電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 基礎電子回路学(I)
担当教員 平 智幸

到達目標

1. 各種オペアンプ回路を説明でき、それらの計算ができる。
2. 各種発振回路を説明でき、その発振条件を計算することができる。
3. 変調・復調回路について、式を立てて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種オペアンプ回路を正しく説明で き、それらの計算ができる。各種オペアンプ回路を説明し、そ れらの計算ができる。各種オペアンプ回路を説明できず、 それらの計算ができない。
評価項目2各種発振回路を正しく説明でき、そ の発振条件を計算することができ る。各種発振回路を説明でき、その発 振条件を計算することができる。各種発振回路を説明できず、その 発振条件を計算することができな い。
評価項目3変調・復調回路について、正しく式を 立てて説明することができる。変調・復調回路について、式を立 てて説明することができる。変調・復調回路について、式を立て て説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ダイオード、トランジスタ、FET あるいは IC を使った電子回路機器を作るための学問である。4 年の電子回路の到達目標は、
3 年で学んだ電子回路の基礎の上に、電力増幅、演算増幅回路や発振・変調のより進んだ回路の計算ができるようになること
である。
授業の進め方・方法:
オペアンプと応用回路、発振回路、変調・復調回路について学ぶ。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標は,A-2,D-1,D-2 とする。
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,小テストのための学習時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たことが認められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 演算増幅回路(オペアンプ)
- オペアンプの特性を表す基本パラメータ -
オペアンプの特性や基本パラメータ(オフセット、スルーレート等)が説明できる。
2週 演算増幅回路(オペアンプ)
- オペアンプの基本回路 -
オペアンプの反転・非反転回路などの基本回路が説明できる。
3週 演算増幅回路(オペアンプ)
- 線形演算回路への応用 -
オペアンプによる線形演算回路の計算ができる。
4週 演算増幅回路(オペアンプ)
-非線形演算回路への応用 -
オペアンプによる非線形演算回路の計算ができる。
5週 演算増幅回路(オペアンプ)
- アクティブフイルタ回路 -
オペアンプを用いたアクティブフイルタについて説明できる。
6週 演算増幅回路(オペアンプ)
-LPF、HPF、BPF回路、各種回路の伝達関数 -
各種アクティブフイルタ回路や、各種回路の伝達関数が計算できる。
7週 オペアンプ回路の演習。
次週、中間試験を実施する。
学んだ知識の確認ができる。
8週 発振回路 特性方程式と発振条件がわかる。
4thQ
9週 発振回路
- LC発振回路 -
バルクハウゼン形発振回路の発振条件を導出し、各種LC発振回路に適応できる。
10週 発振回路
- RC発振回路 -
ウィーンブリッジ発振回路、RC移相形発振回路の発振条件が求められる。
11週 発振回路
- 水晶発振、PLL -
水晶発振やPLLの原理が説明できる。
12週 変調回路 変調の原理、変調方式が説明できる。
13週 変調回路 AM,FM、PMの変調方式について式を展開して説明できる。
14週 復調回路 AM,FMの復調回路について説明できる。
15週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
16週 答案返却と解説 学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4
ディジタルICの使用方法を習得する。4
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3

評価割合

試験小テスト・レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力2010000030
専門的能力4030000070
分野横断的能力0000000