到達目標
(1) 原子の電子配置と原子の性質について説明し、利用できる。
(2) 典型元素の通性と代表的な化合物について説明し、利用できる。
(3) 原子核崩壊を説明し、崩壊則を使った基本的な計算問題を解くことができる。
(4) 電池の基本的な用語を説明でき、起電力とNernstの式の関係に基づいて計算問題を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 原子の電子配置と原子の性質について説明し、利用できる。 | 原子の電子配置と原子の性質についてほぼ説明し、利用できる。 | 原子の電子配置と原子の性質について説明し、利用できない。 |
評価項目2 | 典型元素の通性と代表的な化合物について説明し、利用できる。 | 典型元素の通性と代表的な化合物についてほぼ説明し、利用できる。 | 典型元素の通性と代表的な化合物について説明し、利用できない。 |
評価項目3 | 原子核崩壊を説明し、崩壊則を使った基本的な計算問題を解くことができる。 | おおむね原子核崩壊を説明でき、崩壊則を使った基本的な計算問題を解くことができる。 | 原子核崩壊を説明し、崩壊則を使った基本的な計算問題を解くことができない。 |
評価項目4 | 電池の基本的な用語を説明でき、起電力とNernstの式の関係に基づいて計算問題を解くことができる。 | おおむね電池の基本的な用語を説明でき、起電力とNernstの式の関係に基づいて計算問題を解くことができる。 | 電池の基本的な用語を説明し、起電力とNernstの式の関係に基づいて計算問題を解くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-4
説明
閉じる
JABEE d1
説明
閉じる
教育方法等
概要:
この講義は無機材料の研究開発を担当していた教員がその経験を活かし、材料設計に欠かせない材料の基礎特性について講義を行うものである。本校の教育目標のうち「基礎力」および演習を通じて「応用力」を養う科目となっている。無機化学はすべての元素、および炭素を含まない化合物を対象にしており、領域は広い。3年生で一部の基本的な内容については学習したが、無機化学Ⅰでは、電子配置と周期律、原子の性質、典型元素とその化合物、核化学、酸化と還元、電気化学の基礎について学習する。
授業の進め方・方法:
3年生までの化学に関する知識および3年生のときに学習した無機化学の内容を十分に学習しておいて欲しい。無機化学1では元素や化合物の性質についても講義する。授業中には演習も行う。また、不足した学習内容はレポートとして提出を求め,評価点に反映する.オフィスアワーは昼休憩または木曜日放課後とする。
また、本科目は学修単位科目であるため、以下のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業で課した3通のレポートを作成する。
・中間試験を含めた定期試験の準備をする。
・授業内容を理解するために授業中に配布した演習問題を行う。
注意点:
授業での各々の単元での到達目標が達成され、無機化学の基礎的な知識が習得されたかを評価する。成績は、2回の試験の得点(70点)にレポート(30点)を考慮して評価する。定期試験の再試験は実施しない。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、原子の構成、量子数と電子の状態 |
原子の構成、量子数と電子の状態について説明できる。
|
2週 |
電子配置と周期律、原子の大きさ |
電子殻、電子軌道とその形、有効核電荷に基づく原子の大きさを説明できる。
|
3週 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。
|
4週 |
周期表と典型元素 |
電子配置と周期律、周期表の成り立ち、典型元素の各族の通性について説明できる。
|
5週 |
典型元素の性質 |
1,2,13~18族の特徴的な元素の性質を説明できる。
|
6週 |
典型元素の性質、典型元素の化合物 |
1,2,13~18族の特徴的な元素の単体の性質を説明できる。 典型元素の水素化合物、酸化物の化合物の性質等を説明できる。
|
7週 |
典型元素の化合物 |
典型元素の塩化物、水酸化物の性質等を説明できる。
|
8週 |
中間試験 |
中間試験までの学習内容を説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
放射線の種類と崩壊の種類 |
放射線の種類と崩壊の種類について説明できる。
|
10週 |
原子核崩壊の形式、崩壊則、質量欠損と原子力 |
原子核崩壊の系列、崩壊則を説明できる。核分裂、核融合を説明し、質量欠損に伴う核エネルギーを求めることができる。
|
11週 |
酸化還元の定義、酸化数、酸化剤と還元剤 |
酸化還元の定義、酸化数、酸化剤と還元剤について説明できる。
|
12週 |
電池と電極系 |
電池の原理、電極系について説明できる。
|
13週 |
起電力とGibbsの自由エネルギー変化、Nernstの式 |
起電力とGibbsの自由エネルギー変化、Nernstの式を説明できる。
|
14週 |
起電力測定の応用 |
起電力測定の応用例を示すことができる。
|
15週 |
期末試験 |
期末試験までの学習内容を説明できる。
|
16週 |
期末試験の答案返却と回答 |
これまでの内容を理解することができる。
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 2 | 前1 |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 2 | 前1,前2 |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 2 | 前2 |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 2 | 前2 |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 2 | 前4,前5,前6,前7 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 2 | 前3 |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 2 | 前5,前6,前7 |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 2 | 前9 |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 2 | 前9,前10 |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 2 | 前10 |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 2 | 前11 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |