構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 42225 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「構造力学」 後藤芳顯ら(ISBN-13: 978-4765518130)
担当教員 川西 直樹

到達目標

(ア)力の三要素が理解できており,力をベクトルで表し,これを用いて剛体に作用する複数の力の合成,分解の演算を行うことができる。
(イ)剛体のつり合い条件を利用して,静定構造物の反力を正しく求めることができる。
(ウ)物体内部に生じる応力の概念について理解し,平面応力状態における任意方向の断面に生じる垂直応力,せん断応力を正しく算定することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
力の表記と合成・分解力の三要素が理解できており,力をベクトルで表し,これを用いて剛体に作用する複数の力の合成,分解の演算を正しく行うことができる力の三要素が理解できており,力をベクトルで表し,これを用いて剛体に作用する複数の力の合成,分解の演算を行うことができる。力の合成・分解を行うことができない。
剛体のつり合いと反力の算定剛体のつり合い条件を利用して,静定構造物の反力を正しく求めることができる剛体のつり合い条件を利用して,静定構造物の反力を求めることができる剛体のつり合い条件を利用して,静定構造物の反力を求めることができない
応力とひずみ物体内部に生じる応力の概念について理解し,平面応力状態における任意方向の断面に生じる垂直応力,せん断応力を正しく算定することができる。物体内部に生じる応力の概念について理解し,平面応力状態における任意方向の断面に生じる垂直応力,せん断応力を算定することができる。平面応力状態の垂直応力,せん断応力を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B2 工学の基礎理論に裏打ちされた専門知識を身につける
本校教育目標 ② 基礎学力

教育方法等

概要:
構造力学Iでは,物理で学んだ力についての知識を基本として,はじめに力の数学的な表し方といくつかの基本的な性質について学ぶ。つぎに,構造部内に生じる内力,応力について学ぶ。これらを通して,構造力学の問題や課題に対する基礎的な力学センスを養うことを本科目の目的とする。
授業の進め方・方法:
基本的には,教科書の1章,2章の内容に従って授業を実施する。必要に応じて補助プリントを配布する。単元終了ごとに小テスト,中間試験を実施する。
注意点:

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修6

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 質点系の力学 物理学で学んだ質点系の力学についての復習し,質点系のつり合い,運動方程式について確実に理解する
2週 力の表記,作用点を共有する力の合成と分解 力の表記,同じ作用点を共有する力の合成と分解を正しく実施できる.質点系のつり合い条件を正しく理解する。
3週 剛体にはたらく力とつり合い1 剛体にはたらく力の合成と分解について正しく実施することができる
4週 剛体にはたらく力とつり合い2 力のモーメント,偶力について理解する。
剛体にはたらく力のつり合いについて正しく理解する。
5週 構造物の支持条件と反力 構造物の各種支持条件とその物理的な意義について正しく理解し,剛体のつり合い条件から支点反力を求めることができる。
6週 静定構造物の反力の算定1 一様分布外力を受ける棒,一端固定された棒に生じる支点反力をつり合い条件から正しく求めることができる。
7週 静定構造物の反力の算定2 ヒンジを有する静定構造物に生じる支点反力をつり合い条件から正しく求めることができる。
8週 静定構造物の反力の算定の総復習 任意の静定構造物に各種外力が作用したときに生じる支点反力をつり合い条件から正しく求めることができる。
4thQ
9週 応力の定義 物体内に生じる内力の概念を把握し,応力の定義を理解する。応力の成分,符号についても理解する。
10週 平面応力状態とモールの応力円1 平面応力状態の定義について理解する。物体内の微小三角柱のつり合い条件について考察し,つり合い式を誘導できる
11週 平面応力状態とモールの応力円2 微小三角柱のつり合いから得られる任意方向の面に生じる垂直応力,せん断応力の関係(モール円)について理解する
12週 モールの応力円の活用1 微小四角柱の応力状態からモール円を正しく描くことができる。これから主応力,最大せん断応力を求めることができる
13週 モールの応力円の活用2 モールの応力円を活用し,主応力,最大せん断応力,任意方向の面の垂直応力,せん断応力を求めることができる
14週 ひずみとフックの法則 伸びひずみの定義を理解する。一般の物質に成り立つ応力ひずみ関係(フックの法則)について理解する。
15週 総まとめ 14週までに学んだ内容について基本例題を利用して総復習し,基礎事項の理解を深める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後15
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

中間試験定期試験課題小テスト合計
総合評価割合25402015100
基礎的能力25402015100