチ |
11.制度派の経済学として,レギュラシオン・アプローチを参照しながら,現代社会と経済との関係について,考えます.
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12週 |
2000年代日本の「社会」(批評)――サブカルと情報環境(アーキテクチャ) |
12.近年の歴史社会学的分析とともに,情報社会と近年の日本の社会思想について考えます.
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13週 |
情報社会におけるシステムと共同性 |
13.情報環境(アーキテクチャ)やポストモダンの思想を辿りつつ,情報社会におけるシステムと共同性の思想・理論について考えます.
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14週 |
再魔術化論 |
14.ジョージ・リッツァやセルジュ・ラトゥーシュの再魔術化論を参照し,現代社会における再魔術化の思想を学びます.
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15週 |
全講義のまとめ |
15.これまでの授業を振り返りながら,まとめ,議論をし,改めて考えます.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
配点 | 60 | 40 | 100 |