環境工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境工学Ⅰ
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(都市・環境系共通科目) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 山崎慎一編著「環境工学」実教出版/Peter H.Raven,Linda R.Berg:"Enviroment",John Wiley&Sons Inc,2003
担当教員 栗山 昌樹

到達目標

1)地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊等は地球規模的な問題であり、技術者としての倫理観と責任がなければ解決できない問題でもある。公害対策基本法に代わってなぜ環境基本法が制定されたのか説明できる。
2)環境工学の基礎知識を体系的に理解し新たな環境問題にも対応できる。
3)環境影響評価法について理解し、技術が社会や自然に及ぼす影響を考えることができ、環境アセスメントの問題点を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球的規模の環境問題と環境基本法について説明できる。地球的規模の環境問題と環境基本法について理解できる。地球的規模の環境問題と環境基本法について理解できていない。
評価項目2環境工学の基礎的知識を体系的に説明できる。環境工学の基礎的知識を体系的に理解できる。環境工学の基礎的知識を体系的に理解できていない。
評価項目3環境影響評価法について説明できる。環境影響評価法について理解できる。環境影響評価法について理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は、行政機関で公共事業を通じて環境保全に係わった教員が、その経験を活かし、環境保全の手法の概要を講義形式で授業を行うものである。 
環境問題は、自然災害とは全く異なり、人間の旺盛な生産活動の結果が自然の調整機能を超えるレベルに達し、それが地域や国境を越えて地球の大気全体に汚染となってきた深刻な問題である。環境と人間の健康、水質汚濁、大気汚染・悪臭、騒音・振動、廃棄物、環境影響評価、生態系、地盤汚染について理解、説明できる。
授業の進め方・方法:
①教科書をもとに作成した自作資料等を使い授業を進める。
②単元終了後、課題を解き提出することとする。
この科目は、学修単位科目のため、事前、事後学習としてレポート等の提出をしてもらいます。
注意点:
①課題は、期限までに提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.地球環境問題 地球の成り立ち、地球における物質循環、人類とエネルギーの関係について理解し説明できる。
2週 2.地球環境問題と国際的な取り組み 人類の存続と地球規模の環境問題、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、森林破壊と砂漠化、海洋汚染、開発途上国の環境問題について理解し説明できる。
3週 3.エネルギー問題と持続的な社会 資源の枯渇と持続可能な開発、技術者に必要な倫理観、持続可能な社会に向けた国際的な取組みについて理解し説明できる。
4週 4.公害問題と環境政策 産業発展による公害問題について理解し説明できる。
5週 4.公害問題と環境政策 環境汚染による公害病、環境保全のための法制度について理解し説明できる。
6週 5.水質汚濁と富栄養化 水質汚濁と自浄作用、閉鎖性水域の富栄養化現象について理解し説明できる。
7週 5.水質汚濁と富栄養化 水質保全のための環境基準、水質汚濁に関する基礎的計算について理解し説明できる。
8週 前半の総括 到達度試験
2ndQ
9週 6.廃棄物の処理とリサイクル 廃棄物の発生源と現状、廃棄物の処理時方法について理解し説明できる。
10週 6.廃棄物の処理とリサイクル 廃棄物処理問題や環境負荷低減への対応、循環型社会に向けた取組みについて理解し説明できる。
11週 7.土壌環境の汚染と対策 土壌環境、土壌汚染の調査、土壌汚染の対策技術について理解し説明できる。
12週 8.大気環境の汚染と対策 大気汚染と法制度、主な大気汚染物質とその発生源、大気汚染と気象、大気汚染物質の濃度予測について理解し説明できる。
13週 9.音・振動の評価と対策 音の基礎、騒音問題の現況と対策、騒音の評価、騒音への対策、新同問題の現況と対策、振動の評価について理解し、説明できる。
14週 10.生態系と生物多様性の保全 生物多様性の危機、生態系と生物多様性の保全対策、生態系と生物多様性の保全手法について理解し説明できる。
15週 11.環境アセスメント 日本の環境アセスメント制度、環境アセスの対象事業者と実施者、環境アセスの手続きの流れ、環境アセスの調査・予測・評価項目について理解し説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。4前1
環境と人の健康との関わりを説明できる。4前4,前5
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4前4,前5
水の物性、水の循環を説明できる。4前6,前7
水質指標を説明できる。4前6,前7
水質汚濁の現状を説明できる。4前6,前7
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4前6,前7
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4前6,前7
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4前6,前7
物質循環と微生物の関係を説明できる。4前6,前7
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。4前12
騒音の発生源と現状について、説明できる。4前13
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4前9,前10
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4前9,前10
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4前9,前10
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4前9,前10
環境影響評価の目的を説明できる。4前15
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4前15
環境影響指標を説明できる。4前15
リスクアセスメントを説明できる。4前15
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4前15
生物多様性の現状と危機について、説明できる。4前14
生態系の保全手法を説明できる。4前14
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4前14
物質循環と微生物の関係を説明できる。4前14
土壌汚染の現状を説明できる。4前11

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000