工業数学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工業数学
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 システム解析のためのフーリエ・ラプラス変換の基礎 楊 剣鳴著 コロナ社
担当教員 能登路 淳

到達目標

1.簡単な関数に対してフーリエ級数展開、フーリエ変換、ラプラス変換を適用することができる。
2.簡単な微分方程式の解をフーリエ変換、ラプラス変換を用いて求めることができる。
3.システム解析に応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1簡単な関数に対してフーリエ級数展開、フーリエ変換、ラプラス変換を適用することができる。簡単な関数に対してフーリエ級数展開、フーリエ変換、ラプラス変換を適用することがある程度できる。簡単な関数に対してフーリエ級数展開、フーリエ変換、ラプラス変換を適用することができない。
評価項目2簡単な微分方程式の解をフーリエ変換、ラプラス変換を用いて求めることができる。簡単な微分方程式の解をフーリエ変換、ラプラス変換を用いて求めることがある程度できる。簡単な微分方程式の解をフーリエ変換、ラプラス変換を用いて求めることができない。
評価項目3システム解析に応用できる。システム解析にある程度応用できる。システム解析に応用できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
JABEE d2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
波動方程式やスペクトル解析、関数展開やその直交性など、高専数学では余り取り扱われないが発展的問題を理解するのに重要な数学的な事柄がある。本授業では工業的観点から、それらの事項を集め教授する。フーリエ級数、フーリエ変換、ラプラス変換を使用して、偏微分方程式などを解き、最終的にシステムの解析に応用する。
授業の進め方・方法:
数学理論でなく応用にポイントを置いて関連する現象例を多く取り上げる。授業は演習を中心に進め、内容の理解を深める。
注意点:
授業は演習形式とするため、予習復習が大切である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 微分方程式の持つ物理定期な意味について理解する。4年生までに習得した応用数学について簡単な復習を行う。
2週 フーリエ級数展開 簡単な関数についてフーリエ級数展開を適用できる。
3週 1次元熱伝導方程式と変数分離法 微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。
4週 複素フーリエ級数 簡単な関数についてフーリエ級数展開を適用できる。
5週 最小誤差近似関数 周期関数の最小誤差関数がフーリエ級数となることを理解する。
6週 フーリエ級数の収束 フーリエ級数の収束性について理解する。
7週 フーリエ級数展開例 各種関数のフーリエ級数展開について理解する。
8週 前期中間試験 フーリエ級数展開について理解する。
2ndQ
9週 フーリエ変換 フーリエ級数からフーリエ変換への移行について理解する。
10週 積分公式 フーリエ積分公式について理解し、簡単な関数について適用できる。
11週 たたみ込み フーリエ積分のたたみ込みについて理解する。
12週 ラプラス変換 簡単な関数についてラプラス変換を適用できる。
13週 ラプラス逆変換 簡単な関数についてラプラス逆変換を適用できる。
14週 フーリエ変換・ラプラス変換演習 各種関数についてフーリエ変換・ラスラス変換が適用できる。
15週 フーリエ変換・ラプラス変換演習 各種関数についてフーリエ変換・ラスラス変換が適用できる。
16週 前期末試験 フーリエ変換・ラプラス変換・逆変換について理解する。
後期
3rdQ
1週 微分方程式の解法 簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。
2週 微分方程式の解法 定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。
3週 フーリエ解析 線形システムのスペクトル解析への応用を理解する。
4週 フーリエ解析 サンプリング定理について理解する。
5週 ラプラス変換の応用 ラプラス変換を用い、各種工学問題(電気系)へ適用できる。
6週 ラプラス変換の応用 ラプラス変換を用い、各種工学問題(機械系)へ適用できる。
7週 ラプラス変換の応用 ラプラス変換を用い、各種工学問題(インパルス応答)へ適用できる。
8週 後期中間試験 フーリエ解析及び工学問題へのラプラス変換の適用ができる。
4thQ
9週 システム解析への応用 機械運動システム解析へ適用できる。
10週 システム解析への応用 機械振動システム解析へ適用できる。
11週 システム解析への応用 電気回路システム解析へ適用できる。
12週 システム解析への応用 過渡現象解析へ適用できる。
13週 システム解析への応用 過渡現象解析へ適用できる。
14週 システム解析への応用 線形システム解析へ適用できる。
15週 システム解析への応用 各種システム解析に適用できる。
16週 学年末試験 システム解析に応用できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前3,後2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後1
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力80002000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000