制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0095 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 機械・制御系(機械コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 教科書:金子敏夫「やさしい機械制御」(日刊工業新聞社)
担当教員 小堀 繁治

到達目標

1 工場や研究所で用いられる制御理論の基礎知識を習得する.
2 フィードバック制御の基礎となるラプラス変換,伝達関数,ブロック線図を理解する.
3 過渡応答を理解する.
4 周波数応答を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が80点以上の点数がとれる。定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が60点以上80点未満の点数がとれる。定期試験とレポート課題を総合的に評価し、平均の成績が60点未満の点数しかとれない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年半にわたる講義の1年分であり,プロセス制御,サーボ機構および自動調速に応用されているフィードバック制御の特性を学習する.
授業の進め方・方法:
 本講義に関して,タブレットやノートパソコン,パワーポイント等は一切使用せず,毎回黒板を使用して板書で授業を進めます.ノートと筆記用具は必ず準備して下さい.たまに演習等も行いますので,電卓,定規,分度器等を持参して下さい.また課題を課すかもしれません.その場合は,定期試験の成績を80%,課題点を20%で成績評価を行います.
注意点:
 提出課題に関して,他人が作成したレポート内容を写すという行為がここ数年続発かつ多発しています.余りに状況が酷い場合はレポート課題点をなくし,定期試験の得点だけで評価します.演習や宿題はもちろんのこと専門教育は何のため,誰のために行っているかをよく考えて下さい.他人の課題を丸写して提出する(それにより課題点を獲得する)行為は茨城高専で通用しても,社会,特に技術の世界では犯罪行為となり厳しい社会制裁が科せられます.またレポート期限までに提出しない者に対して,これまで授業担当者が行ってきた『レポートを提出して下さい』等のお願いは致しません.レポート未提出者には何かしらの信念があると思いますので,その信念を尊重致します.ただし,当然ながらレポート点を失うことになります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械制御とは(1) フィードバック制御,その歴史について理解する.
2週 機械制御とは(2) 自動制御とその種類について理解する.
3週 制御系解析の方法(1) ラプラス変換について理解する.
4週 制御系解析の方法(2) 時間微分および積分のラプラス変換について理解する.
5週 制御系解析の方法(3) 逆ラプラス変換について理解する.
6週 制御系解析の方法(4) ラプラス変換の取り扱える条件,伝達関数について理解する.
7週 (中間試験)
8週 中間試験までの内容のまとめ 中間試験までの内容を復習し,理解する.
2ndQ
9週 基本要素の伝達関数(1) 比例要素,積分要素および微分要素の伝達関数について理解する.
10週 基本要素の伝達関数(2) 一次遅れ要素および一次進み要素の伝達関数と時定数について理解する.
11週 基本要素の伝達関数(3) 二次遅れ要素の伝達関数を学んだ後,減衰係数,固有角振動数(周波数)を理解する.あわせて無駄時間要素の伝達関数についても理解する.
12週 ブロック線図の等価変換(1) ブロック線図および基本結合則について理解する.
13週 ブロック線図の等価変換(2) 等価変換に関する例題を解く.
14週 ブロック線図の等価変換(3) ブロック線図に関する応用問題を解く.
15週 (期末試験)
16週 総復習 前期の内容を総復習する.
後期
3rdQ
1週 過渡応答(1) 過渡応答法を理解する.
2週 過渡応答(2) 応答性の評価を理解する.
3週 過渡応答(3) 比例要素,積分要素,微分要素の過渡応答を理解する.
4週 過渡応答(4) 一次遅れ要素の過渡応答を理解する.
5週 過渡応答(5) 二次遅れ要素の過渡応答を理解する.
6週 過渡応答に関する応用問題 過渡応答に関する応用問題を解くことにより,システムの応答特性を理解する.
7週 (中間試験)
8週 中間試験までの内容のまとめ 中間試験までの内容を理解する.
4thQ
9週 周波数応答(1) 周波数応答法および周波数伝達関数を理解する.
10週 周波数応答(2) ナイキスト線図(ベクトル軌跡)を理解する.
11週 周波数応答(3) 各要素およびシステムのベクトル軌跡を理解する.
12週 周波数応答(4) ボード線図を理解する.
13週 周波数応答(5) 各要素およびシステムのボード線図を理解する.
14週 過渡応答に関する応用問題 周波数応答に関する応用問題を解くことにより,システムの周波数特性を理解する.
15週 (期末試験)
16週 総復習 後期の内容を総復習する.

評価割合

試験課題相互評価その他合計
総合評価割合802000100
基礎的能力00000
専門的能力802000100
分野横断的能力00000