総合理工基礎

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 総合理工基礎
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「電気電子回路基礎」(電気書院) 電気回路 「電気基礎 上」(東京電機大学出版)適宜プリントも配布する。   プログラミング プリント教材  参考書:電気回路 「演習電気基礎 上」(東京電機大学出版)
担当教員 西尾 公裕,竹谷 尚,松島 由紀子

到達目標

学習目的:電気の基礎を理解することで,今後の専門科目が理解しやすくなるように,電気電子工学の最も基本と考えられる直流回路の内容を理解することを目的とする。また,コンピュータやプログラミングの基礎を理解するとともに,アルゴリズムの表現方法について学び,使えるようにする。

到達目標
電気回路
1. 直流回路の解析方法を説明できる。
2. 直流回路の定量的な計算ができる。
プログラミング
1. PAD(Problem Analysis Diagram)やフローチャートでアルゴリズムを記述できる。
2. C言語のプログラミングの基礎を理解し,アルゴリズムに基づいてプログラムを作成できる。

ルーブリック

不可
電気回路 評価項目1直流回路の解析方法を理解し,的確に説明することができる。直流回路の解析方法を理解し,説明することができる。直流回路の解析方法を大まかに説明することができる。直流回路の解析方法を理解せず,説明することができない。
電気回路 評価項目2直流回路の定量的な計算を理解し,的確に説明することができる。直流回路の定量的な計算を理解し,説明することができる。直流回路の定量的な計算を大まかに説明することができる。直流回路の定量的な計算を理解せず,説明することができない。
プログラミング 評価項目1何も参照しないで基本的なアルゴリズムのPADを作成できる。基本的なアルゴリズムのPADを理解でき,これに修正を加えることでPADを作成できる。基本的なアルゴリズムのPADを理解できる。基本的なアルゴリズムのPADを理解できない。
プログラミング 評価項目2変数,代入,反復構造,分岐構造を理解し,正しいプログラムを作成できる。変数,代入,反復構造,分岐構造を理解し,PADを参照しながら正しいプログラムを作成できる。変数,代入,反復構造,分岐構造を理解しているが,PADを参照しても正しいプログラムを作成できない。変数,代入,反復構造,分岐構造を理解せず,PADを参照しても正しいプログラムを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門  学習の分野:電気・電子,情報・制御

必修・必履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野:電気電子工学,情報学/ソフトウェア

学科学習目標との関連:本科目は総合理工学科の学習目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「電気・電子」,「情報・制御」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:電子・情報・通信分野に必要な電気回路とプログラミングの基礎を学習する。
電気回路では,1年生が電気電子工学に親しむことができるように,電気電子工学の最も基本と考えられる直流回路について学習する。
プログラミングでは,コンピュータに与える計算手順(アルゴリズム)と、これに基づいたC言語によるプログラミングの基礎を学習する。


授業の進め方・方法:
授業の方法:電気回路は,板書を中心に授業を進めていく。理解を深めるために,適宜演習を解かせながら授業を進めていく。また,状況に応じてレポート・課題を与える。
プログラミングは,板書によるアルゴリズムについての講義と,C言語のプログラミングの演習を組み合わせて行う。

成績評価方法:電気回路の評価(50%)(2回の定期試験の結果を同等に評価する(25%),演習およびレポートを評価する(25%)。試験には,教科書・ノートの持込を許可しない。)
プログラミングの評価(50%)(理解度による評価(2回の定期試験の平均)(40%),演習による評価(10%))
定期試験の結果が60点未満の場合,再試験により理解が確認できれば,点数を変更することがある。ただし,総合評価は60点を超えないものとする。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のため履修が必須である。本科目は半期で2時間連続の授業として実施するため,欠課数に注意すること。

履修のアドバイス:電気回路は,直流回路の知識理解だけでなく,演習により回路解析を行う能力を養うことも重要であるため,受講者は自主的に課題に取り組むことも必要である。プログラミングは,履修にあたって事前に必要な専門知識は特にない。しかし,新しい概念や用語が多くでてくるため,予習,復習をして理解を深めて欲しい。

基礎科目:中学で学んだ数学・理科  関連科目:専門科目全般

受講上のアドバイス:電気回路では,板書される内容を理解しながらノートに取ることを薦める。その日にノートを見返して理解不足の箇所を明確にし,次の授業で質問するように心掛けること。授業開始25分以内であれば遅刻とする。
プログラミングでは,タイピングの速度と正確さが重要なので、十分に練習すること。また,出欠確認時以降の入室は遅刻とする。遅刻は2回で1単位時間の欠課として扱う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,メモリと変数
2週 代入,PAD図の基礎
3週 C言語の基礎
4週 開発環境の説明,プログラミング演習[printf]
5週 PADによる反復構造,プログラミング演習[while]
6週 プログラミング演習[while]
7週 プログラミング演習[for]
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
10週 一次元配列の基礎,プログラミング演習[一次元配列]
11週 PADによる分岐構造,プログラミング演習[if,scanf]
12週 条件記述(&,|,!),演習[条件記述]
13週 プログラミング演習[条件記述]
14週 PADによる反復構造と分岐構造の組み合わせ,プログラミング演習[総合]
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 電気回路の電圧・電流
3週 オームの法則
4週 抵抗の直列接続
5週 抵抗の並列接続
6週 分流回路
7週 分圧回路
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 前期中間試験の返却と解説,キルヒホッフの法則
10週 キルヒホッフの法則 (1)
11週 キルヒホッフの法則 (2)
12週 キルヒホッフの法則 (3)
13週 ホイートストンブリッジ,電池の接続法
14週 消費電力
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。1
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。1
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。1
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。1
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。1
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。2
定数と変数を説明できる。2
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。2
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。2
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。2
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。2
条件判断プログラムを作成できる。2
繰り返し処理プログラムを作成できる。2
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。1
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。1
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。1
他者の意見を聞き合意形成することができる。1
合意形成のために会話を成立させることができる。1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。1
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。1
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合65000350100
基礎的能力0000000
専門的能力65000350100
分野横断的能力0000000