測量学実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 測量学実習Ⅱ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(都市・環境系共通科目) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 なし/自作プリント,藤野頼三監修,土木製図,実況出版
担当教員 下タ村 光弘,谷口 陽子

到達目標

以下の事項を到達目標とする.
 1) 測量機器を正しく取り扱うことができる。
 2) トラバース測量,平板測量の各種測量法の実技を習得し,結果を整理することが出来る。
 3)曲線(単曲線,緩和曲線)の設計計算法を理解しており,設置方法を理解し,速やかに設置できる.
 4)縦断測量および,横断測量の方法を理解し,速やかに測量および,測定地点の地盤高の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
測量機器を正しく取り扱うことができる。測量機器を正しく取り扱うことができる。測量機器を取り扱うことができる。測量機器を正しく取り扱うことができない。
トラバース測量の測量法の実技を習得し,結果を整理することが出来る。トラバース測量の測量法の実技を性格に習得し,結果を整理することが出来る。トラバース測量の測量法の実技を習得し,結果を整理することが出来る。トラバース測量の測量法の実技を習得し,結果を整理することが出来ない.
平板測量の測量法の実技を正確に習得し,結果を整理することが出来る。平板測量の測量法の実技を正確に習得し,結果を整理することが出来る。平板測量の測量法の実技を習得し,結果を整理することが出来る。平板測量の測量法の実技を正確に習得し,結果を整理することが出来ない.
曲線(単曲線,緩和曲線)の設計計算法を理解しており,設置方法を理解し,速やかに設置できる.曲線(単曲線,緩和曲線)の設計計算法を理解しており,設置方法を理解し,速やかに設置できる.曲線(単曲線,緩和曲線)の設計計算法を理解しており,設置方法を理解し,設置できる.曲線(単曲線,緩和曲線)の設計計算法を理解しておらず,設置方法も理解しておらず,設置できない.
縦断測量および,横断測量の方法を理解し,速やかに測量および,測定地点の地盤高の計算ができる.縦断測量および,横断測量の方法を理解し,速やかに測量および,測定地点の地盤高の計算ができる.縦断測量および,横断測量の方法を理解し,測量および,測定地点の地盤高の計算ができる.縦断測量および,横断測量の方法を理解しておらず,速やかに測量および,測定地点の地盤高の計算もできない.
縦断測量および,横断測量の方法を理解し,速やかに測量および,測定地点の地盤高の計算ができる.路線測量を終了後に,平面図を作成するために必要なオフセット測量を正確に行うことができる.路線測量を終了後に,平面図を作成するために必要なオフセット測量を行うことができる.路線測量を終了後に,平面図を作成するために必要なオフセット測量を正確に行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性
 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力  5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力  7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
測量器械,器具の取り扱いになれ,トラバース測量,平板測量の各種測量法の実技を習得する。
曲線設置法および路線測量の実技を習得する.さらに,実習の準備,手順,結果の整理などの技法を習得する.
授業の進め方・方法:
授業項目によっては,予習レポートを課す.また,実習結果は期日までに野帳にまとめ提出すること.
実習は,班単位で作業を行う.実習前には必ず,指導書,測量学の教科書やノートをよく読み,計算方法や実習方法の予習復習を行うこと.
班長は,班員の配置と割り振りを検討しておくこと.班員は班長に従い,協力して進めること.
注意点:
 電卓,測量学の教科書とノート,指導書,製図道具を持参し,測量学で習得した曲線に関する知識が必要となる.
 自学自習として,実習に関しては,「実習手順の予習」,「実習後のデータ整理」などが重要である.
 なお,自学自習時間は,実習のための予習復習時間,および理解度試験・実技試験の準備のための学習時間を総合したのもとする.
 実技試験30%,各測量でのレポート70%の割合で評価する.合格点は60点以上である.なお,実習中の取り組みの様子も評価に加える場合がある.真剣に取り組んでほしい.
 原則として,前期定期試験に相当する筆記試験および実技試験の再試験は行わない.
ただし,
1) 正当な理由により欠席した場合(学校行事への参加,学校感染症に伴う出席停止など)
①演習の場合には,自学習用の課題とし後日提出を求める(提出期限は,別途指示する).
②実習の場合には,個別に実習内容に関しての指示を行う.
2)上記1)以外で欠席した場合
①演習の場合には,自学習用の課題とし後日提出を求める(提出期限は,別途指示する).
ただし,評価点は,60点を上限とする.
②実習の場合には,個別に指示を行う.
ただし,該当するレポートの評価は,(欠席時数/該当内容の実習時数)×100を減点する.
3)提出期限が過ぎた提出物は,相当なやむを得ない理由が無い限り受け取らず,未提出とし取り扱い,評価を0点とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 トラバース測量(1)
トラバース測量
トラバース測量の方法を習得し,調整計算によって測定値の精度を求めることができるようになる。
2週 トラバース測量(2)
光波による間接距離測量
トラバース測量の方法を習得し,調整計算によって測定値の精度を求めることができるようになる。
3週 トラバース測量(3)
トラバース調整計算
トラバース測量の方法を習得し,調整計算によって測定値の精度を求めることができるようになる。
4週 トラバース測量(4)
図根点を平板へプロット
トラバース測量の方法を習得し,調整計算によって測定値の精度を求めることができるようになる。
5週 平板測量(1)
細部測量
平板測量に必要な機器の使用方法を習得し,細部測量から地形を図に展開することができる。
6週 平板測量(2)
校舎平面図の作成
平板測量に必要な機器の使用方法を習得し,細部測量から地形を図に展開することができる。
7週 総合路線測量(1)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
8週 総合路線測量(2)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
2ndQ
9週 総合路線測量(3)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
10週 総合路線測量(4)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
11週 総合路線測量(5)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
12週 総合路線測量(6)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
13週 総合路線測量(7)  実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
14週 総合路線測量(8)

 実習場において,路線の設置可能な場所を踏査し,選点,距離測量および交角の測量を行うことができる.
 測量結果から,①設計計算,②中心杭の設置,③縦断測量,④横断測量,⑤オフセット測量の各項目を習得し路線測量の流れを理解知ることができる.
 また,曲線設置法を理解度している.
15週 実技試験(TSの設置および取り扱いに関する実技試験)  トータルステーションの設置および取り扱いを正確に把握し,所定の時間内に設置,測距,測角ができる.
16週 前期定期試験 実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量巻尺による測量で生じる誤差を説明でき、測量結果から計算ができる。4前5,前6
光波・電波による距離測量を説明できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
単測法、倍角法、方向法を説明でき、測量結果から計算ができる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
生じる誤差の取扱いを説明できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
種類、手順および方法について、説明できる。4前1,前2,前3,前4
昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき、測量結果から計算ができる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
生じる誤差の取扱いを説明できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
測定結果から、面積や体積の計算ができる。4後10,後11,後12,後13,後14
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
GNSS測量の原理を説明できる。4
製図CADソフトウェアの機能を説明できる。4後1,後2
図形要素の作成と修正について、説明できる。4後1,後2
画層の管理を説明できる。4後1,後2
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。4
与えられた条件を基に設計計算ができる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
設計した物をCADソフトで描くことができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)距離測量について理解し、器具を使って測量できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
トラバース測量について理解し、器具を使って測量できる。4前1,前2,前3,前4
水準測量について理解し、器具を使って測量できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
合意形成のために会話を成立させることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
基盤的資質・能力自己理解自己理解周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
目標の実現に向けて計画ができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

実習のレポート実技試験合計
総合評価割合6040000100
基礎的能力02000020
専門的能力602000080
分野横断的能力000000