データベースシステム

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 データベースシステム
科目番号 I4037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 SD 情報セキュリティコース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:増永良文「データベース入門[第2版]」(サイエンス社)/参考書:FOM出版「よくわかる Microsoft Access 2016 基礎」(FOM出版)
担当教員 浦山 康洋

到達目標

1.データベースシステムの概要を説明できる。
2.データベース,データベース管理システムについて説明できる。
3.RDBを利用してデータベースを作製し,運用することができる。
4.提示した課題を実践し,必要十分な報告書を期限内に作成し,技術的な仕様と成果を詳述することを実践できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
RDBについて 関係データモデルの概念を説明できる。関係データモデルの概念を理解できる。関係データモデルの概念を理解できない。
DBMSについてデータベース管理の基本構成および概念を説明できる。データベース管理の基本構成および概念を理解できる。データベース管理の基本構成および概念を理解できない。
RDBの実践既存のRDBを利用してデータベースを作製し,運用するとともに,技術的な仕様と成果を詳述することができる。既存のRDBを利用してデータベースを作製し,運用することができる。既存のRDBを利用してデータベースを作製し,運用することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報工学に関する専門技術を修得する科目として、データベースの概念、構築法、関係データベース構築ツールの使用方法およびデータベース管理システムについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業はスライドと配布プリントを併用した講義形式を主として進める。また、講義で学習した知識を定着させるために演習と課題を設ける。
注意点:
【成績評価の基準・方法】
試験の成績80%、課題の成績20%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期末の評価とする。技術者が身につけるべき専門基礎として、上記の到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
【事前・事後学習】
事前学習として,事前に学内限定で公開する授業資料の該当部分を読んだうえで理解が難しかった部分をまとめてから授業に臨むこと。また,事後学習として授業内で指示した課題レポート等を提出すること。
【学修単位科目(授業時間外の学習時間等)】
本科目は学修単位のため、以下の標準学習時間を設定した自主学習を累計45時間分以上実施しなけれならない。
・全15回の授業に対して、0.5時間の事前学習と1.5時間の事後学習。計30時間分。
・授業時間中に提示する課題の取り組み。計12時間分
・試験勉強のための学習。計3時間分。
授業時間中に提示した課題すべてを提出することを本科目における単位認定の必要条件とする。
上記の提出が確認できない場合は、例え成績が60点を超えた場合でも59点として扱い単位を認定しない。
【履修上の注意】
この科目を履修するにあたり、3年生のアルゴリズムとデータ構造、情報代数の内容を十分に理解しておくこと。
演習ではノートPCが必要となるため、各自用意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,データベースとは(学習目的,到達目標,学習方法の指導) データベースを利用した実用システムの具体例を呈示できる。
2週 データベースとは:データベース,データの⼀元管理と共有化 データベースの概念の理解ができる。
3週 関係データモデルと関係代数:データモデル,スキーマ,インスタンス データベース構造を記述するデータモデルが理解できる。
4週 関係データモデルと関係代数:データモデル,スキーマ,インスタンス データベース構造を記述する関係の操作が理解できる。
5週 SQL概要:RDBMS,SQL 問い合わせ処理の概要が説明できる。
6週 SQLの基礎:問い合わせの記述 問い合わせ処理の理解と実践ができる。
7週 SQLの基礎:問い合わせの記述の組合せ 問い合わせ処理の理解と実践ができる。
8週 概念モデル・設計と正規化:実体関連モデル,関係論理、正規形 実体関連モデルの基本概念が理解できる。
2ndQ
9週 概念モデル・設計と正規化:実体関連モデル,関係論理、正規形 関係モデルの主キー,正規形を説明できる。
10週 データベースシステム: RDBの操作方法 RDBの基本操作方法を学ぶため,自分マニュアルを作成できる。
11週 データベース演習:関係データベースの設計・作成,テーブル,クエリー,フォーム,レポート作成 データベースを実装することができる。
12週 RDBによる課題実習:RDBの操作法,関係データベースの設計・作成,テーブル,クエリー,フォーム作成 データベースを実装することができる。
13週 データベース管理システム,ファイル編成:ファイル編成,インデックス,B⽊ レコードとファイル,索引,B⽊が理解できる。
14週 障害回復,トランザクションと同時実⾏制御:障害回復,ロールバック,トランザクション,ACID特性 障害回復⽅法やトランザクションの概念が理解できる。
15週 障害回復,トランザクションと同時実⾏制御:障害回復,ロールバック,トランザクション,ACID特性 障害回復⽅法やトランザクションの概念が理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。3
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3
領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。3前9,前10
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。3前11,前12
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。3前13,前14
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。3前14,前15
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。3前8,前11
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。3
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。3
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。3
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。3
排他制御の基本的な考え方について説明できる。3
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。3
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。3前3,前4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。3前3,前4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。3前4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。3
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。3
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。3
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。3
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。3
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4前6,前7,前8,前9

評価割合

試験課題合計
総合評価割合802000100
基礎的能力50100060
専門的能力30100040
分野横断的能力00000