電気電子工学ゼミ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気電子工学ゼミ
科目番号 74254 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない/プリントまたは電子ファイルによる教材
担当教員 吉岡 貴芳

到達目標

(ア)技術者倫理と法令遵守の重要性を理解する。
(イ)国際社会・地域社会における技術者の役割について理解する。
(ウ)技術史の観点から技術が社会に与える影響を理解する。
(エ)多角的なものの見方によりディスカッションし,内容を文章として要約して報告する。
(オ)研究に関する内容の不明点を明確にするために,指導教員や上級生との対話する。
(カ)与えられた資料を基に学習し、文章や図表などを用いてまとめ。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(可)最低限の到達レベルの目安(不可)
到達目標(ア)技術者倫理,法令遵守に基づいた技術開発の重要性を正確かつ詳細に説明できる。技術者倫理,法令遵守に基づいた技術開発の重要性を説明できる。技術者倫理,法令遵守に基づいた技術開発の重要性を説明できない。
到達目標(イ)国際社会・地域社会おける技術者の役割を正確かつ詳細に説明できる。国際社会・地域社会おける技術者の役割を説明できる。国際社会・地域社会おける技術者の役割を説明できない。
到達目標(ウ)技術史の観点から技術が社会に与える影響の重要性を正確かつ詳細に説明できる。技術史の観点から技術が社会に与える影響の重要性を説明できる。技術史の観点から技術が社会に与える影響の重要性を説明できない。
到達目標(エ)資料をもとに学習し,文章や図表などを用いてまとめたものを正確かつ詳細に説明できる。指導教員の指導下で,資料をもとに学習し,文章や図表などを用いてまとめたものを説明できる。指導教員の指導下で与えられた資料をもとであっても学習できず,文章や図表などを用いてまとめたものを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 電気・電子システム工学の基礎知識・技術が,ものづくりの現場や実験実習の中でどのように生かされているかを認識し,理論学習の出発点としている.
学習・教育到達度目標 E-5 社会における技術者の役割および技術と人類の豊かさとの関係を理解している.
JABEE a 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
JABEE b 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
JABEE f 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
本校教育目標 ① ものづくり能力
本校教育目標 ⑤ 技術者倫理

教育方法等

概要:
卒業研究の準備として,そして社会で活躍する技術者になるために,技術者倫理と法令遵守(コンプライアンス),国際的・異文化間コミュニケーションの違い,技術史の観点から技術が社会に与える影響について学習する。
また,各研究室の担当教員より指導を受け,5年次の卒業研究に備えて自ら主体的に各研究テーマに取り組み,研究の背景や目的,実験の基本的手法について,学習内容を報告する。
授業の進め方・方法:
座学ではアクティブラーニングの手法を用い,学生は主にディスカッションと発表により学習内容の習得をはかる。プレ卒研では,各研究室ごとにグループに別れて行う。また,5年生の卒業研究発表会を聴講して発表方法について理解し,自分自身の卒業研究の準備につなげる。また,企業からの事業案の実現法についてエンジニアリングデザインの手法によるグループ学習,企業担当者による技術者倫理学習,および大学における最先端研究聴講も実施する。
注意点:
「電気・電子システム工学プログラム」の必須科目である。
課題は教室でのグループワークのワークシート,聴講した研究発表についてのレポート,および各研究室での学習内容についてのレポートにより評価する。

選択必修の種別・旧カリ科目名

必修,規制技術に含まれるものはない

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 卒業研究の中間発表の聴講 第5学年の卒業研究発表を聴講する。
2週 研究テーマの聴講1 教員の研究について聴講し研究テーマを学ぶ
3週 研究テーマの聴講2 教員の研究について聴講し研究テーマを学ぶ。研究室を訪問し,研究内容について詳細を知る。
4週 知的財産の基礎知識 知的財産についての基礎知識を理解する。
5週 企業連携1:スタートアップ研究(アイデアソン) 企業からの事業案の実現法についてエンジニアリングデザインの手法によるグループ学習
6週 研究テーマの学習1 教員に与えられた資料に基づき学習する。また,学習内容について不明な点を担当教員や上級学生に質問をし,理解を深める。
7週 研究テーマの学習2 教員に与えられた資料に基づき学習する。また,学習内容について不明な点を担当教員や上級学生に質問をし,理解を深める。
8週 先端研究の聴講 研究者による先端研究についての講演を聴講する
4thQ
9週 研究テーマの学習3 教員に与えられたテーマについて,与えられた資料に基づき学習する。また,学習内容について不明な点を担当教員や上級学生に質問をし,理解を深める。
10週 企業連携2:技術者倫理(技術者の災害緊急時対応) 災害時の技術者としての対応をグループワークで擬似体験し,技術者倫理について理解する。
11週 法令遵守と情報倫理 様々な事故の事例から,製造物責任や法令遵守の重要性について学ぶ。また高度情報通信の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。
12週 技術史(技術が社会に与える影響) 技術者倫理と法令順守(コンプライアンス)の重要性について理解できる。技術史の観点から,技術が社会に与える影響について理解できる。
13週 国際社会や地域社会における技術者の役割 国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 過疎化、少子化など地方が抱える問題について理解し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。
14週 卒業研究最終発表の聴講/研究テーマの学習 第5学年の卒業研究最終発表を聴講する/研究テーマについて学習する
15週 研究テーマの学習4 担当教員に与えられたテーマについての学習内容をレポートにし,報告する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理技術者倫理説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100