概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:材料・設計と生産
基礎となる学問分野:工学/機械工学/機械材料・材料力学
学習教育目標との関連:本科目は「(3)基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
授業の概要:材料はあらゆる工業技術の根幹をなすものの一つで,それゆえ材料に関する知識を深化し,応用できる能力を身につけることは,機械技術者にとって必須である。金属材料,特に鉄鋼材料を中心に具体的な材料の性質や用途について解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に行うが,サンプル提示したりして,理解を助けるとともに材料に関する興味を促す。また,理解が深まるよう学習の進度にあわせて,演習問題を解く。
成績評価方法:4回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。試験方法は適宜指示を行う。課題の提出は任意ではあるが評価基準に含む(30%)。再試験は行わない。成績不良者に対しては別途レポート課題を課すことがある。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。
受講上のアドバイス:点呼に応えない者(不在者を含む)や質疑に答えようとしない者は欠課とする。遅刻および早退は1/2欠課とする。
履修のアドバイス:材料に関する理論を主に学習するので,やや難解な箇所もあるが,予習・復習を十分にして欲しい。身の回りには,次々に新しい材料が開発され,新聞やテレビなど一般のマスコミにもよく登場しているので,これらのニュースをよく見ていると,材料に対する興味が湧き,理解しやすい。
基礎科目:総合理工実験実習(1年)
関連科目:機械システム工学実験実習Ⅰ(2年),機械システム工学実験実習Ⅱ(3), 機械システム工学実験実習Ⅲ(4),機械工作法(2),機械設計製図Ⅰ・Ⅱ(2・3),化学Ⅰ・Ⅱ(2・3),機械設計法Ⅰ・Ⅱ(3・4),材料力学Ⅰ・Ⅱ(3・4),材料加工学(5)など
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 〔工業材料と機械〕 |
・鉄鋼材料や非鉄材料,非金属材料等の違いを理解する。
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2週 |
金属の通性〔結晶粒界〕 |
・鉄鋼材料の製造法と結晶の生成過程を理解する。
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3週 |
金属の通性〔結晶構造〕 |
・結晶構造と原子の詰まり方を理解する。
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4週 |
金属の通性〔結晶構造とその性質〕 |
・金属の塑性変形と機械的性質について理解する。
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5週 |
金属の通性〔結晶と機械的性質〕 |
・金属結晶の熱影響と機械的性質について理解する。
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6週 |
金属の通性〔結晶と機械的性質〕 |
・第1週~第5週までの補足。
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7週 |
合金と平衡状態図〔全率固溶型の組織〕 |
・純金属の凝固の仕方や熱的振舞いを理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の返却と解答解説 |
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10週 |
金属の通性〔結晶と機械的性質〕 |
・全率固溶型の平衡状態図の表し方を理解する。
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11週 |
合金の平衡状態図〔共晶型の組織〕 |
・全率固溶型と共晶型の平衡状態図の差異を理解する。
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12週 |
合金の平衡状態図〔全率固溶型と共晶型の組織〕 |
・固溶体領域を持つ平衡状態図の表し方を理解する。
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13週 |
合金の平衡状態図〔状態図と組織の関係〕 |
・Fe-C系平衡状態図の表し方を理解する。
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14週 |
合金の平衡状態図〔状態図と組織の関係〕 |
・第9週~第13週までの補足。
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期末試験の返却と解答解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
合金の平衡状態図〔共析反応と組織〕 |
・Fe-C系平衡状態図から亜共析鋼と過共析鋼の違いを理解する。
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2週 |
鋼の熱処理〔焼入れ〕 |
・熱処理(焼入れ)に伴う原子の動きと機械的性質を理解する。
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3週 |
鋼の熱処理〔焼きなましと焼きならし〕 |
・熱処理(焼きなましと焼きならし)に伴う原子の動きと機械的性質を理解する。
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4週 |
鋼の熱処理〔焼き戻し〕 |
・熱処理(焼き戻し)に伴う原子の動きと機械的性質を理解する。
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5週 |
鋼の評価〔機械試験と破面の関係〕 |
・機械的性質(引張と硬さとクリープ現象,脆性と靱性,疲労)について理解する。
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6週 |
鋼の評価〔機械試験と破面の関係〕 |
・第1週~第5週までの補足。
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7週 |
鉄鋼材料〔炭素鋼,SS材等〕
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・各種鉄鋼材料(炭素鋼やSS材,SC材,FC材,特殊鋼)について理解する。
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8週 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の返却と解答解説 |
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10週 |
鉄鋼材料〔ステンレス鋼〕 |
・鉄鋼材料(ステンレス鋼)について理解する。
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11週 |
非鉄金属材料〔銅とその合金〕 |
・銅とその合金(種類と強化方法)について理解する。
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12週 |
非鉄金属材料〔アルミニウムとその合金〕 |
・アルミニウムとその合金(種類と強化方法)について理解する。
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13週 |
非鉄金属材料〔チタンとその合金〕 |
・チタンとその合金(種類と強化方法)について理解する。
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14週 |
各種金属材料〔鉄鋼材料と非鉄金属材料〕 |
・第9週~第13週までの補足。
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の返却と解答解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 2 | 後4 |
応力とひずみを説明できる。 | 2 | 後4 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 2 | 後4 |
材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 4 | 前2,前4,前5,前6,後4,後11,後12,後13,後14 |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,後11,後12,後13,後14 |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 4 | 後4 |
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 4 | 前6 |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 4 | 前6,後4 |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 4 | 後4 |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 4 | 後14 |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 4 | 前2,前8,前9,前10,前11,前12,後9,後10 |
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。 | 4 | 前8,前9,前10,前11,前12 |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 4 | 前8,前9,前10,前11,前12,前14 |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 4 | 前2,前6,後4 |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 4 | 前4,前6 |
鉄鋼の製法を説明できる。 | 4 | 前13,後6,後8 |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 4 | 前14,後1,後2,後11 |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。 | 4 | 前13,前14,後1,後2 |
焼きなましの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後5 |
焼きならしの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後10 |
焼入れの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後10 |
焼戻しの目的と操作を説明できる。 | 4 | 後10 |