物理化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物理化学Ⅰ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 P. Atkins, J. Paula「アトキンス物理化学要論 第6版」東京化学同人
担当教員 田中 晋

到達目標

1. 量子化学が化学の発展において果たしてきた役割を説明できる。
2. 原子や分子の構造を量子化学の視点から説明できる。
3. 各種分光法の原理を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1量子化学が化学の発展において果たしてきた役割を説明できる。量子化学が化学の発展において果たしてきた役割をある程度説明できる。量子化学が化学の発展において果たしてきた役割を説明できない。
評価項目2原子や分子の構造を量子化学の視点から説明できる。原子や分子の構造を量子化学の視点からある程度説明できる。原子や分子の構造を量子化学の視点から説明できない。
評価項目3各種分光法の原理を説明できる。各種分光法の原理をある程度説明できる。各種分光法の原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、物理化学の中でも現代化学の礎となっており、原子の構造や原子どうしの結合などの理解には欠かすことができない「量子化学」に関連する事柄を主に学ぶ。量子論の基礎的な概念からスタートし、分光の原理などの応用的内容まで段階的に学習する。
授業の進め方・方法:
本講義は、学修単位であるので、講義時間の2倍にあたる60時間の自学自習時間を行うことが、単位認定の前提条件である。教科書に丁寧な説明文が記されているので、事前に教科書を読み、予習すること。また、適宜課す演習問題は必ず自らの力で解くこと。数式によって記述されている事柄が多いので、復習の際は、自らの手で式を導出することが理解の助けとなる。
担当教員のオフィスアワーは別途掲示等で知らせる。オフィスアワー以外の放課後、休憩時間にも可能であれば質問を受け付ける。
注意点:
授業での到達目標が達成され、物理化学に関する基礎的な概念が習得できたか否かを評価する。成績は定期試験、小テスト、レポートをもとに総合的に評価する。
評価点は定期試験(70%)+小テスト(10%)+レポート(20%)の割合で算出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・量子化学の基礎の復習・水素型原子の波動関数 波動関数を用いた量子化学の基礎的な計算ができる。水素型原子の量子数の成り立ちを理解している。
2週 原子軌道(s, p, d軌道) 原子軌道の波動関数と電子雲の関係を理解している。
3週 電子スピン・多電子原子の構造 電子スピンおよび多電子原子の構造を理解している。
4週 原子価結合法 原子価結合法の特徴を理解している。
5週 分子軌道法 分子軌道法の特徴を理解している。
6週 分子間相互作用 分子間にはたらく力について理解している。
7週 結晶構造 X線回折の原理と結晶構造について理解している。
8週 回転分光法 回転分光法の原理を理解している。
2ndQ
9週 前期中間試験までの復習(前期中間試験) 前期中間試験までの学習内容を理解している。
10週 振動分光法 振動分光法の原理を理解している。
11週 紫外・可視分光法 紫外・可視分光法の原理を理解している。
12週 放射減衰と非放射減衰・光化学 光化学反応の基礎を理解している。
13週 磁気共鳴1 核磁気共鳴法の原理を理解している。
14週 磁気共鳴2 核磁気共鳴法における緩和時間や固体NMRスペクトルの特徴を理解している。
15週 統計熱力学の基礎 分配関数がどのように役立つかを理解している。
16週 前期期末試験までの復習(前期期末試験) 前期期末試験までの学習内容を理解している。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。2
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000