材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 2018-69 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「材料力学」 中島正貴著 コロナ社、 演習プリント
担当教員 西田 友久,金 顯凡

到達目標

1.機械・構造物に外力が作用したときの応力やひずみを求めることができる。
2.鋼の応力-ひずみ線図について説明ができる。
3.傾いた面の応力やモールの応力円について説明できる。
4.はりの曲げにおいてせん弾力図と曲げモーメント図を描くことができる。
5.はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力やひずみの定義を説明でき、具体的な値を求めることができる。 応力やひずみを求めることができる。 応力やひずみを求めることができない。
評価項目2鋼の応力-ひずみ線図について詳細に説明ができる。鋼の応力-ひずみ線図について説明ができる。 鋼の応力-ひずみ線図について説明ができない。
評価項目3モールの応力円について説明でき、具体的な値を求めることができる。モールの応力円について説明できる。モールの応力円について説明できない。
評価項目4はりの曲げにおいてせん弾力図と曲げモーメント図を描き、具体的な数値を求めることができる。 はりの曲げにおいてせん弾力図と曲げモーメント図を描くことができる。 はりの曲げにおいてせん弾力図と曲げモーメント図を描くことができない。
評価項目5はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算がしっかりできる。はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができる。はりの曲げにおいて断面一次モーメントと断面二次モーメントなどの計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学は、機械系の学生にとって必ず修得しなければならない基礎重要科目の一つである。本講においては、鉄鋼材料の特性、単純応力(引張・圧縮・曲げ)が作用する場合の応力とひずみの基礎概念等について解説することを主体とし、定期試験や演習問題で具体的に荷重を加えた時の応力などを求める。また、トラス構造や薄肉の円筒などの応力についても学習する。
授業の進め方・方法:
機械設計に必要な材料力学について講義を中心に基礎的な知識を学ぶ。講義では試験片や線引きなどを利用してできる限り具体的に説明を行う。また、試験前には授業中に一般的に文字による理論式に具体的な数値を代入した演習および解答を行う。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、
材料力学とは
2週 応力とひずみ 荷重が作用した時の材料の変形、応力、ひずみについて説明できる。
3週 フックの法則、縦弾性係数および横弾性係数 フックの法則を理解し、縦弾性係数および横弾性係数について説明できる。
4週 せん断応力とせん断ひずみ せん断応力とせん断ひずみについて説明できる。
5週 応力―ひずみ線図 応力―ひずみ線図について説明できる。
6週 許容応力、基準強度、安全率、 許容応力と安全率について説明できる。
7週 応力集中 応力集中について説明できる。
8週 演習(1) 応力やひずみなどを計算できる。
2ndQ
9週 演習(2) 許容応力や安全率などを計算できる。
10週 引張りおよび圧縮 引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形について説明できる。
11週 簡単な不静定問題 両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について応力を説明できる。
12週 熱応力 熱応力について説明できる。
13週 簡単なトラス 簡単なトラスを計算できる。
14週 演習(3) 棒の応力、変形、不静定問題応について応力の計算できる。
15週 演習(4) 熱応力などを計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 傾いた面の応力
傾いた面の応力について説明できる。
2週 2軸応力とひずみ 多軸応力とひずみについて説明できる。
3週 モールの応力円 モールの応力円について説明できる。
4週 薄肉の円環、円筒および球殻 薄肉の円環、円筒および球殻 の応力を計算できる。
5週 はりの曲げ はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類、力のつりあいについて説明できる。
6週 せん断力と曲げモーメント(1)片持ちはり:集中荷重 曲げの慣性モーメント せん断応力および曲げモーメントを計算できる。
7週 演習(5) 二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力、主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。
8週 演習(6) せん断応力および曲げモーメントを具体的な数値を入れて計算できる。
4thQ
9週 せん断力と曲げモーメント(2)片持ちはり:分布荷重  片持ちはり:分布荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
10週 せん断力と曲げモーメント(3)単純はり:集中荷重 対称曲げ、断面係数 単純はり:集中荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
11週 せん断力と曲げモーメント(4)単純はり:分布荷重 曲げモーメントとせん断力および分布荷重 単純はり:分布荷重のSFDおよびBMDを求めることができる。
12週 曲げの中立軸、中立面、曲げ応力 曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布について説明できる。
13週 図心、断面二次モーメント 図心、断面二次モーメント、断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。
14週 演習(7) 各種の荷重が作用するはりのせん断応力線図と曲げモーメント線図を作成できる。
15週 演習(8) 曲げ応力、図心、断面二次モーメントを計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
多軸応力の意味を説明できる。3
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000