熱流体工学概論

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 熱流体工学概論
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 草間秀俊他3名著 「機械工学概論 第3版」 理工学社/草間秀俊著 「水力学・水力機械」 日刊工業新聞社、 一色尚次著 「わかりやすい熱力学」 森北出版
担当教員 能登路 淳,村側 博康

到達目標


熱流体の基本を理解し、工学的に応用、発展する能力を身につける。具体的に
(1)流れの力学を理解し、応用ができる。
(2)連続の式、ベルヌーイの式を理解し、応用できる。
(3)熱力学の第一法則を理解する。
(4)熱力学の第二法則を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流れの力学を理解し、応用ができる。流れの力学を理解し、ある程度応用ができる。流れの力学を理解できない。
評価項目2連続の式、ベルヌーイの式を理解し、応用できる。連続の式、ベルヌーイの式を理解し、ある程度応用ができる。連続の式、ベルヌーイの式を理解できない。
評価項目3熱力学の第一法則、第二法則を説明できる。熱力学の第一法則、第二法則をある程度説明できる。熱力学の第一法則、第二法則を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
教育目標の「技術者としての基礎力」と「応用力」を養う位置付けで流れの力学、熱の力学について理解し、習得するものである。
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を行うが、原理の理解とあわせて工学的な応用が重要であるので、授業の1/4程度は演習にあてる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 授業概要について説明できる。
2週 流体の物理的性質(密度、比重、粘性、粘度) 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。
3週 流体の力学(静力学、動力学) ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。
4週 流体の力学と工学との関係(流体機械) 流体機械の概要について説明できる。
5週 完全流体の力学(静水力学) 絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。
パスカルの原理を説明できる。
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。
6週 マノメータ 液柱計やマノメータを用いた圧力計測について問題を解くことができる。
7週 例題演習 液柱計やマノメータを用いた圧力計測について問題を解くことができる。
物体に作用する浮力を計算できる。
8週 前期中間試験 流れの力学について説明できる。
液柱計やマノメータを用いた圧力計測について問題を解くことができる。
物体に作用する浮力を計算できる。
2ndQ
9週 完全流体の流れ(動水力学) 定常流と非定常流の違いを説明できる。
流線と流管の定義を説明できる。
10週 連続の式、ベルヌーイの式 連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。
オイラーの運動方程式を説明できる。
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。
11週 運動量の法則 運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。
12週 ピトー管 ピトー管を用いた動圧力の計測方法について説明できる。
13週 例題演習 連続の式、ベルヌーイの式、運動量の法則を用いて、流体の諸問題を計算できる。
14週 管路の流れとレイノルズ数 レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。
15週 層流と乱流 層流と乱流の違いを説明できる。
16週 前期期末試験 連続の式、ベルヌーイの式、運動量の法則を理解し、応用できる。
後期
3rdQ
1週 流体のエネルギ変換(流体機械) 流体機械におけるエネルギ変換について説明できる。
2週 流体機械、気体機械におけるエネルギ変換 抗力、揚力について理解し、計算できる。
3週 例題演習 流体機械におけるエネルギ変換について説明できる。
抗力、揚力について理解し、計算できる。
4週 熱の力学の意義 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。
5週 状態式 理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。
6週 状態式 定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。
7週 例題演習 等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
8週 後期中間試験 抗力、揚力について理解し、計算できる。
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。
4thQ
9週 熱力学の第一法則 熱力学の第一法則を説明できる。
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。
10週 熱力学の第一法則 閉じた系と開いた系について、エネルギ式を用いて、熱、仕事を計算できる。
11週 内部エネルギとエンタルピ 閉じた系と開いた系について、エネルギ式を用いて、内部エネルギ、エンタルピを計算できる。
12週 例題演習 熱力学の第一法則を用いて、熱、仕事、内部エネルギ、エンタルピを計算できる。
13週 熱力学の第二法則 熱力学の第二法則を説明できる。
カルノーサイクルの状態変化を説明できる。
14週 エントロピ エントロピの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピの変化を説明できる。
15週 例題演習 熱力学の第二法則を説明できる。
カルノーサイクルの状態変化を説明できる。
エントロピの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピの変化を説明できる。
16週 学年末試験 熱力学の第一法則、第二法則を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000