送配電工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 送配電工学
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学分野 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「送配電の基礎 第2版」山口純一、中村各、湯地敏史 共著(森北出版)/「よくわかる送配電工学」田辺茂 著(電気書院)、「送配電」前川幸一郎、荒井聰明 共著(東京電気大学出版局)、「送電・配電」道上勉 著(電気学会)、「送配電工学」道上勉 著(電気学会)
担当教員 鈴木 俊哉

到達目標

1.三相交流の基礎を理解し、基本的な計算ができる。
2.送電線・配電線の電気的特性および設備構成を理解する。
3.電力系統における故障発生時の電気的現象を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三相交流の基礎を理解し、基本的な計算ができる。三相交流の基礎を理解し、基本的な計算 が理解できる。三相交流の基礎を理解できない。
評価項目2送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解し、数学的な定式化に基づく 定量的な評価ができる。送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解し、数学的な定式化に基づく 定量的な評価が理解できる。送電線・配電線の電気的特性および設備 構成を理解できない。
評価項目3電力系統における故障発生時の電気的現象を理解し、数学的な定式化に基づく定量的な評価ができる。電力系統における故障発生時の電気的現 象を理解し、数学的な定式化に基づく定 量的な評価が理解できる。電力系統における故障発生時の電気的現象を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
発電所で作られた電気を工場や家庭などに届ける電気設備が送電線・配電線である。
この送電線・配電線が、電力系統として、どのように構成され、
運用されているのか理解できることを第一の目標とする。
また送電線・配電線は重要なライフラインの1つであり、
災害発生時などに復旧が急がれる重要な役割を担っていることから、
電気技術全般に関連する事項についても理解を深める。
授業の進め方・方法:
第3学年の電気回路Iで学ぶ対称三相交流の正確な理解が大前提となるので、十分に復習しておくこと。
授業は教科書に沿って行われるが、理解定着のための問題を宿題として課すので、必ず自分で解くこと。

前関連科目:電気回路1(第3学年)、電気機器1(第3学年)
後関連科目:エネルギー変換工学(第5学年)

成績評価方法:
合否判定:2回の定期試験の得点を各50点満点に換算し、合計点数60点以上を合格とする。
最終評価:合否判定に用いた得点が最終評価点となる。
再試験は60点以上を合格とする。
注意点:
数学を多用するので難しい科目だと思いますが、
分からないことがあれば教員に質問するなどして、解決していきましょう。
電験の認定に必要な科目。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 0.ガイダンス
1.電力系統と三相交流(第1回)
この科目の目的、日程について理解できる。
電力系統の概要と対称三相交流の基本を理解できる。
2週 1.電力系統と三相交流(第2回) 対称三相交流のY結線・デルタ結線、有効・無効・皮相電力またベクトル電力を理解できる。
3週 2.配電方式と変圧器 配電方式の概要と変圧器の基本を理解できる。
4週 3.配電線路の計算(第1回) 配電線路の電圧降下、所用電線量の比較、力率改善について理解できる。
5週 3.配電線路の計算(第2回) 分散負荷による電圧降下と電力損失、電線のたるみ・張力・長さについて理解できる。
6週 4.配電線路の保護装置 配電線路の保護装置の仕組みについて理解できる。
7週 5.送電線路の線路定数 送電線路の線路定数を理解できる。
8週 後期中間試験 60点以上をとる。
4thQ
9週 6.送電線路の電気的特性 送電線路の電気的特性を理解できる。
10週 7.電力円線図 電力円線図を理解し、それを利用した計算ができる。
11週 8.故障計算法(第1回) %インピーダンス法、単位法を理解できる。
12週 8.故障計算法(第2回) 対称座標法を理解できる。
13週 8.故障計算法(第3回) 具体的な故障計算例を理解できる。
14週 9.第3高調波および中性点接地 第3高調波が発生する仕組みを理解できる。
種々の中性点設置方式の特徴を理解できる。
15週 10.安定度
11.直流送電
定態安定度と過渡安定度を理解できる。
直流送電の概要について理解できる。
16週 後期期末試験 60点以上をとる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学英語英語運用の基礎となる知識聞き手に伝わるよう、句・文における基本的なリズムやイントネーション、音のつながりに配慮して、音読あるいは発話できる。3
明瞭で聞き手に伝わるような発話ができるよう、英語の発音・アクセントの規則を習得して適切に運用できる。3
中学で既習の語彙の定着を図り、高等学校学習指導要領に準じた新出語彙、及び専門教育に必要となる英語専門用語を習得して適切な運用ができる。3
中学で既習の文法や文構造に加え、高等学校学習指導要領に準じた文法や文構造を習得して適切に運用できる。3
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。3
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。3
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を整理し、100語程度のまとまりのある文章を英語で書くことができる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。3
実際の場面や目的に応じて、基本的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト)を適切に用いることができる。3
英語運用能力向上のための学習自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。3
英語でのディスカッション(必要に応じてディベート)を想定して、教室内でのやり取りや教室外での日常的な質問や応答などができる。3
英語でディスカッション(必要に応じてディベート)を行うため、学生自ら準備活動や情報収集を行い、主体的な態度で行動できる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、教室内外で英語で円滑なコミュニケーションをとることができる。3
関心のあるトピックについて、200語程度の文章をパラグラフライティングなど論理的文章の構成に留意して書くことができる。3
関心のあるトピックや自分の専門分野のプレゼン等にもつながる平易な英語での口頭発表や、内容に関する簡単な質問や応答などのやりとりができる。3
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。3
英文資料を、自分の専門分野に関する論文の英文アブストラクトや口頭発表用の資料等の作成にもつながるよう、英文テクニカルライティングにおける基礎的な語彙や表現を使って書くことができる。3
実際の場面や目的に応じて、効果的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト、代用表現、聞き返しなど)を適切に用いることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000