環境科学Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境科学Ⅱ
科目番号 0056 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 成長の限界/限界を超えて(ダイヤモンド社) データブック人口/データブック食料(岩波書店)
担当教員 中島 洋典

到達目標

1.環境問題を生み出す背景の一つである資本主義経済の特徴について説明できる。
2.南北問題に含まれる人口・食料・資源の各問題の特徴について説明できる。
3.地球規模で起こっている環境問題と人間活動の関係の特徴について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境問題を生み出す背景の一つである資本主義経済の特徴について用語を的確に使用して発展的な説明ができる。環境問題を生み出す背景の一つである資本主義経済の特徴について基本的な説明ができる。環境問題を生み出す背景の一つである資本主義経済の特徴について論理的な説明ができない。
評価項目2南北問題に含まれる人口・食料・資源の各問題の特徴について用語を的確に使用して発展的な説明ができる。南北問題に含まれる人口・食料・資源の各問題の特徴について基本的な説明ができる。南北問題に含まれる人口・食料・資源の各問題の特徴について論理的な説明ができない。
評価項目3地球規模で起こっている環境問題と人間活動の関係の特徴について用語を的確に使用して発展的な説明ができる。地球規模で起こっている環境問題と人間活動の関係の特徴について基本的な説明ができる。地球規模で起こっている環境問題と人間活動の関係の特徴について論理的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目の重要なキーワードの一つが環境問題である。しかし授業で扱う内容は、温暖化現象や森林破壊といった個別の問題ではない。それらの環境問題を引き起こす共通の因子の一つが人間活動である。つまり環境問題とは地球という空間とそれを利用する人間の活動のアンバランスな状態をいうのである。この科目の目的はその人間の活動に注目して、それらの何がアンバランス状態を発生させているのかを考えようとすることである。地球環境問題というスケールの大きな対象であるが、それを考える切り口は身近な空間の中に存在している。我々もその問題の一部に関係しているのだ、という臨場感を持ってこれらの問題を考えてもらいたい。
授業の進め方・方法:
教科書のような既存の教材は利用しないが、教科内容を説明するために必要な資料をプリント教材として配布する。そのプリントの内容を説明する形式で授業を進めていく。
注意点:
この科目で扱う内容は皆さんが普段勉強している内容とはかなり異なる社会科学的な内容が中心となる。3年生までに学習した社会科の各教科目を一度復習してもらいたい。しかし、地球環境に関する文献や資料は皆さんの周囲にたくさん存在しているし、授業でも関係文献の紹介を行う予定である。それらに接しながら、積極的な姿勢で学習に臨んでもらいたい。また、具体的な環境問題と授業で扱った内容の関係については、授業時間外学習としてレポートを課す予定である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地球環境の変遷と現状 多様な環境問題を発生させている地球の変遷と現状について理解できる。
2週 世界の経済体制(1) 環境問題を発生させる資本主義経済の形成過程について理解できる。
3週 世界の経済体制(2) 環境問題を発生させる資本主義経済の特性について理解できる。
4週 世界の経済体制(3) 地球規模の環境問題と資本主義経済との関係について理解できる。
5週 環境問題としての南北問題(1) 資本主義経済を背景とした南北間の富の配分の不均衡について理解できる。
6週 環境問題としての南北問題(2) 環境問題の背景といわれる南北間の格差とその背景について理解できる。
7週 環境問題と人口問題(1) 世界人口の増加現象とその背景について理解できる。
8週 環境問題と人口問題(2) 開発途上地域の人口増加現象とその背景について理解できる。
2ndQ
9週 環境問題と人口問題(3) 世界人口の増加現象が地球環境に及ぼす問題点について理解できる。
10週 環境問題と食料問題(1) 世界規模での食料生産の現状とその流通について理解できる。
11週 環境問題と食料問題(2) 南北問題を背景とした世界の食料問題について理解できる。
12週 環境問題と資源問題(1) 世界規模での各種資源の生産の現状とその流通について理解できる。
13週 環境問題と資源問題(2) 南北問題を背景とした世界の資源問題について理解できる。
14週 地球環境の破壊のシステム 地球規模での環境問題を進行させる地球と人間活動の関係について理解できる。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3前14
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前14
人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。3前7,前8,前10,前11,前12,前13
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。3前9,前11,前13
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。3前9,前11,前13
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。3前1
公民資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。3前2,前3,前4
地歴・公民今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。3前5,前6
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。3前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前5,前6
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前2,前3,前4,前8
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前1,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力60000400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000