生物物理化学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 生物物理化学
科目番号 6508 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 使用しない。
担当教員 井上 努

到達目標

1. 生体内で起こる化学反応について,物理・化学に基づいた扱い方・考え方を学ぶ。
2. 基礎科目(数学・物理・化学)の知識と生命現象のつながりを認識し、工学的技術が生体や環境に及ぼす影響について考えるときに必要となる知識の基礎を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体内で起こる化学反応について、物理化学に基づいた扱い方・考え方を十分に理解している。生体内で起こる化学反応について、物理化学に基づいた扱い方・考え方を理解している。生体内で起こる化学反応について、物理化学に基づいた扱い方・考え方を理解していない。
評価項目2基礎科目の知識と生命現象のつながりを十分に認識し、工学的技術が生体や環境に及ぼす影響について考えるときに必要となる知識の基礎をしっかりと身に付けている。基礎科目の知識と生命現象のつながりを認識し、工学的技術が生体や環境に及ぼす影響について考えるときに必要となる知識の基礎を身に付けている。 基礎科目の知識と生命現象のつながりを認識せず、工学的技術が生体や環境に及ぼす影響について考えるときに必要となる知識の基礎を身に付けていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理化学は物質の構造・機能(物性)・反応を物理学の手法を用いて解明する化学の一分野であり、生体内で起こる現象を物理化学の問題として取り扱う部門が生物物理化学である。生体内で起こる化学反応について、この科目の前半では主にエネルギーに着目して、この科目の後半では主に反応速度に着目して、学習する。
授業の進め方・方法:
平素の授業では講義を行い、その中で生物物理化学に関する発表や小テストも課す。
連絡員:小笠原
注意点:
これまでに学習した基礎科目(数学・物理・化学)の知識が生命やそれに関連する身近な現象の理解にどうのように役立っているのかを意識しながら学習すること。
教室の都合上、抽選により同時開講の「科学技術と環境」と人数の調整を行うことがある。
生物物理化学に関する、授業時間内での発表、および発表スライド提出をもって、期末試験の代わりに評価する。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生物物理化学を理解するための物理・化学の基礎知識の確認 生物物理化学を理解するための物理・化学の基礎知識の確認をする。
2週 生体高分子化合物
核酸・遺伝子
核酸の特性と機能について習得する。
3週 生体高分子化合物
タンパク質・酵素
タンパク質の特性と機能について習得する。
4週 生体高分子化合物
炭水化物
炭水化物の特性と機能について習得する。
5週 生体高分子化合物
脂質・生体膜
生物物理化学に関する学生発表 (1)
脂質の特性と機能について習得する。
6週 物質・生体とエネルギー
同化・異化 (1)
生物物理化学に関する学生発表 (2)
光化学反応を含めた同化・異化反応について習得する。
7週 物質・生体とエネルギー
同化・異化 (2)
生物物理化学に関する学生発表 (3)
物質からエネルギー(ATP)を取り出す過程について習得する。
8週 化学反応速度論 (1)
生物物理化学に関する学生発表 (4)
酵素が関与する反応の速度論として、ミカエリス・メンテン理論について習得する。
4thQ
9週 化学反応速度論 (2)
生物物理化学に関する学生発表 (5)
ミカエリス・メンテン理論による酵素阻害の取り扱いについて習得する。
10週 化学反応速度論 (3)
生物物理化学に関する学生発表 (6)
酸・塩基による酵素阻害について習得する。
11週 生物物理化学に関連する技術 (1)
分析法
生物物理化学に関する学生発表 (7)
生物に関連する分析法(UV・IR・NMR・マススペクトル 等)について習得する。
12週 生物物理化学に関連する技術 (2)
技術の応用
生物物理化学に関する学生発表 (8)
技術の応用例(mRNAワクチンの作成法・iPS細胞の作成法 等)について習得する。
13週 生物物理化学に関連する技術 (3)
放射線の影響
生物物理化学に関する学生発表 (9)
放射線による突然変異・がん化のしくみ、および放射線治療法について習得する。
14週 生物物理化学に関する学生発表 (10) 学生発表を行い、生体内で起こる化学反応について、物理・化学に基づいた扱い方・考え方について習得する。
15週 生物物理化学に関する学生発表 (11) 学生発表を行い、生体内で起こる化学反応について、物理・化学に基づいた扱い方・考え方について習得する。
16週 期末試験は行わない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキルどのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

授業内の発表・スライド提出小テスト出席・態度合計
総合評価割合403030100
基礎的能力403030100
専門的能力0000
分野横断的能力0000