学習目的:テーマの目的を把握し,準備すべき事柄を認識し,発生した問題点に対し,自分の専門性を活かしながら,かつ他の専門技術とコミュニケーションを取りながら,解決に向けての創意・工夫を行うことによりエンジニアリングデザイン能力やチームワーク力を身につける。
到達目標
◎1 準備すべき事柄を認識し,学習を進めることができる。
◎2 解決すべき課題を把握し,自律的に学習することができる。
◎3 ゴールを意識しながら計画的にものごとを進めることができる。
◎4 他のメンバーとの役割分担を意識しながら創意・工夫ができる。
◎5 最終発表において理解しやすく工夫した発表ができ,的確な討論をすることができる。
概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:実験・実習
必修・必履修・履修選択・選択の別:必修
基礎となる学問分野:1,2年生で学習した科目
学習・教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習・教育目標「(4)分野横断的な融合力の育成」「(5)グローバルな視点と社会性の養成」「(6)課題探求・解決能力の育成」「(7)コミュニケーション力・プレゼンテーション力の育成」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:
(先進科学系)
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D) 課題解決能力の育成」である。
(機械システム系)
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A) 技術に関する基礎知識の深化,A-3:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的には「D-1」,「F-2」にも関与する。
本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラム履修認定に関連する。
(電気電子システム系)
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D)課題解決能力の育成,D-1: 学内外で得た科学・技術に関する知識や種々の情報を用い,問題を明確にとらえ,複数の解決策を考え出し,それらの解決策を多面的に評価し,適切な解決策や方法を見つけ,示せること」であるが,付随的には「F-1」にも関与する。
本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラム履修認定に関係する。
(情報システム系)
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D)課題解決能力の育成,D-2:ハードウェア・ソフトウェアを利用した適切な方法を用いて,要求された課題を制約の下でデザインできること」であるが,付随的には「F-1」にも関与する。
本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラム履修認定に関連する。
授業の概要:教員が提示したテーマあるいは自ら設定したテーマに,専門分野の異なる数人のチームで取り組み,目標実現のために解決すべき課題を発見し,課題解決方法をチームで実践的に体験する。この演習では,すでに習得している技術・知識を更に深める,あるいは,専門分野外の技術・知識を新たに習得することができる。
授業の進め方・方法:
授業の方法:各教員より提示された課題テーマをもとに学生に配属希望調査を実施し,課題テーマを決定する。学生は1年間かけて課題テーマに取り組み,最後に成果をまとめ発表する。
課題テーマに対して,専門分野の異なる数人(状況によっては10数人)のチームで取り組み,目標実現のために解決すべき課題を発見し,課題解決方法をチームで検討し,計画的に実行する。
成績評価方法:
グループディスカッションおよびポスター発表を行うこと、ならびに期日までに報告書を提出していることが必須条件であり,
・指導教員による演習計画書,中間報告書,最終報告書の評価(30%)
・指導教員による演習等状況の評価(40%)
・審査員によるポスター発表の評価(30%)
なお,指導教員による演習等状況に対する評価には,時間割以外の時間も含めた自発的な取り組みの状況(遅刻や欠課の状況を含む)や,技術指導やコミュニケーションへの取り組みの状況に対する評価が含まれる。また,審査員による評価の一部として,質疑応答などを通して同様の評価が含まれる。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の5分の1以下)および単位習得が必須である。本科目は授業時間以外の自発的学習を含む科目であり,週1単位時間の時間数に対して2単位が設定されている。したがって,時間割の1単位の授業時間以外に,自己学習として放課後等の時間を自主的にこの演習に充て,2単位分を確保すること。
履修のアドバイス:本授業では,課題テーマを自ら作り出し,それを解決する能力や新しいものを創造する能力,そして限られた制約条件下で(チーム全体で協力しながら)課題解決を行うエンジニアリングデザイン能力を養うことを目的としている。
基礎科目:総合理工入門(1年共通),チャレンジゼミナール基礎(先進2),2学年までに学習してきた科目全般など
関連科目:全系横断演習Ⅱ(4年共通),他系融合科目(5)など
受講上のアドバイス:他の専門分野のチームメイトと課題を共有する(コミュニケーション能力を向上させる)ことで,自分の専門を意識した学習(自己の専門性の高度化)を行うと同時に,他の専門分野と自分の専門分野の接点を見出し(異分野融合能力の向上),課題解決策を生み出す工夫をしてほしい。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス,課題テーマの説明と配属調整 |
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2週 |
・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定 |
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3週 |
・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定 |
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4週 |
・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定 |
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5週 |
・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定 |
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6週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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7週 |
(前期中間試験) |
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8週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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2ndQ |
9週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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10週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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11週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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12週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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13週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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14週 |
・グループミーティング(複数のテーマグループでの報告・ディスカッション) |
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15週 |
(前期末試験) |
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16週 |
・中間成果のまとめ(中間報告書の作成・提出) |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
・中間報告結果をもとに問題点および計画修正などの検討 |
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2週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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3週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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4週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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5週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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6週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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7週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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8週 |
(後期中間試験) |
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4thQ |
9週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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10週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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11週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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12週 |
・学習および製作・実験など各テーマの実現に向けた作業 |
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13週 |
・ポスター発表準備と発表会の実施(ポスター作成) |
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14週 |
・ポスター発表準備と発表会の実施(ポスター作成) |
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15週 |
(後期末試験) |
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16週 |
・成果のまとめ(最終報告書の作成・提出) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 3 | |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 3 | |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 3 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 3 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 3 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 3 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 3 | |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 3 | |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 3 | |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 3 | |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 3 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |