到達目標
1. 制御系の安定性について,安定判別法を使用して系を判別することができる。
2. フィードバック制御系の制御特性について説明し,定常偏差を求めることができる。
3. 制御系の設計方法について説明し,制御器を設計することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 安定性の条件を説明でき,各種安定判別法を用いて安定度を含めた判別ができる | 安定性の条件を説明でき,いずれかの安定判別法を用いて安定判別ができる | 安定性の条件を説明できず,安定判別法を用いて安定判別ができない |
評価項目2 | 制御系の定常特性について説明でき,異なる型の定常偏差を求められる | 制御系の定常特性について説明でき,特定の型の定常偏差を求められる | 制御系の定常特性について説明できず,定常偏差も求められない |
評価項目3 | 基本的な制御系を設計するためのゲインやパラメータの決定や方法について説明でき,制御器を設計できる | 基本的な制御系を設計するためのゲインやパラメータの決定や方法ついて説明できる | 基本的な制御系を設計するためのゲインやパラメータの意味を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
すでに習得している,制御対象をモデル化し,伝達関数から時間領域や周波数領域での解析を行う手法をもとに,特にフィードバック制御系を中心に,速応性や安定性の評価を踏まえ,所望の特性を具現化するために各パラメー等を決定する作業としての,基本的な制御系の設計ができるようになるのが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
デリングと制御理論は,制御設計において一体となっており,前者が現実世界の現象をモデル化する技術を構築する一方,後者は一般的なモデル式をもとに,数学手法を用いて制御系の設計を抽象的なレベルで構築することになる。適切な制御装置を得るには,安定性,周波数特性解析などの理論を用いて制御系の設計をすることが必要になるため,それぞれの手法を適用できることが重要である。
注意点:
事前準備として,自動制御Ⅰで学んだ制御系の伝達関数から時間応答や周波数応答を調査する手法などについてはきちんと理解しておくこと。
JABEE教育到達目標評価 定期試験40%(B),中テスト40%(B),小テスト10%(B),課題10%(B)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス ベクトル軌跡とボード線図の合成 |
学習の意義,授業の進め方,評価方法を理解できる ベクトル軌跡とボード線図の各合成方法を理解できる
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2週 |
極と開ループ系の安定判別法 |
極,表,行列による方法を用いて,安定判別ができる
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3週 |
極と開ループ系の安定判別法 フィードバック制御系の安定判別法 |
極,表,行列による方法を用いて,安定判別ができる 周波数特性の図式表現を用いて,安定判別ができる
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4週 |
フィードバック制御系の安定判別法 安定余裕 |
周波数特性の図式表現を用いて,安定判別ができる 周波数特性の図式表現から,制御系の安定度を求められる
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5週 |
安定余裕 フィードバック制御系の過渡特性 |
周波数特性の図式表現から,制御系の安定度を求められる 過渡状態から定常状態へ移行する性質を理解できる
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6週 |
フィードバック制御系の過渡特性 |
過渡状態から定常状態へ移行する性質を理解できる
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7週 |
フィードバック制御系の定常特性 |
定常状態で目標値と制御量が一致する性質を理解し,定常偏差を求められる
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験返却・解答解説 極配置法によるフィルタ設計 |
試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる 極の値からパラメータを決定する方法を理解できる
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10週 |
極配置法によるフィルタ設計 位相進み・遅れ補償器の設計 |
極の値からパラメータを決定する方法を理解できる 補償器の目的とその設計方法について理解できる
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11週 |
位相進み・遅れ補償器の設計 |
補償器の目的とその設計方法について理解できる
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12週 |
PID制御器の設計 |
PID制御のパラメータ調整について理解し,制御器を設計できる
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13週 |
PID制御器の設計 |
PID制御のパラメータ調整について理解し,制御器を設計できる
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14週 |
2自由度制御系の設計 |
速応性と安定性の2つを独立に設定することの意味を理解できる
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15週 |
試験答案返却・解答解説 |
試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | 前7 |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | 前6 |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5 |
評価割合
| 試験 | 中テスト | 小テスト | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 10 | 0 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 40 | 40 | 10 | 0 | 0 | 10 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |