電気回路Ⅴ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気回路Ⅴ
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電気回路の基礎 第3版」 西巻 正郎,森 武昭,荒井 俊彦,森北出版/適宜,演習問題及び補足説明用のプリントを配布.
担当教員 加治屋 徹実

到達目標

1.相互誘導回路の特徴について説明できる.
2.基本的な相互誘導回路の回路方程式を導出できると共に,回路の諸値を求めることができる.
3.変圧器結合回路について説明でき,巻数比を導出できる.
4.変圧器結合回路の回路方程式を導出できると共に,回路の諸値を求めることができる.
5.対称三相交流電圧と電流の関係について説明でき,Y結線とΔ結線の等価変換を行うと共に,対称三相回路の計算ができる.
6.対称三相交流回路の電力の計算ができ,二電力計法による三相交流の電力測定の原理を説明できる.
7.V結線電源と平衡三相負荷が接続された回路について,その電流・電圧の関係をフェーザ図を用いて説明できる.
8.二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できる.
9.二端子対回路網の接続方法を説明でき,縦続接続された回路網の四端子定数を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1相互誘導回路の特徴について,コイルの和動接続・差動接続との関係も含め説明できる.相互誘導回路の特徴について説明できる.相互誘導回路の特徴について説明できない.
評価項目2基本的な相互誘導回路の回路方程式を導出できると共に,回路の諸値を求めることができる.さらに,1次2次直列回路の計算ができる.基本的な相互誘導回路の回路方程式を導出できると共に,回路の諸値を求めることができる.基本的な相互誘導回路の回路方程式を導出できない.
評価項目3変圧器結合回路について,相互インダクタンスの関係を含め説明でき,巻数比を導出できる.変圧器結合回路について説明でき,巻数比を導出できる.変圧器結合回路について説明できない.
評価項目4変圧器結合回路の回路方程式を導出できると共に,巻線抵抗を含んだ変圧器結合回路の諸値を求めることができる.変圧器結合回路の回路方程式を導出できると共に,回路の諸値を求めることができる.変圧器結合回路の回路方程式を導出できない.
評価項目5なし対称三相交流電圧と電流の関係について説明でき,Y結線とΔ結線の等価変換を行うと共に,対称三相回路の計算ができる.対称三相交流電圧と電流の関係について説明できない.
評価項目6対称三相交流回路の電力の計算ができ,二電力計法による三相交流の電力測定の原理についてフェーザ図を用いて説明できる.対称三相交流回路の電力の計算ができ,二電力計法による三相交流の電力測定の原理を説明できる.対称三相交流回路の電力の計算ができない.
評価項目7V結線電源と平衡三相負荷が接続された回路について,その電流・電圧の関係をフェーザ図を用いて説明でき,さらにその諸値を求めることができる.V結線電源と平衡三相負荷が接続された回路について,その電流・電圧の関係をフェーザ図を用いて説明できる.V結線電源と平衡三相負荷が接続された回路について,その電流・電圧の関係をフェーザ図を用いて説明できる.
評価項目8二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明でき,さらにそれぞれの表記変換ができる.二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できる.二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できない.
評価項目9二端子対回路網の接続方法を説明でき,3個以上縦続接続された回路網の四端子定数を求めることができる.二端子対回路網の接続方法を説明でき,2個縦続接続された回路網の四端子定数を求めることができる.二端子対回路網の接続方法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気工学の基礎として学んだ直流理論および交流理論の学習内容を踏まえ,新たな回路網理論や回路網理論の基本事項を学び,かつ,それらの計算法を習熟することで,多様な電気回路の回路解析能力を養う.
授業の進め方・方法:
講義と演習問題を用いて授業を進める.直流回路,交流回路はもちろんのこと,数学(特に三角関数・ベクトル・行列式)や物理の知識が必要である.また,電気回路をより良く理解し修得するためには,多くの問題を解く必要があるため,課されたレポートなどの課題は必ず理解して提出すること.
注意点:
分からない点があればその都度質問し,積極的に理解を深められるようにすること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 交流理論
1.電磁誘導結合回路
□ 相互誘導を理解し,相互誘導回路の回路方程式を導くことができる.
□ コイルの和動接続・差動接続について説明できる.
2週 1.電磁誘導結合回路 □ 相互誘導を理解し,相互誘導回路の回路方程式を導くことができる.
□ コイルの和動接続・差動接続について説明できる.
3週 2.変圧器結合回路 □ 相互誘導回路の回路計算が行える.
□ 変圧器の概略を理解し,巻数比を導出できる
□ 変圧器結合回路の回路方程式を導くことができる.理想変圧器の回路計算が行える.
4週 3.三相交流回路 □ 多相交流と結線方式を説明できる.
□ 対称三相交流電圧と電流の関係を理解し,簡単な対称三相回路の計算を行える.
5週 3.三相交流回路 □ 多相交流と結線方式を説明できる.
□ 対称三相交流電圧と電流の関係を理解し,簡単な対称三相回路の計算を行える.
6週 4.対称三相交流回路 □ 電源および負荷について,Y結線とΔ結線の等価変換を行え,様々な対称三相回路の計算を行える.
7週 4.対称三相交流回路 □ 電源および負荷について,Y結線とΔ結線の等価変換を行え,様々な対称三相回路の計算を行える.
8週 5.三相交流電力 □ 三相交流回路の電力を計算できる.
□ 二電力計法による三相交流の電力測定の原理を説明できる.
2ndQ
9週 5.三相交流電力 □ 三相交流回路の電力を計算できる.
□ 二電力計法による三相交流の電力測定の原理を説明できる.
10週 5.三相交流電力 □ 三相交流回路の電力を計算できる.
□ 二電力計法による三相交流の電力測定の原理を説明できる.
11週 6.V結線 □ V結線電源と三相負荷が接続された回路の計算ができる.
12週 回路網理論
7.二端子対回路
□ 二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できる.
□ 二端子対回路網の接続方法を説明できる.
13週 7.二端子対回路 □ 二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できる.
□ 二端子対回路網の接続方法を説明できる.
14週 7.二端子対回路 □ 二端子対回路網の各種表記法(アドミタンス行列,インピーダンス行列,四端子定数,H行列)を説明できる.
□ 二端子対回路網の接続方法を説明できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力80200100
分野横断的能力0000