創造実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 創造実習Ⅰ
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 創造実習Ⅰ実習教本(担当者により作成したもの)
担当教員 須田 隆夫,今村 成明,前薗 正宜,屋地 康平

到達目標

1.組み込みマイコンの概要および基本構成を説明できる.
2.マイコンにあわせたプログラム作成,書き込み,動作の確認までを実施できる.
3.マイコンのI/Oを利用するプログラム・回路を作ることができる.
4.マイコンの割り込み処理を利用するプログラム・回路を作ることができる.
5.マイコンのAD変換機能を利用するプログラム・回路を作ることができる.
6.マイコンのPWM機能を利用するプログラム・回路を作ることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイコンを構成する各装置の役割や各部のつながりを具体的に説明できる.マイコンの基本的な構成を把握し,各装置の役割を説明できる. CPUの基本命令やアドレス方式を説明できる.マイコンの基本的な構成を把握できず,各装置の役割を説明できない. CPUの基本命令やアドレス方式を説明できない.
評価項目2なしマイコンに応じたソフトウェア・ハードウェアを利用してマイコンにプログラムを書き込み,動作させることができる.マイコンに応じたソフトウェア・ハードウェアを利用してマイコンにプログラムを書き込み,動作させることができない.
評価項目3マイコンのI/Oを利用し,応用的に回路を制御するプログラムを作ることができる.マイコンにおけるI/Oの概要を説明できる. マイコンのI/Oを利用し,プログラムによる回路の単純な操作ができる.マイコンにおけるI/Oの概要を説明できない. マイコンのI/Oを利用し,プログラムによる回路の単純な操作ができない.
評価項目4割り込みを用いた処理の流れを把握し,複数の割り込みを制御した応用的なプログラムを作ることができる.割り込み処理の概要を説明できる. 割り込み処理を利用した単純なプログラム・回路を作ることができる.割り込み処理の概要を説明できない. 割り込み処理を利用した簡単なプログラム・回路を作ることができない.
評価項目5AD変換におけるデータの処理過程を把握し,AD変換機能を利用した応用的なプログラム・回路を作ることができる.入力電圧のAD変換によって得られるデジタル値を利用した単純なプログラム・回路を作ることができる.入力電圧のAD変換によって得られるデジタル値を利用した単純なプログラム・回路を作ることができない.
評価項目6PWM出力を任意に変化させるプログラムを作ることができ,PWMを利用する応用的な回路を制御することができる.任意の単純なPWM波形をマイコンから出力することで,PWMを利用する単純な回路を制御することができる.任意の単純なPWM波形をマイコンから出力することができない. PWMを利用する単純な回路を制御することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子系の技術では必須の要素となった、組込マイコン技術を学び、後期の創造実習Ⅱでのものづくりに利用できるようにする。C言語による開発環境を使いこなせるようにすることは言うまでもなく、特にI/O制御、AD変換、割込み制御、PWM等を使えるようにする。また、必要な資料を自ら探索し、チームで議論、試行錯誤をしながら問題解決を行っていくこと、さらに自分たちの問題解決の方法、結果等について説明する能力を身に付ける事も目標とする。
授業の進め方・方法:
創造実習Ⅰ・Ⅱでは、ものづくりを通して、講義や他の実験・実習により修得した理論と技術要素を応用して問題解決を図ることを最終目的とする。後期のⅡにおいては、学生自ら課題設定し、仕様策定、設計、製作、評価を行う。Ⅰでは、その準備として、電子系ものづくりで必須となる組込マイコン技術について、様々な課題の実現を通して身に付ける。
注意点:
通常の実験・実習とは異なり、実験指導書に基づいて作製・測定を行うだけではなく、与えられた資料を元に、チームで課題の解決を図る。そのために参考書による自学自習や、インターネットを利用した事前の情報収集などが必要となる。実習中に学生一人ひとりに、口頭試問を行い評価の一部とするので、実習班全員が内容を理解してプログラム開発ができるように努力する事。レポートは実習課題[1]~[3]について各自が提出すること。実習課題[4]については班で提出すること。また、夏季休暇中に創造実習Ⅱの創作課題について、各自で事前調査することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.実習内容説明と組込マイコンについて
1.1 STM32 nucleoマイコンの概要
本実習の位置づけを理解し、創造実習Ⅱとの関連を説明できる。
組込マイコンとはどのようなものかを説明できる。
マイコンの内部構造、内部動作について説明できる。
2週 2.マイコン機能について
2.1 GPIO機能
I/Oポート入出力機能を理解し、これを応用したプログラムを作製できる。
3週 2.2 タイマ割り込み機能 タイマ割り込み機能を理解し、これを応用したプログラムを作製できる。
4週 2.3 課題【1】 PWM機能 PWM機能を理解し、これを応用したプログラムを作製できる。
5週 2.4 課題【2】 外部割り込み機能 外部割り込み機能を理解し、これを応用したプログラムを作製できる。
6週 2.5 課題【3】 AD変換機能 AD変換機能を理解し、これを応用したプログラムを作製できる。
7週 2.6 無線LANモジュールの応用 ネットワークについて、基礎的な事項を理解し、無線LANモジュールを用いた応用プログラムを製作できる。
8週 2.6 無線LANモジュールの応用 ネットワークについて、基礎的な事項を理解し、無線LANモジュールを用いた応用プログラムを製作できる。
2ndQ
9週 2.6 無線LANモジュールの応用 ネットワークについて、基礎的な事項を理解し、無線LANモジュールを用いた応用プログラムを製作できる。
10週 3.仕様書の作成
課題【4】 後期の創作課題の検討
入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
11週 課題【4】 後期の創作課題の検討 入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
12週 課題【4】 後期の創作課題の検討 入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
13週 課題【4】 後期の創作課題の検討 入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
14週 課題【4】 後期の創作課題の検討 入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
15週 課題【4】 後期の創作課題の検討 入手可能な様々な基本センサ(光、音)、機能素子(距離センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ)、モータードライバ等について学習し、それらを利用した新たな機能実現の構想を仕様書にまとめることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート取り組み相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000