材料力学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料力学1
科目番号 110306 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工業力学[第4版]:青木弘,木谷晋(森北出版),基礎から学ぶ材料力学[第2版]:臺丸谷政志,小林秀敏(森北出版)
担当教員 石井 裕二

到達目標

1. 力の合成・分解や力のモーメントのつり合いを求めることができる。
2. 物体の重心を求めることができる。
3. 棒の引張、圧縮に対して応力、ひずみ等が計算できる。
4. せん断応力,せん断ひずみの計算ができる。
5. 丸棒のねじり応力やねじり角を求めることができる。
6. はりのせん断力図と曲げモーメント図を求めることができる。
7. 断面二次モーメントや断面係数を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力の合成・分解や力のモーメントのつり合いの応用問題を解くことができる。力の合成・分解や力のモーメントのつり合いの基礎問題を解くことができる。力の合成・分解や力のモーメントのつり合いの基礎問題を解くことができない。
評価項目2基本的な形状を組み合わせた物体の重心を求めることができる。基本的な形状の物体の重心を求めることができる。基本的な形状の物体の重心を求めることができない。
評価項目3熱応力や不静定問題など、棒の引張、圧縮の応用問題に対して応力、ひずみ等が計算できる。基本的な棒の引張、圧縮問題に対して応力、ひずみ等が計算できる。基本的な棒の引張、圧縮問題に対して応力、ひずみ等が計算できない。
評価項目4不静定問題などの応用問題に対してせん断応力、せん断ひずみの計算ができる。基本的なせん断応力、せん断ひずみの計算ができる。基本的なせん断応力、せん断ひずみの計算ができない。
評価項目5丸棒のねじり問題に対してねじり応力やねじり角を求めることができ、伝動軸等が設計できる。基本的な丸棒のねじり問題に対してねじり応力やねじり角を求めることができる。基本的な丸棒のねじり問題に対してねじり応力やねじり角を求めることができない。
評価項目6張り出しはりなどの応用問題に対して、せん断力図と曲げモーメント図を求めることができる。基本的なはりのせん断力図と曲げモーメント図を求めることができる。基本的なはりのせん断力図と曲げモーメント図を求めることができない。
評価項目7実践的な形状の断面二次モーメントや断面係数を求めることができる。基本的な形状の断面二次モーメントや断面係数を求めることができる。基本的な形状の断面二次モーメントや断面係数を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
外力(あるいはモーメント)が作用すると、材料の内部は応力で抵抗し、必ずひずみを生じること、材料力学は、応力とひずみが比例するという基本的な仮定に基づく学問であることを理解する。次に、引張り・圧縮の静定および不静定、丸棒のねじり、梁のせん断力・曲げモーメントについてその理論を理解し、問題演習を通じて具体的問題を解決する基礎能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で行う。
注意点:
材料力学は機械・構造物の設計における基礎的かつ重要な内容を含み、機械工学の柱となる科目である。材料力学2、3に続くため、この科目の基礎となる材料力学1 の内容の十分な理解が不可欠である。なお、授業計画は学生の理解度に応じて変更する場合があります。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.9)に記載する「④選択科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、力、力の合成と分解 1
2週 力のモーメント、力の合成 1
3週 力のつりあい、支点にはたらく力 1
4週 トラス
5週 重心と図心 2
6週 物体の重心 2
7週 中間試験 1, 2
8週 応力とひずみ、フックの法則 3
2ndQ
9週 棒の引張りと圧縮 3
10週 組合せ棒の応力と変形 3
11週 熱応力 3
12週 不静定問題 3
13週 安全率 3
14週 演習 3
15週 期末試験 3
16週 前期のまとめ 1, 2, 3
後期
3rdQ
1週 せん断応力とせん断ひずみ 4
2週 丸棒のねじり 5
3週 伝動軸、不静定ねじり部材 5
4週 演習 4, 5
5週 梁のせん断力と曲げモーメント 6
6週 片持梁 集中荷重 6
7週 片持梁 分布荷重 6
8週 中間試験 4, 5, 6
4thQ
9週 単純支持梁 等分布荷重、集中荷重 6
10週 単純支持梁 集中モーメント 6
11週 曲げ応力 6
12週 断面形状の性質 7
13週 断面形状の性質 演習 7
14週 梁のせん断応力 6
15週 期末試験 6, 7
16週 後期のまとめ 4, 5, 6, 7

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3前13
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前1
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前2
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前2
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前5,前6
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前8
応力とひずみを説明できる。4前8
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前8
許容応力と安全率を説明できる。4前13
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4前10,前12
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前11
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前9,前10
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4後1,後2
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4後2
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4後3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後5
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後6,後7,後9,後10,後14
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4後6,後7,後9,後10
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4後11,後14
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後12,後13

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力151025
専門的能力552075
分野横断的能力000