ディジタル電子回路

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル電子回路
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小林 優「入門Verilog HDL記述」CQ出版社 参考HP:http://www.haljion.net
担当教員 芦田 和毅

到達目標

Intel社製MCS-4システムの内部構造を理解するとともに,CPUである4004などをVerilogにより回路構築することによって,学習教育目標(D-1)(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
VerilogVerilogの構文を理解し使用ができる.Verilogの構文を理解できる.Verilogの構文を理解でない.
FPGAによるROMおよびRAMの実装ROMおよびRAMの構造を理解し完全な実装できる.ROMおよびRAMの構造を理解し,概ね実装できる.ROMおよびRAMの構造を理解できない.
MCS-4の実装CPUの構造を理解し完全な実装できる.CPUの構造を理解し概ね実装できる.CPUの構造を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

D D-1 説明 閉じる
D D-2 説明 閉じる
(D-1) 説明 閉じる
(D-2) 説明 閉じる
産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,ディジタル回路を設計するときの多くは,汎用ロジックICを用いず,代わりにVerilog などのハードウェア記述言語とFPGAを用いていることが増えてきている.この講義では,原始的なCPUを構築することを題材としており,先修科目の集積回路設計で習得したVerilogを用いて,より大規模な回路を構築できることを目的としている.
授業の進め方・方法:
CPUの構造を再確認するため,インテル4004とともに4001および4002の内部構造について理解する.その後,Verilog HDLにより各ブロックについて実装していき,最終的にMCS-4をVerilogに構築する.
なお、本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価> レポート課題(60%),前期末達成度試験(30%),平常点(10%)の合計100点満点で目標(D-1)及び(D-2)の達成度を総合的に評価する.合計で6割以上を達成した者をこの科目の合格者とする.

<オフィスアワー>月曜日16:00~17:00,電子情報工学科3F芦田教員室

<先修科目>集積回路設計,電気回路,電子回路

<備考>集積回路設計で学んだVerilogについて,復習しておくことが望まれる.また,計算機とりわけCPUの構造について復習しておくこと.この科目では,BYODパソコンを持参すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Verilog HDLの復習と7セグメントLEDの制御モジュールの作成(課題説明) Verilog HDLの復習をしつつ,7セグメントLEDの制御モジュールの内部構造を理解できる.
2週 MCS-4の概要(1) インテルMCS-4の内部構造,MOS-FETの動作,4001(ROM)の概要を理解できる.
3週 MCS-4の概要(2) 4002(RAM),4003(シフトレジスタ),4004(CPU)の概要を理解できる.
4週 ドットマトリクスディスプレイの制御モジュールの作成(課題説明) ドットマトリクスディスプレイの制御方法を理解できる.
5週 BlockRAMの使い方 FPGAにあるブロックRAMの使い方を理解できる.
6週 4001モジュールの作成(課題説明) FPGAにインテル4001を構築する方法を理解できる.
7週 4004の動作 インテル4004の構造および動作原理について理解できる.
8週 4004のインストラクション(1) インテル4004のインストラクションについて理解できる.
2ndQ
9週 4004のインストラクション(2) インテル4004のインストラクションについて理解できる.
10週 4004モジュールの作成(課題説明) FPGAにインテル4004を構築する方法を理解できる.
11週 MCS-4の実装(1) FPGA上にMCS-4を構築できる.
12週 MCS-4の実装(2) FPGA上にMCS-4を構築できる.
13週 MCS-4の実装(3) FPGA上にMCS-4を構築できる.
14週 MCS-4の実装(4) FPGA上にMCS-4を構築できる.
15週 前期末到達度試験
16週 MCS-4の実装(まとめ) FPGA上にMCS-4を構築できる.

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合30010600100
配点30010600100