応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 2128 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 新 応用数学,高遠節夫 他,大日本図書/新 応用数学問題集,高遠節夫 他,大日本図書
担当教員 田中 郁昭

到達目標

複素数領域における微分・積分の考え方を修得する。また、留数定理を用いた具体的な計算方法を修得する。以下に具体的な目標を示す。
1. 正則関数、コーシー・リーマンの関係式について説明できる。
2. 複素数領域における多項式関数、指数関数、三角関数、対数関数の微分を実行できる。
3. 複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示を説明できる。
4. 極、留数定理について説明できる。また、留数定理を実績分へ応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正則関数、コーシーリーマンの関係式について詳しく説明できる。正則関数、コーシーリーマンの関係式について説明できる。正則関数、コーシーリーマンの関係式について説明できない。
評価項目2複素数領域において、様々な指数関数、三角関数、対数関数に関する微分などができる。複素数領域において、基本的な指数関数、三角関数、対数関数に関する微分などができる。複素数領域において、基本的な指数関数、三角関数、対数関数に関する微分などができない。
評価項目3複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示を詳しく説明できる。複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示の概要を説明できる。複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示を説明できない。
評価項目4極、留数定理あるいは留数定理の実績分への応用に関する様々な問題を解くことができる。極、留数定理あるいは留数定理の実績分への応用について説明できる。極、留数定理あるいは留数定理の実績分への応用に関して説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-1 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-a 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (2)① 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実関数と比較しながら(実関数を拡張しながら)複素関数における微積分や級数展開の考え方を学習する。また、留数定理を用いた具体的な計算方法を修得する。
授業の進め方・方法:
・教科書に沿って板書による解説を行い、必要に応じてグループ学習を行う。
・小テストと宿題により、理解度を確認する。
・本教科は、第8週目に中間試験を実施する。
注意点:
・定理や公式は、必ず自分の手を動かして証明すること。
・授業内容をよく理解するために、演習問題を利用して必ず復習をすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数 複素数の表記方法と計算上の性質について説明できる(1~3年生の復習)。
2週 複素関数(1) 指数関数、三角関数、オイラーおよびド・モアブルの公式、n乗根問題を説明できる。
複素数とベクトルの関係について説明できる。
3週 複素関数(2) 指数関数、三角関数について計算ができる。
複素関数による図形移動(z平面からw平面への移動)を表すことができる。
4週 正則関数(1) 複素平面上での極限、連続性、微分可能について説明できる。正則関数、コーシー・リーマンの関係式について説明できる。
5週 正則関数(2) コーシー・リーマンの関係式を用いて、正則関数を微分することができる。
6週 逆関数 1価関数、n価関数、無限多価関数について説明できる。
7週 1~6週までの復習 1~6週までの演習問題、および中間試験の対策
8週 中間試験 1~7週までの授業内容の理解度を図る。
4thQ
9週 複素積分(1) 複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示を説明できる。
10週 複素積分(2) 複素積分の定義、コ-シ-の積分定理、コ-シ-の積分表示を用いて積分できる。
11週 関数の展開(1) テイラ-展開、ロ-ラン展開について説明できる。
12週 関数の展開(2) テイラ-展開、ロ-ラン展開を用いて計算ができる。
13週 留数定理(1) 極、留数定理、留数定理の実績分への応用について説明できる。
14週 留数定理(2)
9~13週までの復習
極、留数定理、留数定理の実績分への応用ができる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト、宿題受講態度合計
総合評価割合70300100
基礎的能力2010030
専門的能力5020070
分野横断的能力0000