システム工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 システム工学
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系共通科目) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井 進 共著「システム工学」森北出版  (参考図書)森雅夫・松井知己著 「オペレーションズ・リサーチ」朝倉書店 伏見正則著「理工学者が書いた数学の本:確率と確率過程」講談社 室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井 進 共著「システム工学」森北出版 近藤次郎著「オペレーションズ・リサーチの手法」日科技連 貝原俊也著「オペレーションズ・リサーチ -システムマネジメントの科学- 」オーム社 吉岡良雄著「待ち行列と確率分布 -情報システム解析への応用-」森北出版 イアン・ブラッドリー著「社会のなかの数理」九州大学出版会 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 鈴木光男著「ゲーム理論入門」共立出版 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience, 1996 (講義及び試験の内容水準確認のための参考資料)情報処理技術者試験 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 甘利直行著「オンラインシステムの設計」オーム社 木下栄蔵著「AHP入門」日科技連 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience, 1996
担当教員 土居 茂雄

到達目標

1)動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できること.
2)スケジュールのクリティカルパスを計算で求められること.
3)スケジュールをガントチャートで表現できること.
4)線形計画法の概要の説明・問題の定式化ができ,計算ができるようになること.
5)待ち行列の代表的なモデルについて,よく知られた公式を理解すること.
6)意思決定の概要について理解し,説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1動的計画法を実際の問題に対して適用し,適切に計算できる動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できる動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できない
評価項目2スケジュールのクリティカルパスを計算で適切に求められ,ガントチャートで適切に表現できるスケジュールのクリティカルパスを計算で求められ,ガントチャートで表現できるスケジュールのクリティカルパスを計算で求められない.また,ガントチャートで表現できない
評価項目3線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算が適切にできる線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算ができるス線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算ができない
評価項目4問題に待ち行列理論の適切なモデルを適用し,適切に評価できる問題に待ち行列理論のモデルを適用し,評価できる問題に待ち行列理論のモデルを適用できない.また,評価できない.
評価項目5信頼性とコスト,リスクマネジメントを問題に対して適切に適用できる.信頼性とコスト,リスクマネジメントを問題に対して適用できる.信頼性とコスト,リスクマネジメントを問題に対して適用できない.
評価項目6意思決定基準,意思決定理論を問題に対して適切に適用できる.意思決定基準,意思決定理論を問題に対して適用できる.意思決定基準,意思決定理論を問題に対して適用できない.
評価項目7英語⇔日本語のトランスレーションが適切にできる英語⇔日本語のトランスレーションができる英語⇔日本語のトランスレーションができない

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性
 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力  5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力  7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
システム工学は,システムを最適に計画・開発・評価・運用するための総合的な学問です.本講義ではその中でも,オペレーションズリサーチと呼ばれるシステムマネジメントに関わる分野を重点的に取り上げて講義します.
授業の進め方・方法:
企業などの組織体では,効率性・生産性・経済性・安全性・信頼性・保全性といった指標の向上が常に求められ,技術者にもこれらに対応できる資質が要求されます.システム工学では,これらに適用される技術や技法の理解と習得を目指します.講義は座学中心で進めます.理解度把握の観点から講義時に小テストを行うことがあります.
達成目標に示す試験,小テスト・レポートを100点法で採点し,中間達成度35%,定期試験35%,授業課題やグループワーク等で相当するレポート30%の割合で評価します.
配布される演習課題を自学自習として取り組み,その結果をレポートで提出してください.
成績によっては再試験を行うことがあります. 合格点は60点です.
注意点:
自学自習時間として60時間を考え,本講義項目の達成目標に相当する課題を提示します.
数学の知識を前提として進めますので,確率統計・線形代数・固有値・情報数学・微分積分について復習しておいてください.
スケジュールは学校行事等により変更となることがあります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,オペレーションズリサーチの概要
Guidance / Introduction to Operations Research
オペレーションズリサーチの概要について説明できるようになること
Can explain what operation research is.
2週 動的計画法
Dynamic Programming
動的計画法について概要を理解すること
Can explain summary of dynamic programming
3週 動的計画法
Dynamic Programming
動的計画法のアルゴリズムを実装できるようになること
Can implement an algorithm regarding dynamic programming
4週 プロジェクトスケジューリング
Project Scheduling
工程計画を図で表現でき,作業の並行性や同期を理解できること
Can draw a diagram of a plan and tasks as a graph and explain concurrency and synchronization of tasks
5週 プロジェクトスケジューリング
Project Scheduling
工程計画をグラフとして表現し,作業の余裕やクリティカルパスを計算できること
Can find some kinds of floats of each task and a critical path for a given plan.
6週 線形計画法
Linear Programming
線形計画法の概要を理解し,問題を線形計画問題として定式化できること.
Can explain what linear programming is and formulate a social planning as a linear programming problem.
7週 線形計画法
Linear Programming
線形計画法のアルゴリズムの振る舞いと解探索の過程を示せるようになること.
Can explain the behaviour of linear programming and show how the algorithm find an optimal solution.
8週 中間達成度試験
Mid-term exam
2週目~7週目の講義内容について問題を提示します.
Can solve problems between week 2 and week 7.
2ndQ
9週 待ち行列理論
Queueing Theory
待ち行列理論の概要を理解し,社会での問題を待ち行列モデルとして定式化できること
Can explain what queueing theory is and formulate a social problem using a queueing model.
10週 待ち行列理論
Queueing Theory
待ち行列理論のモデル間の比較を行い,複数選択肢がある場合にどのように待ち行列モデルを構築するかを説明できること
Can compare several queueing models and explain which is the best if there are many choices of queueing models.
11週 信頼性理論・リスクマネジメント
Reliability and Risk management
信頼性とコストの管理を説明できること.また,冗長構成�%
12週 信頼性理論・リスクマネジメント
Reliabilityand Risk management
信頼性とコストの管理を説明できること.また,冗長構成について説明できること.
Can explain relationship between reliability and cost, as well as the redundancy.
13週 意思決定水準・意思決定理論
Decision making theory and basis
不確実性が伴う環境下での意思決定をどのようにモデル化し実施するか説明できること.
Can explain how to model and run a decision making under uncertain situation.
14週 意思決定水準・意思決定理論
Decision making theory and basis
不確実性が伴う環境下での意思決定をどのようにモデル化し実施するか説明できること.
Can explain how to model and run a decision making under uncertain situation.
15週 演習
Practices
2Qのサーベイを実施.
Summarize week 9 to 14.
16週 達成度評価試験 9週目~15週目の講義内容について問題を提示します.
Can solve problems between week 9 and week 15.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4
コンピュータシステムデュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。4
プロジェクト管理の必要性について説明できる。4
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。4
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4

評価割合

中間評価定期試験課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合353530000100
基礎的能力0000000
専門的能力353530000100
分野横断的能力0000000