生化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生化学Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系共通科目) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 H.R. Horton他著 鈴木紘一他監訳 「ホートン 生化学 第5版」 東京化学同人/参考書:水島昇監訳 「ミースフェルド 生化学」 東京化学同人
担当教員 宇津野 国治

到達目標

1.アミノ酸や糖,脂質,核酸の構造を書くことができる。
2.タンパク質や糖,脂質の機能を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
1.アミノ酸や糖,脂質,核酸の構造を書くことができる。アミノ酸や糖,脂質,核酸の構造を書くことができる。アミノ酸や糖,脂質,核酸の構造を概ね書くことができる。アミノ酸や糖,脂質,核酸の構造を書くことができない。
2.タンパク質や糖,脂質の機能を説明することができる。タンパク質や糖,脂質の機能を説明することができる。タンパク質や糖,脂質の機能を概ね説明することができる。タンパク質や糖,脂質の機能を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
生体を構成する主要な物質,および生物が利用する代表的な物質の構造と性質を覚え,生体内でそれらがどのように役立っているのかを理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は,教員による説明のほかにワークや発表を実施する。授業の最初に小テストを実施し,授業の最後に授業のまとめを作成することによって,理解度を確認する。成績評価は,中間試験30%,定期試験30%,小テスト10%,授業のまとめ10%,課題10%,ワーク・発表10%である。合格点は60点以上とする。成績が60点未満の者に対して再試験を実施する場合がある。再試験は中間・定期試験分の60%とする。授業態度が悪い者や小テストが40点未満の者には面談を行う。
注意点:
正当な理由なく発表を行わなかった場合や課題を提出しなかった場合には評価を60点未満とする。正当な理由がなく欠席した場合(理由を証明できない場合も含む)には,その回の小テスト,ワークおよび授業のまとめの点数は0点となる。不正行為を行った場合には成績評価を0点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生化学入門,水
(教科書pp.3~44)
タンパク質,核酸,多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合や疎水性相互作用など)を説明できる。
2週 アミノ酸とタンパク質の一次構造
(教科書pp.47~71)
タンパク質の機能をあげることができ,タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。タンパク質を構成するアミノ酸をあげることができ,それらの側鎖の特徴を説明できる。
3週 アミノ酸とタンパク質の一次構造
(教科書pp.47~71)
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。
4週 タンパク質:三次元構造と機能
(教科書pp.72~113)
タンパク質の高次構造について説明できる。
5週 酵素の特性
(教科書pp.114~135)
酵素の性質(基質特異性や最適温度など)について説明できる。
6週 酵素の特性
(教科書pp.114~135)
ミカエリス・メンテン式について説明できる。
7週 酵素の反応機構
(教科書pp.136~163)
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。
8週 中間試験 1~7週までの知識が定着していることを確認できる。
4thQ
9週 補酵素とビタミン
(教科書pp.164~188)
補酵素の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。
10週 糖質
(教科書pp.189~212)
単糖と多糖の生物機能を説明できる。単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。
11週 糖質
(教科書pp.189~212)
グリコシド結合を説明できる。多糖の例を説明できる。
12週 脂質と生体膜
(教科書pp.213~246)
脂質の機能を複数あげることができる。トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。
13週 脂質と生体膜
(教科書pp.213~246)
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の性質を説明できる。
14週 核酸
(教科書pp.485~508)
ヌクレオチドの構造を説明できる。DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。
15週 生化学に関する発表 生化学に関して調査した内容をパワーポイントを用いて発表することができる。また、他人の発表を聞いて質問などを考えることができる。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4後1
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4後1
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4後10
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。4後10
グリコシド結合を説明できる。4後11
多糖の例を説明できる。4後11
脂質の機能を複数あげることができる。4後12
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。4後12
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4後13
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4後2
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4後2
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4後3
タンパク質の高次構造について説明できる。4後4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4後14
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4後14
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4後7
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4後5
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4後9

評価割合

中間試験定期試験小テスト授業のまとめ課題ワーク・発表合計
総合評価割合303010101010100
基礎的能力1515555550
専門的能力1515555550