CAD工学

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 CAD工学
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 1.Fusion360マスターガイド、小原照記、藤村祐爾、ソーテック社(2019) ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4800712547.
担当教員 石黒 農

到達目標

●二次元CADのレイヤー機能を理解し,基本的な図面が描ける.
●三次元CADを用いたモデリングや組み立ての機能が実践できる.
●CADからのCAMやCAEへの連携を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 2次元CADの基礎的な取り扱い修得2次元CADのレイヤー機能を理解し,実践的な図面が描ける.2次元CADのレイヤー機能を理解し,基本的な図面が描ける.2次元CADのレイヤー機能を理解し,基本的な図面が描けない.
評価項目2 3次元CADの基礎的な取り扱い修得3次元CADを用いたモデリングや組み立ての機能を高度に応用できる.3次元CADを用いたモデリングや組み立ての機能が実践できる.3次元CADを用いたモデリングや組み立ての機能が実践できない.
評価項目3 3次元CADのCAMとCAEへの拡張およびデータ共有CADからのCAMやCAEへの連携を理解し,応用的な説明ができる.CADからのCAMやCAEへの連携を説明できる.CADからのCAMやCAEへの連携を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 現代のものづくりにおいて、CADソフトやCAMといったコンピュータ支援は欠かせません。CAD・CAM・CAEソフトはそれぞれに操作性の違いがありますが、基本的にISO規格に準じているため、同じ感覚で操作が可能です。本授業ではFusion360を利用して、概念的にCADとはどういうものか理解することを目標とします。特に二次元CADに特有なレイヤーを理解し、その重要性や利便性を知ってもらいます。また三次元CADでは、モデリングと組立てを行うことで、三次元CADの特徴を知ってもらいます。なおCAMやCAEについても、CADとどのように繋がり連携しているか理解を深めていきます。
授業の進め方・方法:
〇教員単独の講義と学生自らが5感をフル活用した課題演習を実施します。教科書を忘れると何もできないので教科書を忘れない様にしてください。
〇授業評価は試験40%、レポートおよびポートフォリオが60%となっています。レポートおよびポートフォリオのうち20%は、家庭でのOfficeスイーツを用いた作業と、共有プラットフォームTeamsを用いた提出になります。
〇レポート提出は期限を守ること。
〇授業外学習について、事前に準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
家庭で実施する課題・レポートが多いので,自分でスケジュール管理することが必要とされる.
〇単位追認について、総合評価が単位修得点数に満たなかった者に対して、願出があり、かつ十分な学習が認められる場合に追加試験を行う。試験範囲は、シラバスの全範囲とする。追認試験の結果、単位修得が認められた者にあっては、総合評価を単位習得点数とする。
〇学修単位について、学習単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。(レポートなどの提出物の作成など。)
注意点:
〇この科目はCADソフトの操作を主体とした実習的な要素が強いため、欠席や遅刻によって理解できない部分が出てくる恐れがあります。欠席・遅刻が無いようにしてください。
〇各週で行うソフトの操作や課題の説明について、実際に学生が取り組む時間を確保するために、説明の進度が早めになることがあります。集中して授業に臨んでください。
〇進展状況は学生によって異なります。他の学生の邪魔にならないよう、分からない場合は手を挙げてください。隣の人に聞くことは極力避けてください。
〇1学年から使用している情報処理系の教科書を全て持ってきてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 〇CADの概要 〇世界の工作機の歴史とISO規格が制定された理由を説明し、MITでCAD・CAM・CAEが開発された歴史を学びます。
2週 〇3次元CADの基本的なコマンドと初期設定の説明 〇ISOに準拠したGUIインターフェースについて学びます。
〇基準座標の設定と利用法を学ぶ。
〇スケッチコマンドの利用方法を理解する。 
〇フィーチャーコマンドの利用方法を理解する。  
3週 〇3次元CADの基本的な使い方(1) 〇2D図面の作成と押出し操作によるペン立ての3Dモデリングを実施します。
4週 〇3次元CADの基本的な使い方(2) 〇2D図面の作成と押出し操作によるペン立ての3Dモデリングを実施します。
〇3D回転操作の学びとしてコマの3Dモデリングを実施します。
5週 〇3次元CADの基本的な使い方(3) 〇3D回転操作の学びとしてコマの3Dモデリングを実施します。
6週 〇3次元CADによる部品の作成(1)
〇課題1
〇3D回転操作の学びとしてコマの3Dモデリングを実施します。
〇参照面の追加方法について学びます。
〇クマのお面のモデリングを通して2Dの図からサーフェスモデルを作成する方法を学びます。
7週 〇3次元CADによる部品の作成(2)
〇課題2
〇クマのお面のモデリングを通して2Dの図からサーフェスモデルを作成する方法を学びます。
〇クマのサーフェスモデルから、3次元金型を製作する方法を学びます。
8週 〇3次元CADによる部品の作成(3)
〇課題3
〇クマのサーフェスモデルから、3次元金型を製作する方法を学びます。
〇3Dプリンターの利用方法を学びます。
〇CAM、CAEなどの基本的な共有ファイル拡張形式を学びます。
〇3次元保存ファイル拡張形式を学びます。
2ndQ
9週 〇3次元CADによる部品の作成(4)
〇課題4
〇クマのサーフェスモデルから、3次元金型を製作する方法を学びます。
〇3Dプリンターの利用方法を学びます。
10週 〇3次元CADによる機械要素の組立て(1)
〇組立課題
〇アセンブリ機能を用いてロボットの要素部品をコンピュータの仮想空間上で組み立てを行います。
11週 〇3次元CADによる機械要素の組立て(2)
〇組立課題
〇アセンブリ機能を用いてロボットの要素部品をコンピュータの仮想空間上で組み立てを行います。
12週 〇3次元データから2次元図面への移行(1) 〇3次元フィーチャーの2次元図面への落とし込みと、寸法などISO製図規格に沿った図面の書き方を学びとして、3次元形状のロボットを2次元の図面に変換する方法を学びます。
〇2次元保存ファイル拡張形式を学びます。
13週 〇3次元データから2次元図面への移行(2)
〇図面課題
〇3次元フィーチャーの2次元図面への落とし込みと、寸法などISO製図規格に沿った図面の書き方を学びとして、3次元形状のロボットを2次元の図面に変換する方法を学びます。
14週 〇3次元データから2次元図面への移行(3)
〇図面課題
〇3次元フィーチャーの2次元図面への落とし込みと、寸法などISO製図規格に沿った図面の書き方を学びとして、3次元形状のロボットを2次元の図面に変換する方法を学びます。
15週 〇期末試験 〇授業および教科書の内容に沿って学習度を確かめる試験を実施する。
16週 〇評価および欠席数の確認
〇授業アンケート
〇評価および欠席数の確認
〇授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3前1,前2,前3,前4,前5

評価割合

試験レポート/ポートフォリオ合計
総合評価割合4060100
基礎的能力202040
専門的能力202040
分野横断的能力02020