計算科学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算科学
科目番号 0527 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 課題資料(プリント)/伊東・上江洲著「Excelで気軽に化学工学」(丸善),櫻井・猪飼著「計算機化学入門」(丸善),堀・山﨑共著「計算機実験」(丸善)  染川著「有機分子の分子軌道計算と活用」(九州大学出版)
担当教員 寺門 修

到達目標

1. 代表的な分子に関して,原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する様々な数値計算を行える.表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する数値計算を教員のアドバイスに従って行える.表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する数値計算を行えない.
評価項目2分子軌道計算が行えて,得られる結果から共有結合について説明できる.さらに,分光学的結果などの実測値と計算結果について比較が行える.分子軌道計算が行えて,得られる結果から共有結合について説明できる.分子軌道計算が行えず,共有結合について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
物質工学系で取り扱うであろう計算技術のうち,表計算ソフトによる各種数値計算と,量子化学的計算法を用いて,分子の計算機実験をする.前者では数値計算の基礎を学び,後者では物質構造データの実験値との比較や回転ポテンシャルなどの力学的計算による評価によって理論的解析手法を学び,工業技術の分子工学的基礎理論知識を習得する.
授業の進め方・方法:
参考書類が少ないので,プリントをよく読み理解して欲しい.使用方法の不明な点は,オンラインヘルプも理解の参考になる.
注意点:
JABEE教育別到達目標評価:定期試験20%(B-2:50%,C-2:50%),課題80%(B-2:75%,C-2:25%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. ガイダンス ・科目の位置づけ,必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる.
2週 2. 計算科学の基礎 ・計算科学の内容を理解できる.
3週 3. 表計算ソフトによる連立方程式の計算 ・表計算ソフトのゴールシーク・ソルバーなどの機能を用いて連立方程式を解くことができる.
4週 4. 表計算ソフトによる常微分方程式の計算 ・表計算ソフトのゴールシーク・ソルバーなどの機能を用いて常微分方程式を解くことができる.
5週 5. 表計算ソフトによる拡散現象の計算 ・表計算ソフトを用いて拡散現象の計算ができる.
6週 6. 表計算ソフトによる伝熱現象の計算 ・表計算ソフトを用いて伝熱現象の計算ができる.
7週 7. 表計算ソフトによる分離操作の計算 ・表計算ソフトを用いて蒸留などの分離操作の計算ができる.
8週 8.「化学構造式描画ソフトによる分子構造の作成と構造最適化」を実習 ・分子モデルを理解し,分子構造を作成できる.
2ndQ
9週 9. 「半経験的分子軌道法による化合物の最適化」を実習 ・分子構造を作成し,構造を最適化できる.
10週 9.「半経験的分子軌道法による化合物の最適化」を実習 ・分子構造を作成し,構造を最適化できる.
11週 10.「半経験的分子軌道法による振動解析の計算」を実習 ・振動解析の計算値と実験値の違いを説明できる.
12週 10.「半経験的分子軌道法による振動解析の計算」を実習 ・振動解析の計算値と実験値の違いを説明できる.
13週 11.「半経験的分子軌道法による分子内構造の回転ポテンシャルの計算および分子軌道描画」を実習(コア) ・分子構造内の回転ポテンシャルを計算し,回転による影響を説明できる.
・分子軌道について説明できる。
14週 11.「半経験的分子軌道法による分子内構造の回転ポテンシャルの計算および分子軌道描画」を実習(コア) ・分子構造内の回転ポテンシャルを計算し,回転による影響を説明できる.
・分子軌道について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説(2h) ・間違った問題の正答を求めることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3前2,前3,前4,前5
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3前6,前7
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。3前10,前11
無機化学代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。4前2,前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合20000080100
基礎的能力0000000
専門的能力20000080100
分野横断的能力0000000