到達目標
1.気体中における電子の運動について理解できること。
2.電子衝突断面積,電子なだれ現象など電界下の電子と分子との衝突現象について理解できること。
3.気体の絶縁破壊の代表的理論であるTownsendおよびStreamer理論について理解できること。
4.プラズマの種類や流体的認識について知識を得ること。
5.電力系統の形態を理解し,説明できる。
6.線路インピーダンスを理解し,各種線路の値を計算できる。
7.送電線の電圧電流分布特性を理解し,計算できる。
8.電力方程式から円線図を書き,調相の概念を理解できる。
9.電力系統の安定度を理解し,説明できる。
10.電力系統の電圧変動を理解し,説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標
項目1,2,3 | 気体の絶縁破壊現象や放電プロセスについて図と数式の両方を用いて説明ができる | 気体の絶縁破壊現象や放電プロセスについて簡単な説明ができる | 気体の運動について説明できない |
到達目標
項目4 | プラズマや流体に関して、分類ができ、それぞれの特徴・数式について説明することができる | プラズマや流体に関して簡単な説明ができる | プラズマや流体についての説明ができない |
到達目標
項目5 | 日本と他国の電力系統を比較し、説明することができる | 電力系統の基本的な構成が理解できる | 電力系統の形態がわからない |
到達目標
項目6,7 | 線路インピーダンスや送電線の電圧電流分布特性を理解し、計算により値を求めることができる | 線路インピーダンスや送基本的な電線の電圧電流分布特性を理解し、計算により値を求めることができる | 線路インピーダンスや送電線の電圧電流分布特性を理解および計算ができない |
到達目標
項目8,9,10 | 電力方程式、円線図、電力系統の安定度、電力系統の電圧変動を理解し、説明することができる | 電力方程式、円線図、電力系統の安定度、電力系統の電圧変動の基礎を理解し、基本的な説明することができる | 電力方程式、円線図、電力系統の安定度、電力系統の電圧変動の説明ができない |
学科の到達目標項目との関係
本科学習目標 1
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本科学習目標 3
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創造工学プログラム B1専門(電気電子工学)
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教育方法等
概要:
前期では気体放電現象やプラズマの基礎を学ぶことにより,電気技術者として必要な基礎学力と専門知識を身につけることを目標とする。また,これらの知識が社会基盤,すなわち電気設備や機器の運転・絶縁設計におけるさまざまな課題の解決に使われていることを学ぶ。後期には、電気エネルギーの発生・伝送技術について主に送電に関する電気設備を学習し,技術者として必要な基礎学力を身につける。更に学んだ知識を活用してライフラインの重要性を理解し,社会や環境に配慮できる能力を養うとともに,さまざまな課題の解決手法を学ぶ。
※実務との関係
この科目は,高圧機器を取り扱う実務に携わってきた教員が,その経験を活かし電力設備について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
専門基礎科目(電気回路,電気磁気学)で学んだことが電力系統の解析に有用である。基礎科目の内容が実用的にどのように適用されるかを理解してほしい。この科目独自の事項について理解できない場合には遠慮なく質問すること。
【事前事後学習など】理解を深めるために定期的に課題を与える。
【関連科目】電気磁気学,電気回路,電力工学
注意点:
概念を理解するように努めること。関数電卓を持参すること。
【評価方法・評価基準】
中間試験,期末試験,学年末試験を実施する。
前期末:前期の定期試験の平均(70%),レポート(30%)
学年末:後期の定期試験の平均(70%),レポート(30%)
として計算を行い、前期と後期の平均を学年末の成績とする。成績の評価基準として60点以上を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
概要、気体の性質 |
基本的な物理法則を気体について当てはめ、計算ができる
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2週 |
気体中の荷電粒子の運動 |
気体中の荷電粒子の運動について説明できる。
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3週 |
気体の絶縁破壊現象(1)Townsend理論 α作用 |
α作用による電子の増幅作用について説明できる
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4週 |
気体の絶縁破壊現象(2)Townsend理論 γ作用 |
γ作用による2次電子放出やそれに伴う電子の増幅作用について説明できる
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5週 |
気体の絶縁破壊現象(3)Pachen則 |
パッシェンの法則について説明できる
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6週 |
気体の絶縁破壊現象(4)Streamer理論 |
ストリーマ理論について説明できる
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7週 |
液体、固体の絶縁破壊 |
固体や液体の絶縁破壊現象について例を挙げて説明できる
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8週 |
プラズマの発生 |
プラズマの発生について説明できる
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2ndQ |
9週 |
プラズマの分類 |
プラズマの分類法を説明できる
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10週 |
プラズマの性質(1)プラズマ振動 |
プラズマ振動に関して数式を用いて説明できる
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11週 |
プラズマの性質(2)デバイ遮蔽 |
デバイ遮蔽やデバイ長について説明できる
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12週 |
プラズマと流体 |
プラズマと流体の関係について説明できる
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13週 |
高電圧の発生(1) 交流 |
交流・直流の高電圧の発生について説明できる
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14週 |
高電圧の発生(2) インパルス |
インパルス電圧の発生や計測の手法について説明できる
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15週 |
前期復習 |
前期内容を理解できる
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
電力系統の概要 |
電力系統の概要を説明できる
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2週 |
架空送電設備 |
架空送電設備の概要を説明できる
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3週 |
地中送電設備 |
地中送電設備について説明できる
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4週 |
線路インピーダンス(抵抗,インダクタンス) |
線路インピーダンス(抵抗、インダクタンス)に関して理解、計算ができる
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5週 |
線路インピーダンス(多導体送電線の作用インダクタンス) |
線路インピーダンス(多導体送電線の作用インダクタンス)に関して理解、計算ができる
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6週 |
線路インピーダンス(静電容量,電力ケーブル) |
線路インピーダンス(静電容量,電力ケーブル)に関して、理解、計算ができる
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7週 |
%インピーダンス |
%インピーダンスについて理解、計算ができる
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8週 |
送電線の電圧電流特性(伝搬方程式) |
送電線の電圧電流特性(伝搬方程式)について、理解、計算ができる
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4thQ |
9週 |
送電線の電圧電流特性(四端子定数) |
送電線の電圧電流特性(四端子定数)について理解、計算ができる
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10週 |
電力方程式 |
電力方程式について、理解、計算ができる
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11週 |
電力円線図 |
電力円線図について、理解、説明ができる
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12週 |
定電圧送電と調相設備 |
定電圧送電と調相設備について、理解、説明ができる
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13週 |
電力系統の安定度 |
電力系統の安定度について、理解説明ができる
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14週 |
電力系統の過度的な電圧変動 |
電力系統の過度的な電圧変動について、理解、説明ができる
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15週 |
後期復習 |
後期内容が理解できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |