情報処理

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報処理
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高橋麻奈,やさしいC,第5版,SBクリエイティブ
担当教員 本村 信一

到達目標

(1)10進と2進間の関係を理解し,それらの間の変換ができる.
(2)2進・8・16進間の関係を理解し,それらの間の変換ができる.
(3)printf文,scanf文を用いて文字・数値の入出力のプログラムが作成できる.
(4)基本演算の演算規則,入出力処理,分岐処理,繰り返し処理の流れが理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
10進と2進間の関係を理解できる.整数でも実数でも,10進と2進間の変換ができる.10進と2進間の関係を理解できる.10進と2進間の関係を理解できない.
2進・8・16進間の関係を理解できる.2進・8・16進間の変換ができる.2進・8・16進間の関係を理解できる.2進・8・16進間の関係を理解できない.
printf関数、scanf関数の使い方が理解できる.printf文,scanf文を用いて文字・数値を入出力するプログラムが作成できる.printf文,scanf文を用いたプログラムを見て動作が理解できる.printf文,scanf文を用いたプログラムを見ても動作が理解できない.
基本演算の演算規則,入出力処理,分岐処理,繰り返し処理の流れが理解できる.基本演算,入出力,分岐,繰り返しのプログラムが自分で作成できる.基本演算,入出力,分岐,繰り返しのプログラムを読んで,動作が理解できる.基本演算,入出力,分岐,繰り返しのプログラムを読んで動作が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータ内での情報・符号・数値の取り扱いについて学習する.コンピュータ内で使用される2進数と10進数の関係,2進数と8進数・16進数の関係を学ぶ.C言語の基本的文法則を習得するとともに,プログラムの考え方とプログラム開発の流れについて学習する.C言語テキストの章末課題を解かせることにより,問題解決のための論理的な思考や手順の整理の訓練を行う.
授業の進め方・方法:
毎回,講義を行った後に講義内容に合わせた演習を行う.定期試験にあわせてレポート課題を出題し,提出させて理解度の確認を行う.また,C言語の演習問題については,自宅や端末室での自主的な演習を行い,プログラミングに「慣れる」ことが重要である.そのためミスを恐れない積極的な姿勢や課題への取り組みを重視する.オフィスアワーは金曜日の16時~17時とするが,それ以外の時間でも空き時間には随時質問等受け付けるので,積極的に質問すること.
注意点:
別途,学科オリジナルのC言語テキストを配布する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、コンピュータと数値1(指数表現) 指数法則が理解でき,指数を用いた数値が表現できる.
2週 コンピュータと数値2(2進数・8進数・10進数・16進数とは) 2進数を用いた数値の表現方法を通して,一般的なn進数での数値が表現できる.
3週 コンピュータと数値3(2進数を8進・10進・16進数へ変換) 2進数とn進数の関係を理解し,相互に変換できる.
4週 コンピュータと数値4(10進数を2進・8進・16進数へ変換) 10進数とn進数の関係を理解し,相互に変換できる.
5週 コンピュータと数値5(2進数の四則演算) 2進数どうしの四則演算ができる.
6週 コンピュータと数値6(補数の理解と補数を使った演算) 2の補数を用いた負数の表現方法が理解でき,減算を加算で求めることができる.
7週 C言語ガイダンスと開発環境整備 開発環境を整備し.機器を取り扱うことができる.
8週 前期中間試験 前期中間までに習った内容を解くことができる.
2ndQ
9週 C言語プログラミング演習1(コンパイル、デバッグ演習と文字の出力) C言語のプログラミング手順(プログラム入力,コンパイル,デバッグ)が理解でき,コンパイラを動かすことができる.
10週 C言語プログラミング演習2(変数の扱い方) 変数とはどういうものか理解でき,変数名のルールや変数の型を正しく使いこなすことができる.
11週 C言語プログラミング演習3(入出力の方法) printf関数を用いた出力ができ,scanff関数を用いた数値の入力ができる.
12週 C言語プログラミング演習4(簡単な四則演算や分数の計算) C言語による四則演算や剰余算,分数の計算ができる.
13週 C言語プログラミング演習5(数学関数) 三角関数やpow関数などの数学関数を使って面積や体積などの簡単な数値計算を行うことができる.
14週 C言語プログラミング演習6(ここまでの総合演習) ここまで習得した技術を駆使して時間計算や簡易な基数変換などの実践的なプログラム課題を解くことができる.
15週 前期期末試験 前期期末までに習った内容を解くことができる.
16週 前期期末までの復習 前期期末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる.
後期
3rdQ
1週 C言語プログラミング演習7(if文・else文) if文,else文を用いたプログラムを作成することができる.
2週 C言語プログラミング演習8(switch-case文)  switch-case文を用いたプログラムを作成することができる.
3週 C言語プログラミング演習9(入れ子・多重分岐) if文の入れ子構造や,break文,goto文を用いたプログラムを作成することができる.
4週 C言語プログラミング演習10(条件分岐と数学計算) 条件分岐を取り入れたC言語による実用的な数学計算課題を解くことができる.
5週 C言語プログラミング演習11(条件分岐の注意点と論理演算)  条件分岐の構文を使い誤った場合の不具合が理解でき,論理演算子を用いたプログラムを作成することができる.
6週 C言語プログラミング演習12(分岐列挙型) enum型変数を用いたプログラムを作成することができる.
7週 C言語プログラミング演習13(ここまでの総合演習) ここまで習得した技術を駆使して大小関係や条件に応じた処理などの実践的なプログラム課題を解くことができる.
8週 後期中間試験 後期中間までに習った内容を解くことができる.
4thQ
9週 C言語プログラミング演習14(繰り返し処理の重要性) C言語における繰り返し処理の重要性が理解でき,その重要性を説明することができる.
10週 C言語プログラミング演習15(for文) for文を用いたプログラムを作成することができる.
11週 C言語プログラミング演習16(while文) while文を用いたプログラムを作成することができる.
12週 C言語プログラミング演習17(do-while文) do-while文の使い方が理解でき,制約条件を伴った数値の入力ができる.
13週 C言語プログラミング演習18(二重ループ・無限ループ) 二重ループや無限ループの原理が理解でき,それらを用いたプログラムを作成することができる.
14週 C言語プログラミング演習19(ここまでの総合演習) ここまで習得した技術を駆使して数列の和の計算や三角関数表の作成などの実践的なプログラム課題を解くことができる.
15週 学年末試験 学年末までに習った内容を解くことができる.
16週 学年末までの復習 学年末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。2
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。2
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000002060
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000