到達目標
内容理解ができているかどうかを確かめる目安として,教科書の「例題」と「問」の解答が理解した上で書けることを最低目標としてください。 各定期試験時での到達目標は次の通りです。 後期中間試験:(1)確率の基本問題が解ける (2)一次元、二次元のデータ整理ができる (3)二項分布、ポアソン分布,正規分布の違いがわかり,統計量を計算できる。学年末試験:1)いろいろな確率分布を利用して推定,検定を行うことができる 。(2)関数のラプラス変換,逆ラプラス変換を行うことができ、それらを利用して微分方程式が解ける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 確率の加法定理、乗法定理、事象の独立が理解でき、実際の適用、判別ができる。 | 確率の加法定理、乗法定理、が適用でき、事象の独立の判別ができる。 | 確率の加法定理、乗法定理、が適用でき、事象の独立の判別ができない。 |
評価項目2 | ベイズの定理を理解しその適用ができる。 | ベイズの定理の適用ができる。 | ベイズの定理の適用ができない。 |
評価項目3 | 一次元のデータから散布度、四分位数が求められ、箱ひげ図が作成でき、その意味が理解できる。 | 一次元のデータから散布度、四分位数が求められ、箱ひげ図が作成できる。 | 一次元のデータから散布度、四分位数が求められ、箱ひげ図が作成でき、その意味が理解できない。 |
評価項目4 | 二次元データから共分散、相関係数を求めることができ、その意味が理解できる。 | 二次元データから共分散、相関係数を求めることができる。 | 二次元データから共分散、相関係数を求めることができない。 |
評価項目5 | 二項分布、ポアソン分布、正規分布を理解し、確率計算に適用できる。 | 二項分布、ポアソン分布、正規分布を確率計算に適用できる。 | 二項分布、ポアソン分布、正規分布を確率計算に適用できない。 |
評価項目6 | ラプラス変換、逆変換を理解し適用ができる。 | ラプラス変換、逆変換の適用ができる。 | ラプラス変換、逆変換の適用ができない。 |
評価項目7 | ラプラス変換を用いた微分方程式の解法を理解し適用できる。 | ラプラス変換を用いた微分方程式の解法が適用できる。 | ラプラス変換を用いた微分方程式の解法が適用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2)
説明
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教育方法等
概要:
概要: 統計学の問題として,視聴されているテレビ番組の調査をして,全国の家庭での視聴率を推定す ることがあります。視聴している番組調査を部分的に実施することで統計的に推定されたといわれ ます。この言葉に惑わされて,つい確定値を信じがちです。ここでの「統計的に処理された」とは 一体どういう事かを考えて欲しいと思います。 一方,ラプラス変換に関しては専門科目ですでに学習していることもあるかと思いますが,基礎に戻って 丁寧に基本的関数のラプラス変換を計算します。応用として,比較的に簡単な手法で微分方程式へ の解法を与えることができます。
授業の進め方・方法:
授業の進め方と授業内容・方法: 教室での座学が中心です。新しい内容について説明したあと,演習問題に取り組み,各自の理解度 を確認します。また,定期試験返却時にはその解説を行い,試験範囲の総復習をします。
注意点:
注意点: 関連科目 微分積分Ⅰ,微分積分Ⅱ,数学特論α,数学特論β,応用数学α,応用物理Ⅱ,各専門科目
学習指針: 前半で学ぶ確率統計では,工学のみならず多くの学問でデータ処理に必要な基本事項を学びま す。よく理解して,データから得られる結論を統計という客観的な手法で評価出来るようにして おくことが大事です。授業とノートを参考にしながら,演習問題に何度も取り組んで下さい。
事前学習・・・あらかじめ授業内容に該当する部分の教科書を読み,理解できるところ,理解できないところを明らかにしておく.
事後展開学習・・・授業で宿題プリントを配布するので自分で解き,次の授業時に提出する.
学修単位の履修上の注意
自学自習として上記の事前学習と事後展開学習に取り組んだうえで,提出された宿題プリントを自学自習部分(課題30点満点)として評価する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ラプラス変換 |
ラプラス変換の定義とその意味を理解し、関数のラプラス変換を求めることができる。
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2週 |
逆ラプラス変換 |
逆ラプラス変換の意味を理解し、関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
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3週 |
ラプラス変換の微分方程式への応用 |
ラプラス変換を利用して、簡単な一階の微分方程式や二階の微分方程式を解くことができる。
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4週 |
確率の基本性質、条件付確率、事象の独立(1) |
加法定理の適用、期待値を求めること、ができる。また事象の独立性を理解し、ベイズの定理を利用して条件付確率を求めることができる。
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5週 |
確率の基本性質、条件付確率、事象の独立(2) |
加法定理の適用、期待値を求めること、ができる。また事象の独立性を理解し、ベイズの定理を利用して条件付確率を求めることができる。
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6週 |
一次元のデータ |
代表値、散布度を求めることができる。また、四分位を求め箱ひげ図を作成することができる。
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7週 |
二次元のデータ |
二つの変量の相関を散布図で表し、相関係数を求めてその状態を判断できる。また、最小二乗法の例である回帰曲線を求めることができる。
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8週 |
後期中間試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
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4thQ |
9週 |
確率変数と確率分布 |
確率変数、確率分布の概念が理解でき、二項分布とポアソン分布を利用した確率計算ができる。
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10週 |
連続型確率分布とその平均・分散、正規分布 |
連続型確率分布を理解して、平均、分散、標準偏差を求めることができ、それらの意味を説明することができる。特に、正規分布について平均、分散、標準偏差を求めることができる。
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11週 |
正規分布・統計量と標本分布 |
正規分布を理解して、数表を用いた確率計算ができる。また、二項分布の正規分布による近似を利用して確率計算ができる。 標本を確率変数とする関数として、標本平均、不偏分散などの統計量を理解し、その確率分布としての標本分布の例にあたる。
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12週 |
統計量と標本分布 |
標本を確率変数とする関数として、標本平均、不偏分散などの統計量を理解し、その確率分布としての標本分布の例にあたる。
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13週 |
母数の推定 |
標本から母平均、母分散、母比率、の区間推定をおこない、信頼区間の計算をすることができる。
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14週 |
仮説の検定 |
標本から仮説を立て、有意水準を設定し、その基準において仮説を受容するか、棄却するかの判断を下すための計算ができる。
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15週 |
学年末試験 |
授業内容を理解し,試験問題に対して正しく解答することができる。
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16週 |
試験返却・解答 |
試験問題を見直し,理解が不十分な点を解消する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | 後1 |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | 後1 |
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | 後2 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 後3 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |