到達目標
1.教科書だけでなく実験により有機反応を理解し説明することができる
2.有機合成実験での単位操作(抽出、蒸留、再結晶)ができる。
3.有機合成実験での実験操作・試薬に関して安全に実施・取り扱うことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 反応機構を理解したのち実験により有機反応を理解し説明することができる | 実験により有機反応を理解し説明することができる。 | 実験により有機反応を理解し説明することができない。 |
評価項目2 | 有機合成実験での単位操作(抽出、蒸留、再結晶)が安全にできる。 | 教科書を見ながらであるが有機合成実験での単位操作(抽出、蒸留、再結晶)が安全にできる。 | 有機合成実験での単位操作(抽出、蒸留、再結晶)が安全にできない。 |
評価項目3 | 有機合成実験での実験操作・試薬に関し安全に実施・取り扱うことができ、危険予知を行いながら実験ができる。 | 有機合成実験での実験操作・試薬に関して安全に実施・取り扱うことができる。 | 有機合成実験での実験操作・試薬に関して安全に実施・取り扱うことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
函館高専教育目標 A
説明
閉じる
函館高専教育目標 B
説明
閉じる
函館高専教育目標 E
説明
閉じる
教育方法等
概要:
有機化学の研究および工業の応用に必要な基礎的操作や技術、また、危険防止などの基礎的知識を習得することを目的とする。ここから実験の方法、考え方を自分で会得して講義や本で学ぶ有機化学の理論と同じレールに乗り、思考と共に進むことに最終の目的がある。
授業の進め方・方法:
すべての実験は研究に通ずるものであり、常に研究的態度で臨むならばその成果ははかり知れないものがある。そのためには、単に実験操作書に従って実験するだけでなく、頭を働かせて学問としての自己活動をするよう努力するならば、慣れてくるにつれて実験の興味は無限に湧いてくるものである。
注意点:
・実験は、白衣および安全メガネを着け実施すること。
・実験を行う前に予習をしておくこと。
・レポート提出期日に遅れる場合は減点、未提出レポートがある場合は不合格となるので注意すること。
・ガイダンスや実験中態度が悪い(居眠り,騒ぐ、携帯電話の使用など)場合は減点とするので十分に注意すること。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
実験ガイダンス |
実験全体のガイダンスを行う。
|
2週 |
実験ガイダンス |
基礎実験である抽出実験の概要、操作、注意点について理解する。
|
3週 |
実験ガイダンス |
基礎実験である水蒸気蒸留実験の概要、操作、注意点について理解する。
|
4週 |
実験ガイダンス |
基礎実験である再結晶実験の概要、操作、注意点について理解する。薬品の取り扱いには十分注意するとともに皮膚や衣服についた場合の処置方法など安全教育についても説明する。
|
5週 |
抽出(コア) |
アニリン塩酸塩からアニリンを抽出精製する操作を通して液液抽出、常圧蒸留の操作に習熟する。
|
6週 |
水蒸気蒸留(コア) |
ニトロベンゼンの水蒸気蒸留を通してその原理と装置、操作に習熟する。
|
7週 |
再結晶(コア) |
アセトアニリドの再結晶を通して減圧濾過、融点測定の操作に習熟する。
|
8週 |
1. アジピン酸(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
4thQ |
9週 |
2. p-キノン(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
10週 |
3. アセトアニリド(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
11週 |
4. 安息香酸エチル(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
12週 |
5. 臭化ブチル(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
13週 |
6. ニトロベンゼン(コア) |
7種の合成反応を行うことによりケトンおよびフェノールの酸化、Fischerのエステル合成、アルコールの臭素化、芳香族化合物のニトロ化・スルホン化の理論を理解し、実際に用いられる反応条件(試薬・温度・反応時間)を比較検討し、講義で勉強した知識を実験を通して確実に身に付けるようにする。また、レポートの書き方に習熟し、将来の研究論文作成のための一助とする。
|
14週 |
7. 薄層クロマトグラフィ(コア) |
薄層クロマトの原理およびアミノ酸の分離実験を行うことにより、脂溶性・親水性基の違いにより分離が可能であることを理解する。
|
15週 |
レポートの添削指導 |
提出されたレポートを添削し、各個人毎に内容や書き方等について説明指導を行なう。
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 4 | 後10,後11,後12 |
蒸留による精製ができる。 | 4 | 後5,後6 |
吸引ろ過ができる。 | 4 | 後7,後8,後9,後10 |
再結晶による精製ができる。 | 4 | 後7,後8,後10 |
分液漏斗による抽出ができる。 | 4 | 後5,後6,後9 |
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。 | 4 | 後14 |
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。 | 4 | 後7,後8,後10 |
収率の計算ができる。 | 4 | 後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13 |
生物工学実験 | 分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 2 | 後14 |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 2 | 後14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 60 | 60 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 20 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 20 |